オカルト速報:2018年08月の記事
【ナナシシリーズ】『サヨナラ』 ~ いつしか学校を卒業し、次第に誰とも疎遠になっていった。
ナナシシリーズ : オカルト速報 - オカルト・洒落怖・怖い話・不可思議な話まとめ -
105:名無しのオカルト 2007/10/29(月)12:48:48 ID: 6sJHbqVBO
気ままな学生生活も終りに近付き、いつしか学校を卒業し、仲の良かったクラスメイト達とも連絡を取り合ったのは最初だけ。
僕も進学先の場所に合わせて一人暮らしを始めたりと忙しかったこともあり、次第に誰とも疎遠になっていった。
「あいつ」とも、ある一件以来何の接触も持たなくなった。当然といえば当然のことだ。仲良くしていた日々を思えば懐く、愛しく感じる。でも、「あいつ」のしたことが正しかったと言い切る自信はなかったし、許せないと感じる僕もいた。
そんなことを時折考えながら過ごしていた、ある時。今からまだ二年くらい前のことだ。僕は卒業に向けて提出物の準備をしていた。
進学するつもりはなく、就職することをを決めていた為、それに関する膨大な書類や何枚もの履歴書、就職希望先に関する資料などが山のようにあった。
それにいちから目を通し、書くものは書き、提出する物は分けて…そんなことをしていたら、ふと地元に帰りたくなった。現実逃避がしたかったんだと思う。その日のうちに荷物をまとめて、ギリギリ最終列車で地元に向かった。
列車に揺られながら、窓からだんだんと見えて来る地元の風景に胸が踊った。見慣れた風景なのにやたらと懐かしい。
そのとき、ふと巨大な墓地が見えた。地元にある霊園だ。真っ暗なのにハッキリ見えたのは、提灯を持った行列のようなものがあったからだった。
始めは人魂がと思ったが、列車が近付くにつれて人間が提灯を持って並んで歩いてるのがわかる。
「こんな時間に墓参りか…?」
僕は気になって、駅に着くなり荷物を持ったまま霊園に向かった。
霊園に着くと、提灯の集団は見えなくなっていた。どうやらだいぶ先へ進んでいったらしい。放っておけばいいものを何故かやたらと気になって、僕は先へ進んだ。
「あいつ」とも、よくこうやって好奇心で墓場に来たな。なんて思いながら。
そして、霊園の真中まで進んできたところで集団を見つけた。老若男女問わず提灯を持って並び、何か楽しげに話している。僕は墓に隠れて話を盗み聞いた。すると、
「ここは俺の墓。」「これは私」
「僕のはここにはないみたい」「なら先に進もう」「そうしようそうしよう」
そんな会話が聞こえてきた。逃げなきゃいけない、と思った。霊にせよ生きてる人間にせよ、あんな会話の時点でマトモじゃないのは確かだ。
僕も進学先の場所に合わせて一人暮らしを始めたりと忙しかったこともあり、次第に誰とも疎遠になっていった。
「あいつ」とも、ある一件以来何の接触も持たなくなった。当然といえば当然のことだ。仲良くしていた日々を思えば懐く、愛しく感じる。でも、「あいつ」のしたことが正しかったと言い切る自信はなかったし、許せないと感じる僕もいた。
そんなことを時折考えながら過ごしていた、ある時。今からまだ二年くらい前のことだ。僕は卒業に向けて提出物の準備をしていた。
進学するつもりはなく、就職することをを決めていた為、それに関する膨大な書類や何枚もの履歴書、就職希望先に関する資料などが山のようにあった。
それにいちから目を通し、書くものは書き、提出する物は分けて…そんなことをしていたら、ふと地元に帰りたくなった。現実逃避がしたかったんだと思う。その日のうちに荷物をまとめて、ギリギリ最終列車で地元に向かった。
列車に揺られながら、窓からだんだんと見えて来る地元の風景に胸が踊った。見慣れた風景なのにやたらと懐かしい。
そのとき、ふと巨大な墓地が見えた。地元にある霊園だ。真っ暗なのにハッキリ見えたのは、提灯を持った行列のようなものがあったからだった。
始めは人魂がと思ったが、列車が近付くにつれて人間が提灯を持って並んで歩いてるのがわかる。
「こんな時間に墓参りか…?」
僕は気になって、駅に着くなり荷物を持ったまま霊園に向かった。
