【異世界】違う進化をたどった世界 2.カスミ【長篇】

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midashi

【異世界】違う進化をたどった世界 1.この世界に人は私とキミだけだ【長篇】の続き
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名無しのオカルト 2014/10/20(月) 22:24:48.92 ID: ID:d4P+RHUa0

 夜中に何度も痛みで目が覚めて、うなされていた、熱も上がっていた。
とりあえず川の水で熱を冷ますように一晩中看病した。
翌朝、まだ痛みと熱にうなされている健吾さん…
何かしないと…
とりあえず健吾さんに教えてもらった薬草を取りに行った。
自分にも出来ることをと…
森の中を、薬草を求めて歩いている…数時間かけて結構な薬草の量を手に入れた…さて、そろそろ帰るか…と帰ろうとしたとき…木々の向こうで動く影が!
ガサガサっ!!




オカ速おすすめ!

40名無しのオカルト 2014/10/20(月) 22:26:16.88 ID: ID:d4P+RHUa0

とっさに私は隠れた!
(何で!?森の中には入って来ないんじゃ!?)
頭の中は混乱と恐怖でイッパイ…息をこらして、木々の奥を凝視した…ガササッ!…ドサッ…
…ん!?
奴らじゃない!?
そこには一人の人間の女性が倒れていた…
女「…みず…」
私「みず…水?水が欲しいのか!?おいっ!」
女の子は気を失っているようだ…
私は同様しまくった…健吾さん以外の人間…しかも女の子…連れて帰る?しかし、健吾さんもあんな状態なのに!?
…やはりこのままには出来ない…
女の子を抱え家に戻った…




41名無しのオカルト 2014/10/20(月) 22:27:51.84 ID: ID:d4P+RHUa0

 見知らぬ人間を連れ帰ると怒られるかな?という不安よりも、目の前に現れた女の子に私はものすごく興味を示していた…勿論変な意味ではなく。
(この子も、自分達の居た元の世界から来たのかな?見たところケガはしていないみたい…女の子って軽いんだ…)などと頭の中を色々な思想が駆けめぐる。
 家に到着し、とりあえず床に直接寝かすのもあれなので、布を何枚か敷き、その上に寝かせた。
とりあえず健吾さんに報告しなくちゃ…採ってきた薬草を磨り潰し健吾さんの元へ向かった。
健吾「…すまないね。」
私「いえ…こんなことしか出来ないんで。」
健吾さんに、薬草を飲ませ一息着いたところで切り出した。
私「…さっき薬草を採りに行った帰りに…人が」
と言った瞬間に健吾さんが慌てた様子で。
健吾「奴らが森に居たのか!?」
私「ちゃんと聞いて下さい。奴らじゃなく、人間です。」
健吾さんは、驚いた様子で…しかし冷静に聞いてくれた。
一通りの経緯を伝えると、健吾さんは黙って考えだした。
健吾「まずは、その子が目覚めてからだな…」
私は黙って頷いた。




42名無しのオカルト 2014/10/20(月) 22:31:13.36 ID: ID:d4P+RHUa0

 その夜は眠れなかった。
健吾さんの看病と女の子の様子を交互に看ていた。
朝、健吾さんが先に目覚めた。
健吾「おはよう。女の子は?」
私「まだ眠ってます。」
健吾「そうか…」
黙って考え込んだ…
健吾「慎二…私がキミに最初にしたことを覚えているか?」
私「はい。」
健吾「その子にとってのお前は、お前にとっての私のようなもんだ…だから、分かるね。慎二ならできる。」
私「…頑張ります…」
健吾「この世界の事に関しては私も一緒に説明するよ。」
私「有り難うございます。」
健吾「こんなときに、私がこんな状況ですまないね。」
私「いいえ…」
…ガタガタ!「…えっ!?どこ!?」
隣の部屋で女の子の声がした。




43名無しのオカルト 2014/10/20(月) 22:32:35.76 ID: ID:d4P+RHUa0

健吾「起きたみたいだね。行ってきなさい。」
私「はい。」
隣の部屋で起きた女の子は、かなり同様?怯えていた…そして私に気づいた。
女「誰!?ここは!?何したの!?」
凄い形相で睨みつけてきたが、何故か怖くなかった…私も健吾さんに始めて会ったときこうだったのかな?とか考えてた。
私に敵意や、悪意を感じなかったのか女の勘というやつなのか、すぐに睨みをやめ、先程とはまた別の口調表情で尋ねてきた。
女「あなたが、ここに連れてきてくれたの?ここはどこ?」
私「森の中でキミが倒れていて、そのままじゃ危ないから連れてきたんだ。」
女「そっか。有り難うございます。…」
そう言って女の子は私の方を不思議そうに凝視している。
女「…あなたの服…?」
私「あっ!これ?…その…説明しにくいんだけど、ここには服が無いんだ…だからこういう麻の袋なんかを利用して自分で作ってるんだ。」
女の子は不思議そうな顔で、首をかしげた…
女「無い?買いにいけばいいんじゃないの?お金が無いの?…!!」
女の子がまた険しい表情になった。
女「誘拐!?」
怯えている。
私「誘拐なんてしないよ。それより喉が渇いてるんじゃない?」
女「…なぜ?」
私「気を失う前に、水って言ってたから…」
そう言い水を差し出すと、女の子は慌てて…
女「あっ!みずきは?私と一緒にもう一人いたでしょ!?」
私「えっ?居なかったよ…キミだけだった…みずって、水じゃなくみずきって名前だったんだ…でも、キミしか居なかった。」
女「大変!探しに行かなくちゃ!警察!警察にも連絡を!!」
とにかく女の子はパニックだった。




44名無しのオカルト 2014/10/20(月) 22:34:00.66 ID: ID:d4P+RHUa0

 私は、とりあえず女の子を落ち着かせ、女の子が意識を失うまでの記憶を話してもらった。
 少し長いので簡潔にまとめると…
彼女は女友達(みずきさん)と二人で傷心旅行に行っていたらしい、そこで事故にあい、気づいたら森の中で、みずきさんを探して歩いていたが頭がくらくらして倒れたらしい…次に気付いたのはここだ。
…事故にあったあたりからは、私も健吾さんも同じ…そして同乗者は居ない…
とにかく、私も今の女の子に起こっている状況を説明した。
この世界の事など…一通り説明したら女の子が、半信半疑で怯えながら…そして少し涙を浮かべ聞いてきた。
女「…その話を信じろって言うの?誘拐じゃなく、その話が本当という証拠は?異世界?有り得ないじゃない!」
…どうしたらいいのか分からなかった…すると奥から健吾さんが現れた…
健吾「初めまして。」
女「あなた…が健吾さん!?」
私が女の子に、ここの世界を説明する話しの中に出てこない訳がないので、彼女は気付いたんだろう…しかし混乱からの察しの早さは凄いと思った…
私なら説明されていても誰!?共犯者!?ともう一度パニックになりそう。




45名無しのオカルト 2014/10/20(月) 22:35:47.51 ID: ID:d4P+RHUa0

健吾「そうだよ。キミはこの世界をまだ信じきれていない…というより全く信じていないよね。」
女「当然です。…異世界!あぁ…なるほど!ってなる人いますか?」
健吾「そうだね。」
少し笑いながら答えた。
健吾「慎二…この子を連れて例の場所を見せてあげてくれないか?」
例の場所とは奴らの街と森の境目、奴らが見える場所だ。
私「…はい。」
女「どこに連れていく気!?」
女の子は怯えていた。
健吾「キミ、名前は?」
女「…カスミ(以降カスミと標記)…です。」
健吾「カスミちゃんか、私は今腕をケガしていてあまり激しく動けないんだ。みずきちゃんは、慎二にキミが倒れていた辺りを聞いて私が探しに行ってみるよ。」
私「だ、大丈夫ですか?」
健吾「大丈夫だよ。薬草が効いてるみたいだ。熱も下がっているし、それに少しは運動しないと。」
私「無理しないで下さい。」
健吾「じゃあ、決まり」
といいかけたとき、カスミが言った!
カスミ「ちょっと待って!勿論、異世界かどうかの確認には行きます。けど怪我人のアナタに友達と言えど人探しを頼んだりできない。」
カスミ「だから、慎二くん?と一緒に異世界の確認をしたあと自分で探します。」
強い口調と、ハッキリとした意思表示に健吾さんも納得したのか…
健吾「わかったよ。しかし今から二人が向かう場所は本当に危険だ!必ず慎二の言うことは守るんだよ。出来るね?」
カスミ「わかりました。」
健吾さんに色々なアドバイスと注意を受け二人で出発した。




46名無しのオカルト 2014/10/20(月) 22:37:10.76 ID: ID:d4P+RHUa0

家を出て、二人になると私は何故か緊張していた。
女の子と二人で歩いていることにも緊張はあったが、もともと友達もいなく、人付き合いが苦手な自分なんだ…当然といえば当然だろう…無言で森の中を歩いていると不意に彼女が口を開いた。
カスミ「アナタ歳は?」
私「…多分19才です…」
カスミ「多分って…」
少し呆れた様子…だが仕方ない…正直1年も待たずに曜日間隔や、日付間隔なんてなくなる…
健吾さんと二人で、なんとなく大まかに一年か…二年か…なんて会話したぐらいできっちりした日付なんて分からないんだから。
カスミ「じゃあ…多分、年下なんだね。アナタは今から行く場所に詳しいの?」
私「詳しくは無いです。1度行ったきり近付いてないし…行けば分かりますが、二度と近づきたくなくなりますよ。」
彼女の口調や、人見知りな自分は気押されしていた。
私「とにかく、危険を察知したら健吾さんの言っていたように自分自身の事だけを考えて逃げる…それだけ守って下さい。」
彼女は、無言で私の後を歩いた…
かなり歩いた頃…
カスミ「…まだ?」
少し疲れて息切れしている…
私「もう少しです。…少し休みますか?」
私は、ここから先の事を考えて少し休息することにした。
私「この先に、アナタが見たことの無い世界、生き物が居ます…僕も最初に健吾さんに案内してもらい見た時は泣きながら逃げ出しました。…覚悟しておいてください。そして何があっても声を出さないこと!絶対に!」
カスミ「…」




47名無しのオカルト 2014/10/20(月) 22:38:24.91 ID: ID:d4P+RHUa0

きっと全く信じていない…そりゃそうだよね…
私「そろそろ行きましょうか…」
また二人で歩を進めた…
そして、見えてきた。あの時とあまり変わらずあの不思議な建物群…彼女の方を向き、シーっ!とジェスチャーした。
彼女の目にも建物が見えているのだろう…目を見開き同様していたが、私の合図に頷いた。
そこから身を潜め少しずつ前進した。
建物の間に奴らが見えた!
彼女は…振り替えると震えて涙を溜めていた…もう戻ろうと判断し彼女の腕を引き、元来た道を引き返した…
先程、休息した場所まできて少し座らせ落ち着かせようとした。
カスミ「…なんで?…さっきの何?」
彼女は混乱していた…
私「あれが、この世界の現実だよ…」
二人とも黙った…




