【オカルト】実家の裏手にある崖で遊んでいたのだが、兄が上をまま動かなくなった。兄の視線を辿ると、崖の中腹に女が張り付いていて・・・
引用元: ・∧∧山にまつわる怖い・不思議な話Part70∧∧
358: 雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ 2013/07/20(土) 23:37:01.00 ID:aPOzd4ar0
知り合いの話。
その昔、盆で里帰りした時のこと。
まだ幼かった彼は、兄と二人で実家の裏手にある崖で遊んでいた。
と、いきなり兄が上を見上げたまま、口をポカンと開けて動かなくなる。
何を見ているのかと、同じように顔を崖の上へと向けた。
赤い女性が、崖の中腹に張り付いていた。
赤い帽子に赤いワンピース、ご丁寧なことにブーツまで真っ赤だった。
スカートから覗く白い腿が、妙に強く記憶に残っているという。
その他の特徴はあまり憶えていない。
女はスルスルと滑らかな動きで崖を登り続け、一番上まで達すると、
そのまま流れるように山奥へ姿を消した。
我に返った兄と一緒に、実家の祖父へ報告しに行く。
「真っ赤な女の人が崖を登っていったよ、変なの」
そう話した次の瞬間、祖父は怖い顔になり大声で詰問してきた。
「顔は、その女の顔は見ていないだろうな!?」
祖父の剣幕に驚きながらも、「見てないよ」と返事をする。
すると祖父は心底ホッとした風になり、
「今日と明日はもう裏で遊んじゃいかんぞ、目が合うといかんけん」
と真剣な表情で言った。
その年は結局、それ以上外で遊ぶことなく、家へ帰ったのだという。
その昔、盆で里帰りした時のこと。
まだ幼かった彼は、兄と二人で実家の裏手にある崖で遊んでいた。
と、いきなり兄が上を見上げたまま、口をポカンと開けて動かなくなる。
何を見ているのかと、同じように顔を崖の上へと向けた。
赤い女性が、崖の中腹に張り付いていた。
赤い帽子に赤いワンピース、ご丁寧なことにブーツまで真っ赤だった。
スカートから覗く白い腿が、妙に強く記憶に残っているという。
その他の特徴はあまり憶えていない。
女はスルスルと滑らかな動きで崖を登り続け、一番上まで達すると、
そのまま流れるように山奥へ姿を消した。
我に返った兄と一緒に、実家の祖父へ報告しに行く。
「真っ赤な女の人が崖を登っていったよ、変なの」
そう話した次の瞬間、祖父は怖い顔になり大声で詰問してきた。
「顔は、その女の顔は見ていないだろうな!?」
祖父の剣幕に驚きながらも、「見てないよ」と返事をする。
すると祖父は心底ホッとした風になり、
「今日と明日はもう裏で遊んじゃいかんぞ、目が合うといかんけん」
と真剣な表情で言った。
その年は結局、それ以上外で遊ぶことなく、家へ帰ったのだという。
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359: 雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ 2013/07/20(土) 23:37:02.00 ID:aPOzd4ar0
「結局その後、あの赤い女をまったく見てないんだよね。
アレが何だったのか、詳しく聞く前に、祖父ちゃん死んじゃった。
他の家族は全然知らないって言うし。
ただまぁ、見ていて気持ちの良い女性じゃなかったな」
現在は、兄も彼も自分の子供を連れて、そこへ里帰りするようになった。
子供らは幼い頃の自分達のように、崖で楽しく遊んでいるらしい。
しかし遊ばせる前に、兄弟は必ず崖を確認しているのだそうだ。
そこに赤い女が張り付いていないことを。
「よくわからんけどさ、目が合ったら嫌なことになりそうじゃない?」
そう言って彼は肩を竦めた。
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