霊園に着くと、提灯の集団は見えなくなっていた。どうやらだいぶ先へ進んでいったらしい。放っておけばいいものを何故かやたらと気になって、僕は先へ進んだ。
「あいつ」とも、よくこうやって好奇心で墓場に来たな。なんて思いながら。
そして、霊園の真中まで進んできたところで集団を見つけた。老若男女問わず提灯を持って並び、何か楽しげに話している。僕は墓に隠れて話を盗み聞いた。すると、
「ここは俺の墓。」「これは私」
「僕のはここにはないみたい」「なら先に進もう」「そうしようそうしよう」
そんな会話が聞こえてきた。逃げなきゃいけない、と思った。霊にせよ生きてる人間にせよ、あんな会話の時点でマトモじゃないのは確かだ。
【ナナシシリーズ】『本』 ~ 「これ、革が違うんだよ」たしかに普通の本よりザラザラした革表紙だった。
【ナナシシリーズ】『手』 ~ 「ナナシ。あれ、何」 アキヤマさんが、口を開いた。
967:名無しのオカルト 2007/08/08(水)23:55:05 ID: bpBsGnB0O
お久しぶりです。まだ僕を覚えてくれている方がみえるかはわかりませんが、久しぶりに、ナナシの話を書いてみようと思います。
今日は、僕がナナシと体験したなかで1番気色悪かった話をしたいと思う。
幽霊とか死体とかそんなものより、僕はあの日のことが怖かった。
学生生活も残り半年あまりとなった頃。その頃すでに僕らは進学組と就職組に別れ、それぞれの勉強を始めていた。僕とナナシは進学組、
アキヤマさんは意外にも就職組で、その頃は次第に疎遠になっていた。
「イイの見つけた。」
その日、視聴覚室に篭って勉強をしていた僕に、青灰色のボロい本を携えたナナシがヘラヘラ笑って近づいてきた。
その本はどうやら図書館の寄附コーナーからナナシがパクってきたらしい。
僕らの地元にあるその図書館は、木々に囲まれた公園の端に建っており、なかなか貫禄がある。また、よく寄附本が集まり、
なかには黒魔術なんかの怪しい本も集まる。ナナシいわく、その中にたまに「アタリ」があるそうだ。
「で、それはアタリなわけだ。」
「アタリもアタリ、大アタリだ」
ナナシは笑った。普段はお調子者でヘラヘラしてて、クラスの人気者なナナシだが、
ある日を境目にオカルト好きな本性を見せるようになっていた。
「これ、革が違うんだよ。」
ナナシが嬉々として本の表紙を摩った。僕も触れてみたが、たしかに普通の本よりザラザラした革表紙だった。
「なんだよコレ」
聞いてもナナシは答えなかった。ヘラヘラ笑いながら、革を撫でている。そしておもむろに本を開くと、
「さあ、始めようか」
と言った。
今日は、僕がナナシと体験したなかで1番気色悪かった話をしたいと思う。
幽霊とか死体とかそんなものより、僕はあの日のことが怖かった。
学生生活も残り半年あまりとなった頃。その頃すでに僕らは進学組と就職組に別れ、それぞれの勉強を始めていた。僕とナナシは進学組、
アキヤマさんは意外にも就職組で、その頃は次第に疎遠になっていた。
「イイの見つけた。」
その日、視聴覚室に篭って勉強をしていた僕に、青灰色のボロい本を携えたナナシがヘラヘラ笑って近づいてきた。
その本はどうやら図書館の寄附コーナーからナナシがパクってきたらしい。
僕らの地元にあるその図書館は、木々に囲まれた公園の端に建っており、なかなか貫禄がある。また、よく寄附本が集まり、
なかには黒魔術なんかの怪しい本も集まる。ナナシいわく、その中にたまに「アタリ」があるそうだ。
「で、それはアタリなわけだ。」
「アタリもアタリ、大アタリだ」
ナナシは笑った。普段はお調子者でヘラヘラしてて、クラスの人気者なナナシだが、
ある日を境目にオカルト好きな本性を見せるようになっていた。
「これ、革が違うんだよ。」
ナナシが嬉々として本の表紙を摩った。僕も触れてみたが、たしかに普通の本よりザラザラした革表紙だった。
「なんだよコレ」
聞いてもナナシは答えなかった。ヘラヘラ笑いながら、革を撫でている。そしておもむろに本を開くと、
「さあ、始めようか」
と言った。