56名無しのオカルト 2014/10/21(火) 07:31:35.32 ID: ID:uh7JaLNr0

hgウェルズの小説のようだわ
おもろい




58名無しのオカルト 2014/10/21(火) 07:52:18.56 ID: ID:Zz7/0J74i

 しばらくの沈黙…
カスミ「…私、最初に慎二くんから話を聞いたとき悪い夢か冗談だと思った…疑ってゴメンなさい。」
私「謝ること無いですよ。僕も健吾さんの事同じように疑ってましたから…」
カスミ「ここには私たち以外の人間はいるの?」
私「知ってる限り…いない…」
カスミ「…そっか…」
私「でも、なんとか生きることは出来ているよ…カスミさんはどうする?生きたい?」
カスミ「…分からない…」
私「生きていれば見える希望だってあるよ…僕はいつか、元の世界に戻る為に生きる事を選択した…カスミさんも、元の世界に帰るために生きてよ…」
何故こんなことを言ったのか分からない…
カスミ「…うん…」
そう言って泣き出してしまった…私はあたふたすることしかできなかった…
なんとか泣き止み彼女が口を開いた…彼女自身が気をまぎらわせたかったのか何なのか…私への質問だった…
カスミ「…そっか…中学生の頃に…ご両親、無事だといいね。」
私「うん」
カスミ「…私なりに、色々考えて整理したんだけど、みずきもここには来ていないような気がする…」
私「どうして?」
カスミ「…なんとなく…」
それ以上は聞かなかった…
帰り道は二人で違う話題を話ながら帰宅した。
今の私たちが居た世界の事など…
家に着いた…
健吾「お帰り。」
彼女も私も同時に「ただいま」
と答えた。
それから、3人で晩御飯を準備して食べた。
やはり彼女の口には少し合わないみたい…私も健吾さんもソレを見て笑った。




59名無しのオカルト 2014/10/21(火) 07:55:04.13 ID: ID:Zz7/0J74i

 翌朝、私とカスミは一応何かあるかもしれないし、カスミが倒れていた付近の散策をしようということになり二人で出掛けた。
カスミ「慎二くんって中学に行ってたときどんな感じの子だった?」
私「…暗い感じ…人と仲良くしたりとか出来ない子だった。」
カスミ「そうなんだ…全然そんな風に見えないね」
といい笑顔で言ってきた…確かに今は髪もボサボサ、髭もまばらだが生えてきて不精、服装はぼろ切れ…実年齢通りには到底見えない風貌…
まるで古代人だ…




60名無しのオカルト 2014/10/21(火) 07:56:32.01 ID: ID:Zz7/0J74i

私「こんな感じだけど、元は…ね。」
カスミ「健吾さんも慎二もいつも、草とか魚しか食べないの?」
私「うん…肉は…難しいから…捕るのも調理も…1度だけヘビと野ネズミ?みたいなのを捕まえて食べたけど…臭くて…」
彼女は明らかにひいている様子だった。
カスミ「…私…肉嫌いで良かった」
と苦笑いしていた。
私「…何が好きなの?」
カスミ「ん~…湯豆腐…とか?」
…少し沈黙して、二人とも爆笑…
私「豆腐かぁ…そういうの…懐かしいな…ハンバーガーとか…スナック菓子…炭酸飲料…」
少し泣きそうになった…
カスミ「…食べたいね…」
カスミも泣きそうになっている。
そうこうしてる間に、カスミが倒れていた付近に着いた、二人であちこち探してみたが、何も見つからない…
何時間探しただろう…二人とも諦めて帰ることに…
帰り道、二人とも無言だった…
カスミ「…そうだ!!」
不意の大きな声に驚き声も出なかった…
私「どど、どうしたの?急に…」
カスミ「元の世界に戻れたら皆でご飯行こうよ!色んなお店ハシゴしまくろう!」
私「…はしご?」
カスミ「ハシゴするって言わない?居酒屋行ってそのままカラオケ~…みたいな…」
私「…マッ○に行って、湯豆腐~…みたいな?」
…爆笑された。
カスミ「そうそう…」
笑いながら答えた。
私「うん!行こう!絶対!」
何か楽しかった…家に着いて健吾さんに何も見つけられなかった事を報告した。




61名無しのオカルト 2014/10/21(火) 07:58:20.04 ID: ID:Zz7/0J74i

 翌朝…何か甘い匂いがして目を覚ました…
匂いをたどりキッチンの方へ…カスミが何やら作っている様子。
カスミ「あっ!おはよー!」
私「お、おはよ。」
そこへ健吾さんも…
健吾「おはよう。二人とも。何か良い匂いがするね。」
カスミ「外にイチゴみたいな黄色い実が生ってたから、ジャム作れないかな?って思って、一応一口舐めてみたけど舌とか痺れ無かったし毒は無いかな?って勝手に作り出しちゃいました。」
笑顔でそう言った…




62名無しのオカルト 2014/10/21(火) 07:59:45.39 ID: ID:Zz7/0J74i

健吾「毒の有無の調べ方なんて知ってるんだ。若いのに凄いね。その実は食べれる実だよ。」
カスミ「良かった。砂糖は無いからジャムっぽくなるか分からないけど…」
…と苦笑いしていた。
健吾「慎二。そこに採ってきたハチミツあるだろう?ソレをたしたあげれば?」
と指差した。
私「はい。」
彼女にハチミツを手渡した。
カスミ「うわぁ!有難う!ハチミツなんてあるんだ?良かった~。」
健吾「慎二と二人で悪戦苦闘しながら蜂の巣から採集したんだ。」
カスミ「凄いね~…」
と感心している様子の彼女に、悪い気はしなかった。
その様子を見て言ったのかは分からないけど、健吾さんが笑みを浮かべてこう言った。
健吾「慎二もうかうかしていられないね。彼女の方がしっかりしているようだ。」




63名無しのオカルト 2014/10/21(火) 08:01:14.30 ID: ID:Zz7/0J74i

私は少しムッとした…
私「この世界での生きる知識なら負けません」
我ながら子供じみた返答だと思う…
カスミ「色々教えてね。先輩。」
少し笑いながらバカにしたような返答だったが人付き合い馴れしていない私は…
私「お…おぅ!」
っと言い顔が赤くなった…
カスミ「出来た!もういいかな…」
っと言いカスミが出来上がったジャムを満足気に眺めた、私も健吾さんもソレを覗きこむ。
何とも言えない甘い匂い…キラキラ黄色く輝いて、何か神々しくもあった…大袈裟か…
カスミ「あとは冷まして…あっ!」
私も健吾もビクッとなった…
カスミ「ジャム作ったってパンが無い~…」
涙を浮かべしなだれた…
私「…大丈夫だよ!そのまま食べればいいじゃん?ね?健吾さん!」
健吾「そうだよ!それに、カスミちゃんは私たちに久しぶりに人間らしい食べ物を作ってくれたんだから!有難う!」
彼女は嬉しそうに微笑んだ。




64名無しのオカルト 2014/10/21(火) 08:03:30.58 ID: ID:Zz7/0J74i

朝食を食べていると、話題は新居の話に。
健吾「私はまだこんなだが、新居の作業も再開しないとな…」
私「当分は僕一人でやりますよ。」
健吾「お願いできるか?」
カスミ「えっ?何何!?新居って?」
…そうか…彼女はここに来て1度も新居の話をしていなかったことに、私も健吾も気づいた…
健吾「そうなんだ。今、私と慎二の二人で新しいもう少しまっしな家を作っているところなんだ、その作業の最中、私のドジでケガをしてしまってね…」
…と苦笑いを浮かべ話す健吾さん。
カスミ「すごい!凄いね!」
彼女は目をキラキラ輝かせていた。
健吾「人も増えたし、もうひとつ部屋を作ろうか。」
私「はい。」
カスミ「えっ?…そんな…悪いですよ…」
健吾、私「気を使わない!」
同時に言った。
3人で同時に吹き出した。
カスミ「じゃあお願いします。でもでも、私にも手伝わせてくださいね。」
(この子はこちらが断っても勝手に手伝ってくるんだろうな…)と思ったが言わなかった。
健吾「そうだね…力仕事は慎二に任せて、そのサポートをお願いするよ。」
カスミ「はい!」
こうして、新居作りは再開された。




65名無しのオカルト 2014/10/21(火) 08:05:23.66 ID: ID:Zz7/0J74i

カスミが来て丁度1週間目の朝、私と健吾さんはもう一度、人間らしさを取り戻す…それは朝食の時…
健吾「…今日は屋根の下地を完成させるところまで出来るかい?」
私「何とか頑張ります。」
健吾「屋根の下地さえできれば、その下に雨が降っても濡れないように道具を置いておけるし、毎回ここから、あそこまで荷物を持って移動するのも大変だしね。」
カスミ「…1週間かぁ…」
私と健吾さんがカスミの方を向く…

カスミ「…あっ!1週間だ!1週間だよ!」
と嬉しそうにハシャグ。私は?だらけ…
カスミ「だから1週間なんだよ!今日は2001年10月17日!!健吾さん、慎二くん!何歳?」
私も健吾さんも、あっ!と驚いた!
なるほど…そうか…
私「え~っと、昭和57年9月生まれだから…」
カスミ「じゃあ19歳だね。」
健吾「ん~…私は…昭和24年だから52…かな…ははっ」
カスミ「これで、元の世界に一歩近づけたね。」
嬉しそうに言った。
健吾「本当にありがとう。」
私「ありがとう。」
カスミ「そんな~改めて言われると照れます。」
照れる彼女を見て、私は冗談とかではなく本当に天使のように見えた

健吾「さて、折角カスミちゃんが取り戻してくれた大切な人間らしさを忘れないために、これからは木に一日一日の印を付けていこうか。決して諦めない希望の為に…」
私、カスミ「はい!」
そうして、その日の作業をスタートさせた。




66名無しのオカルト 2014/10/21(火) 08:07:45.81 ID: ID:Zz7/0J74i

 新居作りは、屋根の下地を作るための大作業にかかっていた。
カスミは木を切り倒した跡地(日の差す場所)を耕していた。
畑を作りたいらしい。
カスミ「…よしっ…と!これでイチイチ探し回る手間が省ける。慎二~…そっちはどう?」
私「まだまだかかりそう…」
実際半分と少し過ぎたくらいかな…少し休憩することにした。
カスミ「ゴメンね…何も手伝ってあげられなくて…」
申し訳なさそうに彼女が言った。




67名無しのオカルト 2014/10/21(火) 08:08:53.82 ID: ID:Zz7/0J74i

私「気にしなくていいよ。じゅうぶんに助けられてるし。」
カスミ「えっ?」
私「…いや…あの…ほらっ!畑つくりとか!健吾さんと二人じゃあそこまで手回らないし…」
カスミ「あはっ!そう?良かった!」
何だろう…不思議な気分だった…何かドギマギすると言うか…とにかく不思議な気持ち…
健吾「おーい!」
遠くから健吾さんの声がして、二人ともそちらを向くと、健吾さんの姿が!
健吾「ご苦労様!差し入れだよ!」
と魚の塩焼きを持ってきてれた。
カスミ「わーい!いただきまーす。」
私「ありがとうございます。」
健吾「何もしていないのも悪いしね。どうだい?順調かい?」
私「少し遅れ気味です。」
健吾「…どれどれ?」
健吾さんは家の中から天井を見上げた。
健吾「凄いじゃないか!?一人でこれだけのペースで仕上げるなんて…もしかしたらカスミちゃんのおかげかな?」
と少し笑って言った。
私「!!!」
カスミ「えっ?私何にも手伝ってませんよ。畑作ってただけです。」
な…なんなんだろう…なんで焦ってんだ?と混乱していた。
健吾「畑かぁ…良いね!カスミちゃんは凄いね!ジャムの時と言い本当に驚かされるよ。」
カスミ「実は私、田舎でお婆ちゃんに育てられたんです。…そんじょそこらの都会ッ子とは出来が違うんです。」
と笑いながら答えた。
健吾「なるほど…道理で。お婆ちゃんは素晴らしい人なんだね。」
カスミ「はい!」
嬉しそうに答えた。




70名無しのオカルト 2014/10/21(火) 09:13:10.25 ID: ID:Zz7/0J74i

 残念ながらその日のうちに屋根は完成しなかった…健吾さんに茶化されて同様していたのか、それとも何か別の理由か…考えても答えは出なかったが、その後の作業はグタグダ…
とりあえず、道具を保管しておいても雨には濡れないだけの面積出来たし良しとした。
健吾「今日は二人ともお疲れさま。ゆっくり休んでくれ。慎二…少し良いかい?」
私「?はい…」
健吾「カスミちゃん!すまないが、慎二と少し新居の打ち合わせしてくるよ、あと見回りと。先に眠っていてくれてかまわないから。」
カスミ「はーい!気をつけて下さいね!」
そう言って、二人で家を出た。




71名無しのオカルト 2014/10/21(火) 09:15:07.74 ID: ID:Zz7/0J74i

…無言で薄暗い森の中松明のかがり火で足元を照らし新居の方へ歩いて行った。
健吾「慎二…あの子は良い子だ…」
私「…はい…」
健吾「お前はここに来て、私以外の人間を知らずに暮らしてきた…」
私は黙って聞いている。
健吾「あの子と居て、何か感じないかい?」
私「…」
健吾「キミは人付き合いが苦手で…と話していたので恋愛とかもしてこなかったんじゃないかい?」
私「…はあ…」
健吾「やっぱりか…キミは気付いていないみたいだけど、あの子を見るキミの目は妻を見ていた私に似ているような気がするよ…」
優しく微笑み言った。
健吾「思い当たる伏しもあるんじゃ無いのかい?」
確かにドキドキするし、何か言い表せない苦しくなるような、それでいて暖かくなるような…
健吾「それが恋だよ…」




72名無しのオカルト 2014/10/21(火) 09:16:29.64 ID: ID:Zz7/0J74i

(恋?これが?こんなに言い表せないようなモドカシイ気持ちなの?…)少し考え込んでいた。
健吾「あの子は良い子だ!どうするかは、自分自身が決めることだが、あの子を守ってあげるんだよ。」
私「…はい…」
健吾「さて、そろそろ帰ろうか!きっと寝ずに待っているだろうし…」
少し笑いながら言った。
帰り道も私はずっと考え込んでいた。家に付いたら…
カスミ「お帰りなさい!」
建機なお出迎えに、私も健吾さんも見合わせて笑ってしまった。
カスミ「えっ?何何?どうしたの?」
私、健吾「何にもないよ。」
少しふてくされてプンプンしている彼女を尻目に、健吾さんと二人で寝床に着いた。
カスミ「もう!知らない!」
健吾、私「おやすみ~!」
カスミ「ふん!」
3人とも、正確には私以外の二人はすぐに眠っただろう…私は考え込んで中々眠れなかった…




73名無しのオカルト 2014/10/21(火) 09:19:06.46 ID: ID:Zz7/0J74i

 翌朝、寝不足の目を擦りながら隣の部屋に向かう。
カスミ「おはよ。」
一瞬ドキッとして、変な間が空いてしまったが動揺を隠しながら、私も返事をした。
カスミ「どうしたの?」
私「な、何でもないよ…」
カスミ「また?…まったく…」
少しふくれて朝食の用意をし出した。
私は、顔を洗いに外にでて川の横に腰掛けた。
健吾「おはよう。」
私「!!あっ…健吾さん…おはようございます。」
健吾「物思いに更けている様子だったけどどうしたんだい?」
私「昨日、健吾さんの話を聞いてから、こんなんなっちゃったんですよ!」




74名無しのオカルト 2014/10/21(火) 09:20:20.95 ID: ID:Zz7/0J74i

健吾さんは少し笑った。
健吾「それは、すまない。寝不足にしてしまったね。」
まだ笑っていた…私は少し怒っていた。
健吾「しかし、寝不足で新居建築の作業は不味いだろ、今日は休むか?」
私「大丈夫です。若いですから。」
仕返しのつもりで言ったのだが…
健吾「しかし、無理をしてケガをしたら、それこそマイナスは大きくなるよ?だから、ね!」
私「…はい。」
二人とも顔を洗いに家に戻った。
カスミ「朝御飯出来ましたよ。」
私、健吾さん「ありがとう。いただきまーす。」
カスミ「ん~…しかしココってレシピ少ないですよね…何か考えないと…」
確かに、魚…野草…塩焼き…スープ…無限ループ…
健吾「そうだね…そうだ!今日は工事を休んで、皆でレシピを増やすために森を散策しないか?」
カスミ「うん!いい!!さんせ~い!!」
健吾「慎二もいいね?」
私「はい。」
そうして、朝食を済ませて皆で家を出た。




75名無しのオカルト 2014/10/21(火) 09:22:20.65 ID: ID:Zz7/0J74i

健吾「さて、塩は海から取れる、糖分はハチミツから…少し大変だが…魚は川で…」
ブツブツと考えている感じ…
カスミ「…あの~…」
健吾「ん?どうしたんだい?」
カスミ「油とか無理ですかね?植物から採れたりしないですか?」
健吾「油かぁ…確かに有れば便利だし広がりそうだね。慎二は食べたいモノとかあるかい?」
私「…そうですね…」
考えていると…
健吾「ココで可能な範囲で考えてくれよ?」
少し笑いながら言った。
私「分かってますよ。…そうだなぁ…肉…美味しいヤツ…」
健吾「肉かぁ…前は失敗だったもんなぁ…臭みを消す香草か何かと一緒焼いてみるか…」
私「探しましょう!」




76名無しのオカルト 2014/10/21(火) 09:25:07.95 ID: ID:Zz7/0J74i

ここで少し不安を抱いている者が口を開いたら…彼女だ。
カスミ「あの~…生きてる動物を調理するのは…」
健吾「私と慎二でバラすよ…スーパーに並んでるのと同じようなモノになれば触れるかな?」
カスミ「…創造しちゃうけど…頑張ります。」
健吾「よしっ!とりあえず肉は香草が見付かってから、ということで目的は決まったね。」
油、香草、あと薬味になりそうな野草、ハチミツ(これは採取ではなく目星を付けておく)…などなど!!
健吾「さて行こうか!」
森の中を丘の方に向かい3人で歩き出した…




85名無しのオカルト 2014/10/21(火) 13:50:16.47 ID: ID:Zz7/0J74i

歩き出して直ぐに、カスミが何かを見つけた。
カスミ「あっ!あれって…」
指を指す方を見た…
私「何?」
健吾「あれは…あの葉っぱの形…自然薯?」
私「ジネンジョ?」
カスミ「やっぱり、そうですよね?お婆ちゃんと昔採りに行ったことあるから…でも…」
健吾「…うん…大きいね…蔦の太さや長さ…葉の大きさ…やっぱり色々な植物が違う進化をとげているんだろう…」
私にはさっぱりで、少しイライラした…その様子を悟ったのか健吾さんが教えてくれた。
健吾「自然薯ってのはね…分かりやすく言うと…長芋や山芋なんて呼んだりするよね。トロロとか食べたことない?」
私「…あっ!あります!アレが?」
健吾「うん…多分ね…とりあえず掘ってみよう…」
3人で近付き、蔦をたぐり根元へ…
健吾「ココみたいだね。…とりあえず、マーキングして別の日に掘りに来よう。」
私「えっ?今掘らないんですか?」
カスミ「慎二くん…自然薯を掘るのはかなり時間が必要だし、根気のいる重労働なの、だから今日は場所の確認だけにした方が良さそう。」
私「なるほど…」
…イライラもどこかに行き、私は中学で止まっていた色々な知識を二人から吸収するのに必死だった。
更に、何時間も歩き回り今まで健吾さんと二人では妥協して探すことすらしなかった食材を手にした。
沢のある場所では天然のわさびまで手にいれたし、生姜や香草なども手に入った。
カスミは、畑に植えて育てられそうな萎えや種も集めていた。
帰り道、健吾さんが私たちに話をしてくれた。




86名無しのオカルト 2014/10/21(火) 13:51:50.44 ID: ID:Zz7/0J74i

健吾「人はね、一人だと出来なかったり、出来るけど諦めてしまうことが沢山ある」
「例えば、慎二が来るまでは海に行けば塩は手に入るけど海までの距離を考えると…めんどうだからと辞めてしまう。」
「家も、雨風がしのげるし…と諦めてしまう。」
「慎二は、前に私は慎二にとって沢山の役目を担った人間だと言ってくれたよね?」
私「はい…」




87名無しのオカルト 2014/10/21(火) 13:53:47.67 ID: ID:Zz7/0J74i

健吾「でもね、それは私にとっても同じだよ。慎二が来てから会話を楽しむ相手が出来て、生きる楽しみが増えたんだから。」
「慎二が居なかったら、塩を諦めて栄養面や運動能力的にも衰退していたし…」
健吾「本当に感謝しています。有難う。」
私「そんな…僕は…」
言い切らせまいと健吾さんは続けた。
健吾「それから、カスミちゃん。キミは私と慎二に更に人間らしさを与えてくれた。」
カスミ「えっ?私が?」
健吾「前にも言ったけど、ただ生きるためだけに食事をしていた二人の生活に、食の楽しさを…そして、今生きている今日を思い出させてくれた。」
カスミ「えっ?あ…あの…たまたまで…その…」
健吾「でも人にとっては日付は大切だよ。自分がいつ生まれ、いついつにこんな思いでが出来て…私はね歴史学者だ…キミが来るまでその根本を蔑ろにしてしまっていた…」
「だから、キミのおかげなんだよ。有難う。家造りにしたって、そうだよ?キミが来てから私がケガで動けないにもかかわらず、捗っている。」
健吾さんが、少し笑みを浮かべ私の方を見る。
「すべてキミが居るからだよ。二人とも…本当に有難う!」




88名無しのオカルト 2014/10/21(火) 13:54:59.05 ID: ID:Zz7/0J74i

私は人からこんなに心のこもった感謝をされたことがなく、少し照れた…カスミもきっとそうだったんじゃないだろうか…
それから数時間かけ3人ともクタクタになりようやく帰宅…
疲れた…3人とも軽くおやすみと一言だけ交わし倒れ混むように眠りに着いた…




89名無しのオカルト 2014/10/21(火) 13:56:55.78 ID: ID:Zz7/0J74i

 詳しい人ならわかるかもしれないけど、私たちの行動範囲はせいぜい半径十数キロ程度の範囲だと思う。
正確に測ったわけでは無いし、思い込みで広げているかもしれない。
舗装されていない山道、急斜面も有れば草木で歩きづらい場所もある。
仮に丸一日歩き続けたとしても、大した距離は無いだろう…
しかも、野草などを探しながらだからなおのこと…それでもクタクタになり、体の節々が痛くなる…