【ナナシシリーズ】『手』 ~ 「ナナシ。あれ、何」 アキヤマさんが、口を開いた。
管理人註:10年以上前の懐かしシリーズで、え!今更!? と思う方もいらっしゃるかもいませんが、当サイトにもナナシの話があるにも関わらずシリーズとしてまとまってなかったのでここらでまとめることにしました。初見の方も久々に読む方も。
【怖い話】『親友、ナナシ』 ~ 何故か大手町の古いアパートで肝試しすることになり…ドアを開けてソレを見た僕は大声を上げてヘタリこんだ。 : オカルト速報 - オカルト・洒落怖・怖い話・不可思議な話まとめ -
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823:名無しのオカルト 2007/07/30(月)23:01:11 ID: OAPyAtndO
学生時代、まだ桜も咲かない3月のその日。
僕はクラスメートのアキヤマさんという女の子と、
同じくクラスメートの友人の家に向かっていた。
友人は仮に名をナナシとするが、ナナシには不思議な力があるのかないのか、
とにかく一緒にいると奇怪な目に遭遇することがあった。
そのナナシがその日、学校を休んだ。
普段はお調子者でクラスの中心にいるナナシが学校を休むのは
すごく珍しいことで、心配になった僕は放課後
見舞いに行くことにした。
そこに何故か「私も行く」と、アキヤマさんも便乗したわけだ
とにかく僕ら二人は連れだって、ナナシの家に向かった。
ナナシの家は、学校から程遠くない場所にあった。僕はナナシと親しくなって1年くらい経つが、
たまたま通りかかって「ここが俺ん家」と紹介されることはあっても、
自宅に招かれたことはなかった為、少しワクワクしていた。
ナナシの家は、今時珍しい日本家屋で、玄関の門柱には苗字が彫り込まれていた。
「…やばい家。」
アキヤマさんが呟く。僕はこのとき、「確かにヤバイくらいでかい家だな」なんて
思っていたが、今にして思えばアキヤマさんが言っていたことは全く違う意味を持っていたのだと思う。
それは「今となっては」言える話で、あのとき僕がこの言葉の意味に気付いていれば、
僕らとナナシには別の未来があったかもしれないと悔やまれるが、
それは本当に今更なので割愛する。
僕はクラスメートのアキヤマさんという女の子と、
同じくクラスメートの友人の家に向かっていた。
友人は仮に名をナナシとするが、ナナシには不思議な力があるのかないのか、
とにかく一緒にいると奇怪な目に遭遇することがあった。
そのナナシがその日、学校を休んだ。
普段はお調子者でクラスの中心にいるナナシが学校を休むのは
すごく珍しいことで、心配になった僕は放課後
見舞いに行くことにした。
そこに何故か「私も行く」と、アキヤマさんも便乗したわけだ
とにかく僕ら二人は連れだって、ナナシの家に向かった。
ナナシの家は、学校から程遠くない場所にあった。僕はナナシと親しくなって1年くらい経つが、
たまたま通りかかって「ここが俺ん家」と紹介されることはあっても、
自宅に招かれたことはなかった為、少しワクワクしていた。
ナナシの家は、今時珍しい日本家屋で、玄関の門柱には苗字が彫り込まれていた。
「…やばい家。」
アキヤマさんが呟く。僕はこのとき、「確かにヤバイくらいでかい家だな」なんて
思っていたが、今にして思えばアキヤマさんが言っていたことは全く違う意味を持っていたのだと思う。
それは「今となっては」言える話で、あのとき僕がこの言葉の意味に気付いていれば、
僕らとナナシには別の未来があったかもしれないと悔やまれるが、
それは本当に今更なので割愛する。
【オカルト】気のせいか……風でそよぐ草の音に混じって人の、それも女性のささやき声が聞こえたような気がした。 森のほうから。
620:名無しのオカルト 04/08/0900:20 ID: ZraCrQ2T
これは俺が浪人時代に体験した話
当時、俺は予備校に通っていたのだが、日曜日はボランティアで小学生のサッカーの
クラブチームのコーチをしていた。
そのクラブチームは俺が小学1年の頃立ち上がったチームで、俺は6期生にあたるOBである。