90名無しのオカルト 2014/10/21(火) 13:58:44.18 ID: ID:Zz7/0J74i

 翌朝、重い体をお越し川の方へ…
カスミ「あっ!おはよ。」
またも私はドキッとしてしまった。
私「おはよ。」
カスミ「体痛いよ~…足とか筋肉痛で大変…」
少し泣きそうになりながら彼女は川の水で足を冷やしながらマッサージしている。
私「若いのに情けないなぁ」
と笑いながら言った。内心、私も筋肉痛で…というのは悟られないようにした。
カスミ「慎二も健吾さんも、よく裸足で耐えられるね?」
私「来たときに履いてた靴は直ぐにダメになっちゃったから…」
カスミ「…そっかぁ…よしっ!私も裸足で頑張ってみよ!」
そう言って、彼女は靴を手に持ち家まで歩こうとした。川の近くで草木は少ないものの…砂利だらけ…創造通りの反応だった。
カスミ「…っ…たぁーい!…っつ!!」
私「あんまり無理しない方がいいよ。おさきー。」
…と笑いながら家に向かう。
カスミ「何よー!薄情モノ!ダッコして連れてけー!」
…と罵声が聞こえたが無視して家に入った。
健吾「おはよう。朝から楽しそうだね。」
家に入ると健吾さんが起きてきていた。
私「おはようございます。」
健吾「今日は作業に当たり少しだけ会議をしよう。」




91名無しのオカルト 2014/10/21(火) 14:00:27.75 ID: ID:Zz7/0J74i

私が返事をする前に、後ろからカスミが戻ってきた。
カスミ「もう!本当にほっていくなんて!…あっ!…おはようございます。」
少し照れながら、目の前の健吾さんに挨拶した。
健吾「はははっ…おはよう!今日も元気だね。慎二にも話したが朝食の時に今後の会議をしようか?」
カスミ「はーい!」
それから3人で朝食の用意をして話し出した。
健吾「作業工程は変わらずこのまま進めよう。でも、折角カスミちゃんが与えてくれた日付を有用に使うために、また作業にメリハリを付けるために作業の日、休みの日、食料調達の日ときちんと区切ろうと思うんだ。どうかな?」
カスミ「賛成!」
私も頷いた。
健吾「よしっ!決まりだね。あとは割り振り…いつを作業日にして何日づつ割り当てるから…」
カスミ「やっぱり一週間は一週間で区切りたいですよね…私たちはずっとそうしてきたんだし…」
私「…じゃあ、今日からスタートで七日間、四日間を作業日にして、二日間を食料調達、あと一日を休みの日…ってのはどうかな?」
健吾「休み一日で大丈夫?」
少し笑いながら言った。
カスミ「慎二…本当に真面目だなぁ…私なら三日間くらい休みにしちゃう…あはは、冗談。意義なーし!」
健吾「よしっ!じゃあ決まりだね。」
私は自分の意見が通った悦びを感じていた。




92名無しのオカルト 2014/10/21(火) 14:07:45.84 ID: ID:Zz7/0J74i

 日付を決めてからの数日…作業にメリハリがあると、こんなにも違うのか?と驚くほど作業は捗った。
屋根も完成し、壁も出来上がり、内装に取りかかっていた。
彼女の部屋は、私の部屋を二分して作ったので、木材などの切り直しもなかった…元々、贅沢なほどの広さを取っていたので、二分しても全然問題なかった。
床もほぼ完成した日の夜、食事時に健吾さんが話し出した。
健吾「慎二もカスミちゃんもかなり頑張ってくれているね。有難う…そろそろ私も腕のリハビリのために手伝おうと思うんだ。」
私「えっ?でも…」
と言いかけて健吾さんの方を見ると、健吾さんは笑顔で折れた方の腕を少し上げて見せた。
私「動かせるようになったんですか!?」
健吾「ああ!多少痛むが、ちゃんと繋がったみたいだ。」
私が感極まっていると…
カスミ「良かったね慎二!!」
その横で彼女も涙ぐんで喜んでいた。
健吾「本当に有難う!慎二!キミのおかげだよ!二人とも、迷惑かけたね。」
私もカスミも言葉が出なかった…




93名無しのオカルト 2014/10/21(火) 14:09:31.47 ID: ID:Zz7/0J74i

健吾「そこでリハビリなんだが…塩を取ってこようと思う。」
私、カスミ「えっ?」
いくら動くようになったからといっても、海までは距離もあるし平坦な道では無い…それに森から出る海辺には、いつ奴等が現れるかも分からない…危険すぎる…
私「一人じゃ危ないですよ!僕も着いていきます!」
健吾「二人で行くとカスミちゃんはどうする?それに3人で行くには危険な場所だ、人数は少ない方がいい…」
「慎二…キミは作業を続けカスミちゃんを守るんだ…それに私は一番ココを知り、奴等を知り、冷静に安全に動ける。」
「な~に、心配いらないケガをしていても四日五日で帰宅できる。それまで二人で頑張って作業を続けていてくれないか?」
私が黙っていると…
カスミ「わかりました!その代わり無茶はしないで下さい。無理だと思ったら帰ってきてください。」
健吾「わかっているよ。じゃあ明日の早朝に出発するよ。」
私「わかりました。必ず無事に帰ってきてください!」
…そうして3人とも眠りに着いた。
翌朝…目が覚めると健吾さんはもう居なかった…




94名無しのオカルト 2014/10/21(火) 14:11:05.15 ID: ID:Zz7/0J74i

隣に行くとカスミが起きて朝御飯の用意をしていた。
カスミ「おはよ。」
私「おはよう。健吾さんはもう行ったの?」
カスミ「うん…作業もあるから慎二は起こさないで行くって…」
彼女の顔が少し赤いような気がした…
私「どうしたの?熱?」
カスミ「違うよ!健吾さんが出掛ける前に変なこと言うから…」
私「変なこと???」
カスミ「いいから…ご飯たべよ!」
全くわけが分からなかった…
カスミ「ご飯食べたら、直ぐに出発する?」
私「そうだね。二人だし…!?」
そうか!!二人きりなんだ…健吾さん…まさか…!?
彼女が言われた変なことって、これに関係したことか?
…更にパニックに…
カスミ「どうしたの?」
私「何でもないよ、さっさと食べて作業しちゃおう!健吾さんが戻って来るまでに完成させて驚かせよう!」
カスミ「うん!そだね!」
とにかく冷静に…なれるかな?…自信無いけど頑張ろう!
そうして、ご飯を済ませて新居へ向かった。




95名無しのオカルト 2014/10/21(火) 14:13:21.67 ID: ID:Zz7/0J74i

 変に意識しないようにしようとすればするほど、意識してしまう…
カスミもそうなんだろうか…変にはしゃいだり、急に黙ったり…いつもと違うようにも感じる。
(何も話さないのも変だよな…でも何を話せば?)…と考えていると、彼女から話しかけてきた。
カスミ「健吾さんが行った場所ってどんなとこ?」
私「ん~…そうだね行ったこと無いもんね…海があって、その近くに洞窟?見たいな所があるんだ、海岸は森がきれているから奴等が来る…」
「奴等の街からも海に面していて、どうやら奴等も魚なんかを捕っているらしい…いつも僕たちは奴等が来なくなる夜まで、その洞窟で隠れるんだ。」
「夜になったら海水を汲み洞窟の中で、その海水をひたすら火にかけて塩を取る…それを繰り返す。洞窟には健吾さんが用意している鍋のような容器が沢山あって、すべてを活用しても、一日そこらじゃ大した量取れないけどね。」




96名無しのオカルト 2014/10/21(火) 14:14:39.30 ID: ID:Zz7/0J74i

カスミ「塩って大変なんだね~…」
私「カスミが来る前に、健吾さんと行った時は一月近く洞窟にこもったよ…僕も健吾さんも、少しめんどさがりな所があるから…持てるだけ取って帰ろうってことになってね。」
カスミ「そっかぁ…私も海見たいなぁ…」
私「家が完成したら、連れてってあげるよ!」
カスミ「でも危ないんでしょ?」
私「大丈夫!守るから!」
(ん?何言ってんだ?)言った後にパニックに…
カスミ「じゃあ安心だね。お願いします。」
顔を赤らめて彼女が微笑んだ…
私「う…うん!」
新居に到着してお互い作業にとりかかった。
私は壁や床の完成に…彼女は畑作業に…
カスミ「慎二~!!」
彼女の大きな声に驚き、慌てて外に出ると、そこには彼女が笑顔で右手に何か持ってる…(なんだアレ?)
カスミ「これ見て!」
彼女の手には小さな刃物?のようなモノが…
私「ソレ…何?」
カスミ「凄く切れる刃物…?アハッ…」
私「どこにあったの?」
カスミ「何かあそこの木の下に光ってるモノが見えて、近づいたらコレが落ちてたの。」
私「そっか…」
カスミ「ねぇねぇ!慎二!!」
うっすら笑み…少し恐い…




97名無しのオカルト 2014/10/21(火) 14:16:17.82 ID: ID:Zz7/0J74i

私「な…何?」
カスミ「髪…切ってあげようか…」
私「えっ…あ…いや…あの…」
カスミ「いいから!任せといて!」
逃げようとして後ずさりしたが…転んでしまい捕まった…
(目がランランだ…ダメだ…)抵抗しても無意味と諦めた…
カスミ「よしよし…いい子だからじっとしててね!」
動くはずがない…
カスミはその片刃の刃物を器用に使い、私の髪のまずは傷んだ部分…約10センチから15センチを切り取った…
カスミ「うん!けれだけでもスッキリした感出るね。」
尚もルンルン…
私「カスミって元の世界で学生だったんだよね?床屋さんか何かでバイトしてたの?」
カスミ「床屋さんって…あははっ…面白いね。」
私「そう?床屋さんって言わない?」
カスミ「言わなくも無いけど、今は美容室の方が普通じゃない?」
尚も笑って続ける。
「私はね…学生って言っても美容専門学生だったんだ…小さいときから、おばあちゃんに育てられて、よくおばあちゃんの髪の毛のお手入れしてあげてたら、美容師の道に進んでたの…」




98名無しのオカルト 2014/10/21(火) 14:18:18.75 ID: ID:Zz7/0J74i

「…ここに来る前に一緒にいたミズキも同じ学校だったんだ…ミズキは私よりセンスあって可愛くて、美容師の男性と付き合ってたんだけど、相手の浮気で別れちゃって…そこからは最初に話した通り、焦心旅行にでて事故にあい…ここにきた。」
私「…そっか…」
目の前を落ちる自分の髪を見ながら黙った…
カスミ「よしっ!と…出来た!!かんせ~い!こっち見てこっち見て!」
ハシャグ彼女の方を見た…
カスミ「…」
赤らめて少し笑顔…(ん?なんだ?まさか失敗か?)と考えていると…
カスミ「いい!!いいよ!全然こっちのがいい!!」
ふと、ハッ!として彼女が黙る。
カスミ「まあ、美容師の腕が良かったんだよ!ウンウン…」
私「そっか…有難う!はははっ」
二人で笑った。確かにずいぶん軽いし、少しスースーして気持ちがいい!!
残念ながら川に写る自分を見ても、何とも分かりづらい…
まぁ彼女が良いと言うんだし、まぁいっかと考えた。
しかし、この刃物みたいなの…どこから?…誰がここに置いたんだろ…
色々疑問も残ったが考えても仕方ないので、作業もそこそこに二人で家に向かった。




101名無しのオカルト 2014/10/21(火) 18:02:02.16 ID: ID:beEsadNj0

家に帰ると、彼女が川に水浴びに出た。
いつもこうなんだが…いつもは健吾さんもいて気にならなかった…
しかし、何もない家の中で一人だと、家の外が気になってしまう…(何考えてんだろ…ばかばかしい…)
一人で馬鹿な葛藤を続けていると…
カスミ「おさきー。慎二も水浴びしてきたら?髪切ったし汗かいたしチクチクするでしょ?」
私「う、うん!」
カスミ「ご飯用意しとくね!」
笑顔で送り出された。




102名無しのオカルト 2014/10/21(火) 18:03:27.29 ID: ID:beEsadNj0

僕は頭を冷やす意味も込め川に前のめりに一気に倒れ込んだ…バシャーン!!
濡れた水の音…川のせせらぎ…虫の鳴き声…自分の鼓動…それぞれが頭の中を駆けめぐる…
私「ふぅ~…よしっ!」
っと言い、川から上がり布で体をこすり、もう一度…今度はゆっくり川に浸かった…
家に戻ると、彼女がご飯の用意をしていた。




103名無しのオカルト 2014/10/21(火) 18:06:25.18 ID: ID:beEsadNj0

カスミ「もうちょっとで出来上がるからね!」
私「うん…」
そうして、ご飯が出来上がり二人でソレを食べて眠りに着いた。
 翌日…今日は新居において重大な部分を作る…台所だ…と言っても火をおこすための場所?
木でできている家にダメージを与えないように作らなければならない…




104名無しのオカルト 2014/10/21(火) 18:09:06.03 ID: ID:beEsadNj0

まず床板の無い部分、そのために開けておいたスペースに石を敷き詰め、その外周に形の良い石を積み上げていった…
平べったい石と石の間に山で集めた泥を挟み、上手く空洞を作って天井部分はごみ捨て場で拾ってきたコの字形の鉄?の板をへこんだ部分が手前に来るように被せた。
石窯の中で燃やした火がコの字形のへこんだ部分から出る仕組み、空気の通り道として開けてある後ろの穴には、家の壁にも穴を残しておきそこから、またごみ捨て場で拾ってきた鉄の筒を差し込んで外に直結させた。




105名無しのオカルト 2014/10/21(火) 18:10:27.76 ID: ID:beEsadNj0

私「…よしっ!完成!!」
カスミ「すごーい!完璧じゃん!」
ハシャグ彼女を見て、達成感が倍増した!!
しかし、これだけで一日が終わり、彼女と帰宅。
カスミ「明日には、完成しそうだね!」
私「うん!…長かった~…やっとだぁ…」
カスミ「ねぇねぇ!明日、完成したら、先に新居にお泊まりしてみない?」
私「いいね!明日は新居で寝よう!」
その夜、かなりドキドキワクワクしてなかなか寝付けなかった。




106名無しのオカルト 2014/10/21(火) 18:12:10.53 ID: ID:beEsadNj0

 翌朝、目を覚ますとビックリ!!
彼女がすぐ近く、真横で座っていた。私は声にならない声で驚いた…
カスミ「おはよー!ウキウキしてあんまり眠れなかった…アハッ!」
私「でも、何も真横で待たなくても…ビックリして心臓止まるかと思ったよ…」
カスミ「ごめんごめん!起こしたらまずいかな…でも早く起きてほしいな…とか色々葛藤してて…ごめんね…アハッ」
内心少し幸せな気分になったりしたが言わないでおいた。
カスミ「もう、ご飯出来てるよ!たべよ?」
私「うん…先に顔洗ってくる。」
そう言って外に出た。




107名無しのオカルト 2014/10/21(火) 18:13:57.69 ID: ID:beEsadNj0

(やっぱり、俺…彼女の事好きなんだろうな…)色々考えながら顔を洗い家に入った。
カスミ「今日は何作るんだっけ?」
私「テーブルやベッド、椅子何かの家具類だね。外で木を切って、家の中に運んでから組み立てる。」
カスミ「じゃあ、私は木屑とかのお掃除しながら、応援しとくね。」
笑顔で言ってきた。
私「うん。取り敢えず行きに持てるだけの荷物を持って行こうか。」
カスミ「うん!」
そうして、荷物をまとめ出発した。
荷物と言っても布団と鍋だけだし、布団と言っても布切れだ、ベッドが完成したらその上に草をひきそれに被せるだけ…




108名無しのオカルト 2014/10/21(火) 18:16:03.44 ID: ID:beEsadNj0

男女二人で、しかも持って移動てきるほど少量の荷物で引っ越しが完了してしまうのだから…モノが無いのもたまには便利だと感じた。
新居に到着して、荷物を中に入れ隅の方へ置いたら、さっそく作業開始!
私は、取り敢えずベッドから作り出した。
かなり慣れたノコ使いで案外すんなり完成!
昼過ぎにはベッドが2つ出来上がり、あと1つとテーブルと椅子だけに…
最後のベッドが完成して、ふと後ろを見ると彼女が立っていた。
カスミ「ご苦労様~!慎二はほんとに凄いね!」
私「いやいや…それほどでも…」
カスミ「私の一個下とは思えないよ!ウンウン!頼りがいもあるし立派立派!!」
照れ笑いしてうつむく…




109名無しのオカルト 2014/10/21(火) 18:18:20.33 ID: ID:beEsadNj0

私「さて、そろそろテーブルと椅子も作ろうかな!」
立ち上がり二人で外に出た。
カスミ「私ベッドに必要な草集めしてくるね!」
私「お願いします。」
カスミ「はーい!」
まぁ、3人分のベッドに必要な枯れ草なんて一人じゃ集めきれないと予測していたし、早々に机と椅子を完成させた。この頃には日も沈みかけ森の中は薄暗くなっていた。そこにカスミが戻ってきた…
カスミ「…ごめんね…」
少し泣きそうな表情の彼女に問いかける。
私「どうしたの?」
カスミ「枯れ草これだげしか集まらなかった…」
見ると、一人分…に少し足りないくらい…
私「大丈夫だよ、あと少しだけ二人で探そう。一人分あればベッド1つ完成なんだし、僕は床でも寝れるから!」
カスミ「えっ!?悪いよ!慎二は、ずっと一人で作業してくれてたんだし、集められなかったのは私だし…私が床で寝るよ!」
私「一人で作業なんてしてないよ!カスミも掃除とか色々頑張ってくれてただろ?」
カスミ「そうだけど…」
私「だから!…ね?決まり!」
反論させずに言い切り、二人であと少し草を探した。




110名無しのオカルト 2014/10/21(火) 18:20:56.77 ID: ID:beEsadNj0

集まった草をベッドに敷き詰め、布を被せた!
カスミ「すごーい!ベッドだ!…でもほんとに私が寝ちゃって良いの?」
私「いいの!!さっ!ご飯食べよ?」
昼の間にカスミが、石窯を使えるか確認してくれていたので、多少の調整は必要だったが使えた。
鉄の蓋部分の間から上がる火で魚を焼き二人で食べた。
カスミ「今日、屋根の上に登ってみない?こっちに来てあんまり空とか見なくなったし…ね?」
私「そうだね…いいよ!」
二人で後片付けをして屋根を作るときに使った梯子を立て掛け二人で屋根に上った。
屋根の上には下地の板の上に敷き詰めた葉っぱがあり滑りやすくなっている。
私「足元注意してね。」
カスミ「大丈夫大丈夫!…!?」
私「あぶなっ!!…」
ドサっ…
間一髪は私が彼女の手を引き二人で屋根の上で倒れ込んだ…
私が下でその上に彼女が重なっていた…何かテレビで見たことあるようなベタな光景…
ほんの一瞬だったけど、凄く長く感じた…
カスミ「ごご…ごめんっ!」
私「う、うん…」
すぐ横に転がりどいて、そのまま並んで横になった…長い沈黙を破り口を開いたのは彼女の方からだった…




111名無しのオカルト 2014/10/21(火) 19:15:13.20 ID: ID:beEsadNj0

カスミ「凄く…綺麗…」
私も同じように空を見ていた…
私「うん…」
カスミ「何かこうしてると、違う世界に居るなんて信じられないね…」
私「そうだね…こんな風にのんびり空を見上げたことなんて無かったな…」
カスミ「私は昔、おばあちゃんと二人で良く星を見ながら話したな…」
私「どんな話?」
カスミ「ん~…おばあちゃんが若かった頃の話とか…アハッ…おばあちゃんの恋の話とか…」
そう言って…遠くの星を眺めていた…
カスミ「明日には健吾さん帰って来るかな?」
私「ん~…そうだね…明日か明後日には帰って来ると思うよ。」
カスミ「無事に帰って来てほしいね…」
私「うん…大丈夫だよ…きっと…」
私もカスミもそれ以上は話さなかった…少ししてから、冷えるといけないので家に入った。
カスミ「やっぱり、私がベッド占領しちゃうのは…」
私「良いんだって!」
カスミ「一緒に…寝る?」
数秒の間を置き…と言うより彼女の言った言葉が理解できなった…しかし慌てて断った。
私「いいよ!大丈夫だから気にしないでベッド使って!」
かなり動揺している…
カスミ「…そか…おやすみ。」
私「おやすみ…」
なかなか寝付けなかった…

中学3年まで、友達もつくらず、親以外の人とあまりに話したことも無い私でも、男女のソレは知っていた。
もちろん私には別世界の話だったが…(この状況って…何なんだ?…好きな女の子が同じ屋根の下にいて、一瞬だが、一緒に寝る?と言われ…)胸の奥が込み上げるように熱く、苦しかった…
私はベッドの下に直接布を敷いて横になっていたのだが、居たたまれなくなり隣の部屋に移動しようとした。




112名無しのオカルト 2014/10/21(火) 19:18:11.04 ID: ID:beEsadNj0

カスミ「待って!もう少し一緒にいてほしい…だめ…かな?」
私「いいよ。…」
眠っていたと思ったので慌てた…
カスミ「実はね、ミズキだけじゃないんだ…」
私「えっ?」
カスミ「焦心…」
私「カスミもフラレたの?」
カスミ「私はもっとダメダメ…フラレた所か付き合う事すら無く撃沈…」
私「そう…なんだ…」
カスミ「昔から、好きになる人はいつも遠い存在…まともに彼氏らしい人なんていなかった…」
以外だった…私には今どき…の今どきが分からなかったが、それでもカスミは十分にキレイで魅力的な女性だったから…
私「でも、良いじゃん!友達もいて、僕よりは青春出来てるよ。アハッ」
彼女の笑い方を真似しておどけてみた…
カスミ「そうだよね…慎二は中学3年からこっちだもんね…好きな人…いる?」
彼女の突然の質問に、私は混乱した…(いつの話?今、好きな人がいるのかを聞いているのか?それとももとの世界に好きな人はいた?と聞いているのか…)
カスミ「両方だよ…」
(な…何?なんの両方?心を読めるの?)パニックで更に混乱して黙ってしまった…
カスミ「私は…いるよ…」
なんだかスーっと引き込まれる感じがした、気付いたら答えていた…
私「僕も…好きな人がいる…今…」
もうきっと口から心臓が出てたんじゃ無いかと思うほど、苦しかった…
カスミ「そっか…そっか…良かった!おやすみなさい!」
何が!?何が良かったの?もう…完全にショートした…
私「おやすみ…なさい。」
何が何かサッパリ分からなかったが、眠りに着いた…