立ち上がったときにはコーチもサッカーをよく知らなかったという状態から始まり、
6年になる頃にはその地区で1,2を争う強豪にまで育っていったチームであった。
そのため、自分にとっても思い出深いチームであり、よく顔を出してはコーチをしていた。
さて、夏に入りそのクラブチームでは恒例の3泊4日の夏合宿が行われることになった。
場所は・・・・・どこだっけか。夏場は避暑地、冬場はスキーで賑わうような山間の場所であった。
昔からそのチームに入っていた俺は、古参の保護者やコーチとかと顔見知りであり、
「タダでいいから参加しない?」と誘われた。
予備校の夏期講習も谷間の時期だったため、気分転換もかねて俺は参加することに決めた。
当時、俺は予備校に通っていたのだが、日曜日はボランティアで小学生のサッカーの
クラブチームのコーチをしていた。
そのクラブチームは俺が小学1年の頃立ち上がったチームで、俺は6期生にあたるOBである。
立ち上がったときにはコーチもサッカーをよく知らなかったという状態から始まり、
6年になる頃にはその地区で1,2を争う強豪にまで育っていったチームであった。
そのため、自分にとっても思い出深いチームであり、よく顔を出してはコーチをしていた。
さて、夏に入りそのクラブチームでは恒例の3泊4日の夏合宿が行われることになった。
場所は・・・・・どこだっけか。夏場は避暑地、冬場はスキーで賑わうような山間の場所であった。
昔からそのチームに入っていた俺は、古参の保護者やコーチとかと顔見知りであり、
「タダでいいから参加しない?」と誘われた。
予備校の夏期講習も谷間の時期だったため、気分転換もかねて俺は参加することに決めた。
【オカルト】昨日と同じ土の匂い。 足には大量の泥。床は汚れてない。 まさかと思って玄関を見ると泥団子が、2つ……。
838:名無しのオカルト 04/08/1103:02 ID: Rv6Fp2OP
5年ぐらい前の話です。
私の仲の良かった友達(Aとします)が、引っ越をしました。
私も引越しの荷物運びを手伝うため、Aの新居に行ったんです。
出発したのがお昼過ぎで、荷物が多かったこともあり運び終わった頃はもう、午後8時半を過ぎていました。
取り合えず近所のコンビニでご飯を買って友達と食べて、少しだけ荷物の整理をしてその日は寝ました。
翌朝、起きたとたん土の匂いがしました。
Aを起こすと、Aの足がなぜか泥だらけなんです。
夜はだしで外に出たとしても近所に泥が付くようなところはないし、
床などは一切汚れていませんでした。
Aがシャワーを浴びているあいだに私が朝食を作ろうと思い、
玄関の横にあるキッチンに行ったとき、ふと玄関に黒い物落ちていることに気づきました。
泥団子が3つ…。
Aの悪戯かと思った私は、泥団子を捨てて、Aがシャワーを上がるのを待ちました。
Aは全く知らないと言うばかりで段々気味が悪くなってきました。
帰ろうとも思いましたが、Aを一人残して帰るのも気が引けたので、もう1日だけ泊まることにしました。
私の仲の良かった友達(Aとします)が、引っ越をしました。
私も引越しの荷物運びを手伝うため、Aの新居に行ったんです。
出発したのがお昼過ぎで、荷物が多かったこともあり運び終わった頃はもう、午後8時半を過ぎていました。
取り合えず近所のコンビニでご飯を買って友達と食べて、少しだけ荷物の整理をしてその日は寝ました。
翌朝、起きたとたん土の匂いがしました。
Aを起こすと、Aの足がなぜか泥だらけなんです。
夜はだしで外に出たとしても近所に泥が付くようなところはないし、
床などは一切汚れていませんでした。
Aがシャワーを浴びているあいだに私が朝食を作ろうと思い、
玄関の横にあるキッチンに行ったとき、ふと玄関に黒い物落ちていることに気づきました。
泥団子が3つ…。
Aの悪戯かと思った私は、泥団子を捨てて、Aがシャワーを上がるのを待ちました。
Aは全く知らないと言うばかりで段々気味が悪くなってきました。
帰ろうとも思いましたが、Aを一人残して帰るのも気が引けたので、もう1日だけ泊まることにしました。