114名無しのオカルト 2014/10/21(火) 20:05:47.16 ID: ID:beEsadNj0

 翌朝…二人ともほぼ同時に目覚めた。
カスミ「おはよ。」
私「おはよ。」
なんだか二人ともまごまごしていた。
朝食を済ませて、二人で残りの作業を一緒にこなした。
どうしても集めきれなかった1つ分のベッドの草は、前の家から取ってくることにした。
ついでに衣類何かも移動させた。
更に私はもう1つカスミが見つけたものと同じ片刃の刃物を見つけたので、ソレでモリを作ってみた。
カスミは、荷物や今ある食材の整理整頓をしていた。
それから、二人で魚を取る為の仕掛けをしたり…何かのんびりとした一日を楽しく過ごした。
夜、また二人で星を見ながら話した。
カスミ「いつか元の世界に帰れるかな?…」
私「帰れるよ!」
カスミ「一緒に?」
私「うん」
カスミ「…でも、もし帰れて別々の場所に飛ばされちゃったら?」
私「それでも必ず見つける…ハシゴしないといけないしね…アハッ」
カスミ「そうだね…アハッ!」
二人で笑って話した。…昨日よりも彼女の手の温もりを感じながら…




115名無しのオカルト 2014/10/21(火) 20:06:50.55 ID: ID:beEsadNj0

カスミ「そろそろ寝よっか?」
私「うん」
今日は互いに自分たちのベッドで眠った。
翌朝、二人で前の家に向かった…健吾さんがいつ帰って来るか分からないし居ないと心配になるかもしれないので…
カスミは家の中…私はモリを投げて木に刺して狩の練習をして過ごした。
あっと言う間に時間は過ぎた…夜ご飯は前の家で食べることにした。
カスミ「健吾さん…遅いね…」
私「…大丈夫だよ!」
それは自分に言い聞かせているようでもあった…
カスミ「…でも、怪我してるし…」
私「…そうだね…よし!明日の朝になっても戻らなかったら迎えに行こうか!」
カスミ「うん!」
そう言って、念のために残しておいた布を敷き詰め二人で並んで眠った。




116名無しのオカルト 2014/10/21(火) 20:11:14.04 ID: ID:beEsadNj0

朝になり…やっぱり健吾さんは戻っていなかった…最悪の状況も考え入念に用意して、家を出発することに…
カスミ「大丈夫…だよね?」
私「大丈夫だって!さぁ行こう!」
カスミは不安そうにしていたが、私の手を握り着いてきた…
私「何かあっても、いつも通りに行動するんだよ?自分自身を最優先!絶対に守ってみせるから!」
カスミ「…うん…」
森の中を二人で足早に突き進む。
新居を通り過ぎ更に進んだ所で、ふと彼女が口を開いた。
カスミ「ねぇ!」
私「ん?」
カスミ「海の方に行くなら、新居も通るんだよね?」
私「まぁ、前の家より更に川を下るわけだから…現に今通り過ぎてきたし…あっ!」
カスミ「気づいた?」
そう…昨日、前の家に泊まる必要性は全く無かった…
カスミ「もう!しっかりしてよ!」
…と笑いながら怒られた。
カスミ「2日も歩くんだよね?」
私「…ん~…とは言っても、今はそんなに歩かないかな…」
カスミ「今は?」




117名無しのオカルト 2014/10/21(火) 20:12:57.83 ID: ID:beEsadNj0

私「僕が来た頃は、健吾さんがただ川を下流に下って行っただけだから、遠回りで海に出てたんだ。」
彼女は黙って頷く。
私「カスミが来る前に、洞窟に長期滞在した話をしたよね?その時、一月近く洞窟にいたせいか、その洞窟の近辺が気になって調べたんだ…」
「そしたら洞窟の脇から直接森の中に抜けてくる道を見つけたんだ。」
カスミ「抜け道?」
私「まぁかなり急だけどね…この川は、かなり大きく緩やかに蛇行していて、海までの距離をかなり遠回りで下っている。もちろん緩やかで近道よりは歩きやすいけど、半日以上時間を短縮出来る。」
「後ろを見てごらん?直線で歩いてきているつもりなのに、川が真後ろにあるのが木の間から見えるでしょ?」
カスミ「わぁ!ホントだ!全然気付かなかった…」




118名無しのオカルト 2014/10/21(火) 20:14:32.72 ID: ID:beEsadNj0

私「順調に行けば夜には近道の入口に着く、暗闇の中降りるのは危険だから朝を待って降りる…明日の昼過ぎには着ける…はず」
カスミ「そっか」
こうして、また速度を早め進んだ。
森の中の夜は早い…持ってきた松明に灯をともして少しの休憩ののち立ち上がり、また歩き出した。
森の奥で何かが揺らめいている…
松明?…人影?…間違いなく健吾さんだった。
私、カスミ「健吾さん!」
走りよった!フラフラと歩いてかなり疲れきっている様子…
健吾「どうしたんだい?二人して!」
二人とも泣き出しそうになりながら言った…
私「だって…約束の日に帰って来ないから…」
カスミ「…私たち我慢出来なくて…不安で…」
健吾「そうか…それはすまなかった…」
疲れている健吾さんを見て荷物を受け取ろうとして驚いた!
私「コレ!?」
カスミ「綺麗!水晶みたい!!」
健吾「驚いたかい?私も驚いたよ…コレは塩の結晶だ…十キロくらいあるんじゃないかな?」
私「コレ…塩?」
カスミ「すごーい!」
松明に照らされ本当にキラキラ輝く綺麗な塩の塊を見て私もカスミもおおはしゃぎした…




119名無しのオカルト 2014/10/21(火) 20:27:20.38 ID: ID:beEsadNj0

健吾「更に…コレも見つけた!」
風呂敷の中に緑色の実のようなものが…
健吾「コレはオリーブの一種だと思うよ、葉の形状や実の特長的にも!コレで油も確保できたね!」
二人とも絶句していた…怪我してるのに凄い…凄すぎるよ…
カスミ「この実って栽培出来ますか?」
健吾「多分大丈夫だよ!因みにオリーブの実は水分が多くて保存にてきさない…基本的には摘み取ってすぐに精製してオイルを抽出するんだ。」
「だから、この実が実際にオイルとなって活躍してくれるまではまだ時間がかかるね。カスミちゃん頑張って栽培してね!」
カスミ「はい!」
健吾さんの荷物を受け取り、三人で一緒に居なかった間にあった出来事を話ながら帰宅した…私とカスミの距離感に関しては話さなかった…けど気付いていたみたいでした。
次の日の昼過ぎには家に着いた…
帰宅したのは、もちろん新居のほう!
健吾さんは本当に喜んでくれた…
健吾「凄い…凄いよ!中に入っても?」
私、カスミ「どーぞー!!」
健吾さんがゆっくりと中に入った…
健吾「すばらしい…本当に二人とも凄い!コレからはここが、私たちの家だ…」
健吾さんは少し涙ぐんでいる…私もカスミも同じように涙ぐんでいた…
私もカスミも大きく頷いて、三人で家に入った。




123名無しのオカルト 2014/10/21(火) 21:27:44.41 ID: ID:beEsadNj0

 その日の夜は話が尽きなかった…
帰宅するまでの話だけでは、お互い話尽くせ無いほど長い間、離れていた…ような気がした。
私「…カスミと二人で刃物を見つけて、ソレでモリを作ったんです…」
健吾「…そうか!肉の日は近いな!」

健吾「…海岸を奴等の街と反対に進んだ所にキラキラ輝く砂浜があったんだ…そこは砂浜じゃなく一面塩だらけ…今までの苦労を考えて、恥ずかしながら涙が出たよ…でも、同時に嬉しくなった…」
「早々に塩が見付かり余裕が出来た私はその周辺の散策をした…」
「そしたら、オリーブを見つけた…他にもバナナの木もあった…残念ながら実は成っていなかったけど、時期を見て見に行ってみよう…」
「そのあたりから研究者としての自分が勝ってしまい、ついつい夢中になってしまったんだ…」
「ふと、君たちのことを思い出して早く会いたくなった…大きな塩の塊を持ちやすいように蔦で縛り、帰り道に向かった…そこで気づいたんだ…」
「こんな重いモノを持ってこの道を登れるのか?…と、完全に帰り道の過酷さを忘れていた。仕方なく一度下に置き蔦で少しづつ引き上げては、その場に置き…また蔦だけを握り登っては、蔦を引き上げを繰り返した…」
私「それで、こんなに遅くなったんですか?」
いろいろな事を話して少しづつ空白が埋まっていきました…みんな疲れているし、その日はそれで眠ることに…




128名無しのオカルト 2014/10/22(水) 00:23:39.42 ID: ID:+y3d2KC50

翌日は全員昼過ぎまで眠っていた…
例のごとく?カスミが一番に起きていた。
私「おはよ…寝坊しちゃった…ごめん」
カスミ「いいよ!みんな疲れてるんだし…」
振り返ってニコッとしたカスミにドキッとした。
健吾「おはよ~…よく寝た~…」
 三人でかなり遅めの朝食を取る…
健吾「さて…家も完成したし次は何をしようか?」
ニコニコと健吾さんが私とカスミに問いかける。
私「…その…家が完成したらどうするか…色々考えてたんですけど…」
健吾「なんだい?」
私「健吾さんの手伝いがしたい…」
健吾「私の手伝い?」
私「はい…僕は学力も無いし…足手まといかもしれないけど…」
健吾「歴史や植物に関しての研究をしたいと?」
私「はい!」
健吾「…しかし、この世界での研究と言っても…」




129名無しのオカルト 2014/10/22(水) 00:27:20.69 ID: ID:+y3d2KC50

カスミ「いいと思いますよ!研究…元の世界でも、研究者達は最初何も解らないところから1つ1つ手探りで調べていくんだし。」
健吾「…確かにそうだが…」
私「昨日、健吾さんが話してるの聞いてて思ったんです。この人は本当に歴史や植物を研究するのが好きな人なんだ…って…」
カスミ「そうですよ!私も精一杯サポートしますから!畑で植物の育成や採取することで、何か役にたてるはずだし…」
健吾「しかし、私の研究のために二人を巻き込んでは…」
私「巻き込むなんて…そんなこと思ってません!それに初めてこの世界のことを話してくれた時、言ってたじゃないですか…」
「12年間も、ここで出来る範囲の研究をしてきたって…その時の出来る範囲って言葉…最近まで僕は道具が無いから、出来る範囲って言ってたんだと思ってました…」
「でも…この間、三人で新しい食材を調達に行った帰り道の健吾さんの言葉を聞いて、本当の意味が分かった気がしたんです。」
健吾さんもカスミも黙っていた…
私「一人だと諦めてしまうこと…研究も健吾さんにとって諦めてしまっていた事なんじゃないかって…」




130名無しのオカルト 2014/10/22(水) 00:29:50.47 ID: ID:+y3d2KC50

健吾「…慎二…キミは凄いよ…学力が無いそう言っていたが…キミの気にしている学力って言うのは学校の授業で教わる基礎学力のことだろう?」
私「…はい…」
健吾「そんなモノよりもっと大切なモノを充分に学んでいるよ…授業なんかじゃ決して身に付かないモノを…」
カスミ「そうですよね!慎二は凄い人だと思うよ…今まで出会った男性の中で、もっとも魅力的です…」
健吾さんも私もビックリしてカスミのほうを見た…
カスミ「…うわぁ~…あの…その……アハッ!」
彼女自身も無意識に言ったようでパニックになっていた。
健吾「カスミちゃん、意外と大胆だね…はははっ」
カスミも私も耳を赤くした…
私「からかわないで下さいよ!」
健吾「いやいや…すまんすまん!しかし、慎二…そう言うことだよ。」
私「えっ?」
健吾「カスミちゃん頑張って言うように、キミは素晴らしい人間だ!自信を持っていいんだよ!」
何か分からないけど嬉しくなった。




137名無しのオカルト 2014/10/22(水) 07:55:55.73 ID: ID:5QPJ3k4li

健吾「じゃあ研究をしようか…しかし歴史や植物の事じゃない!」
私「じゃあ何の研究を?」
健吾「この世界のことさ!どうして、ここに来たのか?奴等は何なのか?そして…どうすれば元の世界に帰れるか?」
私とカスミが互いを見合せ、健吾さんのほうを見た…
私「戻れるんですか?」
健吾「それを調べるんだよ。でも、来れたんだから帰れると仮定した方が希望を持てるだろ?」
私「はい!」
この研究を頑張れば、元の世界に戻れるかもしれないんだ…父や母に会えるかもしれない…それに…カスミのほうを見た…
(カスミと一緒に帰れる!!)カスミと目が合う…
カスミ「頑張ってね!」
私「うん!」
そんな私とカスミの様子を、健吾さんが優しい眼差しで見ていた。




138名無しのオカルト 2014/10/22(水) 07:57:50.75 ID: ID:5QPJ3k4li

健吾「さて、先ずは二人に見せたいものがある…」
そう言って、健吾さんは自室から一冊の手帳を持ってきた。
私「何ですか?それ…?」
健吾「コレは私がここに来た時、肌身離さず持ったいたからか、上着の胸ポケットに入っていた宝物だよ…」
「一緒に挟んであった万年筆のインクが無くなってしまって、途中から炭を削り出して書いたから見にくいかもしれないが…」
「ここに来てからの、私の調べた全てが書いてある。」




140名無しのオカルト 2014/10/22(水) 10:58:55.51 ID: ID:5QPJ3k4li

そう言って、手帳をパラパラとめくりはじめて、あるページで止めた…
健吾「ここから、この世界での発見などを、一言日記のように付けてある…」
私とカスミが手帳を覗きこんだ…そこにはビッシリと文字が並んでいた。
所々インクが滲み薄く読みにくくなっていたが、几帳面に並んだ文字をカスミと二人で必死に読んでいた。
(ここからは、手帳の内容が続くので読みづらいかもしれません)




141名無しのオカルト 2014/10/22(水) 11:00:30.80 ID: ID:5QPJ3k4li

1985年6月○日…事故を起こして森の中にて意識を戻す
何日間意識を失っていただろう、とりあえず事故のあった日付を書いておく。
妻や事故を起こした車は見当たらない。
1985年6月○日…3日3晩森を探し回った、何もない。
飢えと喉の渇きが酷い…
1985年6月○日…あいかわらず何もない…
道路すら見当たらない。
虫や見たこともない植物を食べた。
多分、紫蘇の一種だろうか…
1985年6月○日…まだ生きている。

1985年6月…(読み取れなかった、明らかに文字が違う…文字からも伝わる動揺が見てとれた)




142名無しのオカルト 2014/10/22(水) 11:03:21.26 ID: ID:5QPJ3k4li

アレは何だ?
ここはなんなんだ!?
(グチャグチャと書きなぐった落書きのようなもののあとに、こう書かれていた…)
森の切れ目に差し掛かる。
見たこともない建物が並んでいた、建物は黒く光沢のある素材で造られているようだ…見たこともない…
建物の密集する、おそらく街?の中で生物発見。
長身の大人くらいだろうか、恐らく2mほど…
長い顔、血走った大きな目、衣服は腰位置位に布?のようなものを巻いていたが、それが体毛なのかどうかは分からない。
顔の特長…長い顔、目は大きくて血走った眼球、瞼ののうなモノは確認されず、鼻は確認されず、口は大きく、口角のかなり上がった感じ…
輪郭や雰囲気としては人なのだろうか…
肌は筋肉繊維を所々に露出させ、皮膚の有るところもその色は赤黒く異常と言わざるを…(ここから、また文字がブレはじめる…)
同種を食べていた。
思わず恐怖と驚きのあまり声がでた。
見つかる…追われたが、彼らは遅く…
森の奥に逃げ込んだ私を追いかけてくる様子はない…




143名無しのオカルト 2014/10/22(水) 11:04:35.47 ID: ID:5QPJ3k4li

まだ生きている…誰か助けてくれ
…紗世(奥さんの名前らしい…ここでは仮名だが手帳のあちこちに奥さんの名前が書かれていた。)
1985年6月○…今日で2週間
あの生き物から逃げている最中、奇跡的に川を見つけた。
どうやら無害…魚もいる…
どうやって捕ったものか…
釣りは苦手である…
1985年7月○日…絶望…死にたい…周辺の植物を調べた…
どれも見たことないものばかり…
ここはどこなんだ…誰も居ない…
あいかわらず飢えは続いている。
1985年7月○日…周辺の散策をしていて驚くものを発見。少し観察する。
1985年7月○日(ここから年や月の変わり目のみ書いていきます。)…どうやら、あの生物がゴミを棄てに来ている様子。
忍び込めば物資が手に入りそう。
…意外とすんなり忍び込むことに成功!
針金と大きめの鍋のようなもの、鉄?あの街で見た建物の材質に似た黒く光沢のあるモノを入手した…見た目より凄く重い…




144名無しのオカルト 2014/10/22(水) 11:05:37.74 ID: ID:5QPJ3k4li

…今日も飢えに苦しむ。
食糧は虫、草のみ…
…今日は針金を曲げて釣り針を模したモノを作ってみた。
苦手ではあるが釣りに挑戦…
草の繊維を捻って糸を作ってみた、魚が食べたい…
…やはり釣りは苦手だ…まったく釣れる気配無し…
…川縁に生える草に釣糸を垂らして仕掛けを作ってみた、私が釣る訳じゃない…あの草は釣りが得意であってほしい…
森の中を更に散策…良く見ると、見たことのある植物に酷似した植物も多数ある。
…果物を発見。野苺のような黄色の実。美味である。少し飢えは癒された。
…魚が取れた!どうやら釣りが得意のようだ。木で火を起こし焼いていただくことにする。
…火を起こすのも中々難しい…一度、歴史に関する調査で体験したが、あんなものは全く別次元だ…先ず擦る為に適した木が無い…
…何とか火を起こすことに成功…魚は腐っていた。食してみたが、臭くて直ぐに嘔吐してしまった。
1985年8月…体調がすぐれない…便に血が混じる…ようやく死ねるのか?
紗世に会いたい…
1985年9月…まだ生きている…どうやら体は治ってしまったらしい…
…魚が取れた。今度は腐る前に食べることが出来た。美味い…塩が欲しいな…
1985年10月…今日で4ヶ月…辺りを調査した結果…ここは知らない世界…で確定せざるをえない…
(ここからはインクの薄れや炭で書かれた文字で見にくく、健吾さんが話してくれた。)




146名無しのオカルト 2014/10/22(水) 12:36:33.39 ID: ID:5QPJ3k4li

 私が書いている本編とは関係ありませんが今あったことを少し書きます…
動揺と混乱で上手く伝わるか分かりませんが…

昼御飯を買いに、外に出たのでコンビニの近くの書店に寄ってみました。

色々探してみたけど、どの生物にも似ていない…
恐竜なども調べたけど、どこからどのように進化したのか分からず終い…書店を出ようとしたときに驚いて声をだしてしまい、店員さんに不信がられましたが、一冊の本を手に取り購入して帰ってきました。
その本の表紙に、アレに似ているモノが描かれていました。
本のタイトルは伏せておきますが、最近有名なアニメコミックののうです。
巨大な人が、人を食べるという内容…なのかな?
でも、表紙に写る筋肉繊維を剥き出し大きな目のソレは限りなく近い生き物のように見えます。
あとは、鼻を無くして…もっとのっぺりした感じ面長な感じです?




147名無しのオカルト 2014/10/22(水) 12:39:06.00 ID: ID:5QPJ3k4li

この作者は…知っているんでしょうか?
あの世界のこと…疑問も残りますが、とにかく私は私の書くべき事を書いていきます。




148名無しのオカルト 2014/10/22(水) 12:41:08.36 ID: ID:5QPJ3k4li

健吾「色々な事を調べて、私はこの世界が異世界という1つの仮定をたてた…」
「そうしたら、色々なものが繋がる…気がしたんだ…そうしないと纏まりが付かなくなっていた。混乱していたんだろうね…」
カスミ「だけど…色々なことが繋がる…気はしますもんね…」
健吾「…自分で立てた仮定だし、こんな状況だから否定意見を出せないんだ…慎二…何か否定的意見は無いかい?」




149名無しのオカルト 2014/10/22(水) 12:42:29.52 ID: ID:5QPJ3k4li

私が黙っていると…
健吾「研究するっていうのはね…一人じゃ限界がある…って言ったよね?それはね…自分の仮定を自分の納得出来るように解釈して、自分の思ったままに結論付けてしまうからなんだ。」
「誰かが違う可能性を考えて、私が考えた仮定の穴を見つける…そうして共に意見しあって…共に考えあって…ようやく正しい結論に辿り着ける。」
「だからね…慎二…キミにこの世界を考え…私の仮定の穴を探して欲しい…調査しながらその辺の事を頭に入れて手伝ってくれるかい?」
私は混乱した…今まで健吾さんが間違った事をしたか?言ったか?私にとっては唯一無二の教育者で尊敬している存在…そんな人の仮定を否定する意見?そんなものが見つかるのか?
…ひたすらに頭を悩ませ考え込んでいると、声が聞こえた…カスミだ…
カスミ「大丈夫だよ!出来る!健吾さんと一緒に頑張ろうよ!!」
私は、この子を連れて帰りたい…そう決心したんだった!
私「はい!分かりました!健吾さん!お願いします。」
健吾さんが笑顔で答えた。
健吾「よし!じゃあ、調査は明日からだ!」
私「えっ?」
健吾「おいおい!今日は休みの日だろ?」
そっか!今日は休日か…




150名無しのオカルト 2014/10/22(水) 12:43:42.62 ID: ID:5QPJ3k4li

健吾「慎二、カスミちゃんとデートでもしてきたらどうだい?」
(で!でーと?デートって…あのデート?)
カスミ「健吾さん!からかわないで下さい!…もう!」
健吾「いやいや、すまんすまん!…だが息抜きに二人で散歩でもしておいで。」
笑顔で話す健吾とカスミをよそに、私は頭がパンクしそうだった…
カスミ「慎二!…慎二くーん!…」
私「はえっ?」
間抜けな顔と間抜けな声にカスミが笑った。
カスミ「せっかくだし、散歩行こっか!」
私は軽く頷いた…




151名無しのオカルト 2014/10/22(水) 12:45:32.04 ID: ID:5QPJ3k4li

森の中に入り川の流れを見つめながら、とりとめの無い話をして過ごした…
彼女とデート…とか考えて浮わついていたのか、それとも健吾さんとの研究の事を考えていたのか、このときの会話の内容はあまりに覚えていない…ただ、彼女がはしゃいで川にドボンしたことだけ鮮明に覚えている…
カスミ「きゃっ!!」
バシャーン!
私「おいっ!」
慌てて彼女を抱き起こす…
私「何やってんだよ!大丈夫?怪我とかしなかった?」
心配そうにあちこちに擦り傷とか無いか見ていると…
カスミ「あんまりジロジロ見ないでよ…照れる…大丈夫だから…ね!有難う!」
凄くドキドキした…川の流れる音や木々の揺れるざわめき…全ての音をかきけすように鳴り響く自分の鼓動…気付いたら彼女を抱き締めていた…




152名無しのオカルト 2014/10/22(水) 12:46:41.92 ID: ID:5QPJ3k4li

カスミ「ちょっ…どうしたの?」
彼女の声すら耳に入ってこなかった…ただひたすらに抱きしめていた…どのくらいの時間がたったか分からない…
ひょっとしたら一瞬だったのかもしれない…ふいに彼女の声が聞こえた…
カスミ「いたっ…痛いよ…」
私は慌てて抱きしめていた手を離した…
私「ご、ごめん!何かつい…」
カスミ「いいよ…イヤじゃないし…でも、もう少しだけ力抜いて…ね」
そう言って、彼女から抱きついてきた…
また無音の世界に、今度は彼女の鼓動も伝わってきた…
私「カスミのことが…好きだ…」
ほんとに無意識に言葉が出てきた…
カスミ「…うん…知ってる…」
私「付き合いたい…」
カスミ「知ってる…」
私「こんな世界だけど…僕が守る…」
カスミ「ぜーんぶ知ってる!」
そう言って笑顔で私の顔を見上げて目を閉じ背伸びした…
一瞬何がおこったか分からなかった…私は人生初のキスをしていた…
凄く長い時間そうしていたように感じた…唇を離しカスミが言った…
カスミ「私も慎二が好きだよ!彼女にして欲しいって思ってたもん…」
私は嬉しくなって…照れくさくて…浮わついた声だったかもしれないけど、精一杯答えた。
私「知ってる!」
二人で笑いながら、またとりとめの無い話をして過ごした。
元の世界にいた頃の私には想像もつかないほど幸せで楽しくて…充実した時間…驚くほどあっという間に時間が経って、気付けば森の中も薄暗くなってきていた…




153名無しのオカルト 2014/10/22(水) 13:01:02.85 ID: ID:LZ5KLXqR0

カスミと慎二の 恋の行方に注目・・・・
この時点で 異世界の話は どぉでもよくなってきた自分に 気付くwww
 
 1さん ありがとう がんばってください 続き 楽しみにしています。




154名無しのオカルト 2014/10/22(水) 13:21:28.15 ID: ID:Fq4l2wX70

進撃の巨人の50㍍級巨人が

2㍍になって鼻が無くて顔がノベーとなったものが>>1が見た世界の人間?なのかな




155名無しのオカルト 2014/10/22(水) 13:28:34.02 ID: ID:5QPJ3k4li

153さん、応援有難うございます。
頑張って書きます。

154さん、断定してしまうと、その作者様にもまたその回りの方にも迷惑がかかるかもしれず申し訳なく思いますので肯定はしませんが、否定もしません。
とりあえず、皆様のご判断と想像にお任せいたします。

申し訳ありません。




156名無しのオカルト 2014/10/22(水) 13:32:00.76 ID: ID:SmF69DPB0

パンツ脱いでいい??




157名無しのオカルト 2014/10/22(水) 14:49:36.31 ID: ID:a8SSSjSA0

追いついた
期待している

>>1は頑張ってオカルト板一扱いづらいと言っても過言ではない(異世界ネタ)に挑戦していると言うのに
>>156はそんなことしかレスできないのか
俺は読み出しからパンツ脱いでる




158名無しのオカルト 2014/10/22(水) 15:02:11.37 ID: ID:SmF69DPB0

>>157
知ってる!




159名無しのオカルト 2014/10/22(水) 15:32:11.03 ID: ID:LZ5KLXqR0

>>157
>>158

おまいら・・・・・・www




161名無しのオカルト 2014/10/22(水) 16:14:08.64 ID: ID:5QPJ3k4li

帰り道…彼女が手を繋いできて私に問いかけた?
カスミ「何で…さっき告白してくれたの?」
私「…何か…ちゃんと言わなきゃいけない気がして…少し勢いで言ったってのもあるけど…」
…少し無言になった…(何か不味いこと言った?勢いって言っちゃったからかな?)
私「勢いっていっても、本心で好きだからね!言うのにためらってた僕に…」
慌てて取り乱す私に笑顔でもう一度キスしてきた…
カスミ「…知ってる…私も勢いでOKしたんじゃないからね!ちゃんと言ってくれて有難う!」
私は彼女にもてあそばれるようにフワフワした気持ちにされていた…
カスミ「それに、この世界だからアナタを好きになったんじゃないよ?」
「好きになったアナタが、たまたまこの世界にいた…だから元の世界に帰れても一緒に居てね!アハッ!」
…っと笑顔で言ってきた。
凄く嬉しかった…




162名無しのオカルト 2014/10/22(水) 16:15:35.35 ID: ID:5QPJ3k4li

カスミ「帰ったら健吾さんに言うの?」
私「うん…健吾さんに隠し事したくないし…」
カスミ「そうだね!驚くかな~?」
私「やっぱり?って言うんじゃない?それに健吾さんは気付いてるよ…あの人には隠そうとしても無理な気がする。」
カスミ「…確かに…」
二人で妙に納得して帰宅した。
そこにはニコニコと笑顔で出迎える健吾さんが居た…
健吾「お帰り~!遅かったね~?」
いつになくニヤニヤしている健吾さん…私から切り出そうとした…そのとき!
健吾「ちょっと待った!楽しい話なんだろ?そういうのは、ご飯を食べながらにしよう!」
そう言いながら、既に食卓に並べられた晩御飯の前に案内された。




163名無しのオカルト 2014/10/22(水) 16:16:40.46 ID: ID:5QPJ3k4li

健吾「ささっ!話して話して!」
私とカスミはお互いを見合せ笑ってしまった…
健吾「どうしたんだい?二人で楽しそうに…私もまぜてくれよ!」
私、カスミ「だって、健吾さん子供みたいにはしゃぐから…」
そう言ってまた二人で笑いだした…
私「それに健吾さん…気付いてるでしょ?」
健吾「何が?さっぱりわからないよ…」
…と惚けたが隠しきれていないそわそわした目…仕方なく私から切り出した。
私「え~っと…カスミと付き合うことになりました。」
健吾「そうか!…そうか!やっぱりか!!」
カスミ「健吾さん…やっぱりかって言っちゃってます!」
健吾「あっ!…イヤ…あの…でも良かったよ!ほんと!!二人とも、おめでとう!」
二人を祝ってくれる、今の二人にとって最も身近な存在の人にそう言ってもらえて何よりも嬉しかった。




164名無しのオカルト 2014/10/22(水) 16:29:11.10 ID: ID:5QPJ3k4l0

それから、森の中でのデート?の話を事細かと聞いてくる健吾さん…それをまた事細かと説明する彼女…私は終始テレていた。
健吾「しかし、ほんとに良かった…慎二!君が来たときとは見違えたよ!立派に成長した!」
「これから何があってもカスミちゃんはお前が守るんだ!」
私「はい!」
健吾「カスミちゃん!慎二は少し至らない部分もあるかもしれないが、どうか見捨てずに支えてあげて欲しい。」
カスミ「はい!」
健吾「良かった良かった…ほんとに…」
急に健吾さんが涙を流した…私もカスミもパニック…
健吾「すまない…感慨深くなってしまって…つい…」
どうやら嬉しくて泣いていたらしい…
健吾「…私と妻の間には子供がいなかった…私も妻も子供は欲しかったが、私に問題があってね…」
少し涙混じりに話し出した…
健吾「妻にはほんとに申し訳なく思ってる…」
カスミ「そんな事言わないで下さい…きっと紗世さんは幸せだったと思います。大好きな人と一緒にいられたんだから…今の私が言うんだから間違いないですよ!」
健吾さんは「有難う」と一言いい泣いていた…
そんな感じでその日は就寝…




165名無しのオカルト 2014/10/22(水) 17:38:15.05 ID: ID:+y3d2KC50

 翌朝…いよいよ私の学者助手としての幕開けの日…凄く複雑な…不安な気持ちとワクワクが入り交じった不思議な感覚で目を覚ました…
部屋を出るとカスミが、朝食の準備をしていた。
カスミ「おはよ!早起きだね!」
私「何かそわそわしちゃって…」
カスミ「そっか…あんまり気負わずに頑張ってね!」
私「うん…」
カスミ「ご飯まだだから、顔洗ってきたら?」
私「はーい」
川の水は、少し冷たくなっていた…
家に戻ると、カスミが焼き魚とにらめっこ中…以外と焼き加減にこだわる方なのだ…そんな姿をじっと見ていたら、カスミが気付いたらしく笑顔で振り返った…
カスミ「ジロジロ見ないでよ!…もう…」
照れる彼女の仕草にまた癒される…
こんな現実離れした世界で、こんなに現実味のある幸せを感じるなんて…




166名無しのオカルト 2014/10/22(水) 17:39:31.47 ID: ID:+y3d2KC50

魚が焼き上がる頃に健吾さんも起きてきた。
健吾「おはよう。おっ…何か新婚さんみたいだな…」
朝から、この人は…と呆れているとカスミが負けじと応戦した。
カスミ「当然!愛し合ってますから…」
自分で言って自分で恥ずかしくなったのか黙ってしまった…
それを見て健吾さんが笑った。
健吾「慎二…キミの努力は無駄になってしまったね」
私「えっ?」
健吾「二人がこうなるなら部屋は分けずに1つのままで良かったんじやゃないか?」
私もカスミも顔から火が出そうだった…
健吾「うんうん…青春は素晴らしい」
そう言って、食卓に着いた。
健吾「さて、何からどう調べたものか…」
私「…あの~…」
健吾「ん?なんだい?」
私「考えたんですけど、また1から調べたいと思ったんです。健吾さんが得意な分野から、この世界を…」
健吾「1からというと?」
私「健吾さんがここに来たとき調べたのは、今のように冷静で無い常態だったと思うんです…」
「だから、元の世界にあった植物とこの世界の植物…どんな風に違うのか細かく調べてみたら、健吾さんの違う進化を辿ったパラレルワールドなのかが分かるんじやゃないか?って…」
健吾「…よし!そうしよう!じゃあ今日は元の世界にあった植物に酷似している植物を沢山採取する事を目標に頑張ろう!」




167名無しのオカルト 2014/10/22(水) 20:42:04.97 ID: ID:cxvaMIf+0

なんかさ、思ったんだけど
1も健吾さんもカスミちゃんも皆んな、そこに行くべき時に行って、それぞれの役割を果たしてる感じがする。

何だろう…

強いて言うなら神の導きって感じ。

何の為とか判んねぇけどパラレルワールドの存在を俺たちに知らしめる為のパイプ役を担ってんのかも?

色々と異世界話しは見て来たけど、学術的見地からの話しは見た事がない。
こっからの話しで学術的証明みたいのが出て来たらwktkだな!




168名無しのオカルト 2014/10/22(水) 21:12:50.16 ID: ID:w2BjgJXA0

>>167
ピュアだなw

カスミが拾った、ナイフが伏線だな
楽しみです




本日中に以下のように順次公開されます。以下のリンクは記事が公開され次第見られるようになります。
【異世界】違う進化をたどった世界 1.この世界に人は私とキミだけだ【長篇】(08:50公開)

【異世界】違う進化をたどった世界 3.成長と研究【長篇】(17:50公開)
【異世界】違う進化をたどった世界 4.帰れるんだよ、僕達【長篇】(20:50公開)
【異世界】違う進化をたどった世界 5.この世界で生きていく【長篇】(22:50公開)

引用元:異世界…
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