中国へ旅立つ前の短い間、イギリスで過ごしながら、ソーラー・ディスクがいかに自分たちを癒してくれたかを、私はしみじみと実感していました。
そしていまの段階で、私たちに求められているのは、大いなるワンネスという人類の真の姿を思い出すことだ、と感じるようになりました。
　
　そのためには人類としての過去のみならず、地球外生物から受け継いだ過去も認め、理解する必要があると私は考えました。
　
　古代シュメール人の神話には、爬虫類に属するアヌンナキという地球外生物が、太陽系の果てにある惑星ニビルから地球にやってきたと記されています。
こうした神話の研究や、与えられたみちびきなどから、彼らは当初、金を掘削するために地球にやってきた、と私は理解しました。
急速に悪化するニビルの環境を守るため、彼らは金を必要としていたのです。
　
　最初は自力で金を掘り起こしていましたが、そのつらい労働を肩代わりさせるため、ある時点で、アヌンナキたちは人間を創ることにしました。
シュメールの神話にも、聖書にも、そうした「神々」が「人間の娘たち」と交わったと記されています。
２０万年前に現代の人類を形成するにいたる遺伝子の突然の変化も、これによって説明がつくと考える研究者たちもいます。
　
　また近年おこなわれたヒトゲノム計画によって、ミトコンドリアＤＮＡを追跡した結果、
人類の祖先が、同じころに存在していた「イブ」と呼ばれる少数の女性たちだったことがわかっています。
　
　アヌンナキのふたりの指導者は、エンキとエンリルという兄弟だったと伝えられています。
ただし彼らはそれぞれ異なる任務をおびており、それにしたがって人類の遺伝子を組み換えました。
エンリルが創造しようとしたのは奴隷となる種でした。
他方、エンキは、ヒトとアヌンナキの交配によって、途方もなく大きな可能性を秘めた種を具現化しようとしました。
その可能性のひとつは、人間には豊かにあらわせても、アヌンナキには不可能だったと思われる、物理的な感情表現でした。
　
　人間の心の中にある深い亀裂、相対立する要素も、これによって説明できるかもしれない、と私は考えました。
つまりエンキのエネルギーを体現する部分の人間は、自分たちが聖なる存在であることを理解しているのです。
すなわち霊魂は不滅であり、卓越した存在であり、物理的経験を超える無限の広がりをもつ存在だということです。
しかし人間はエンリルのエネルギーを具現する存在でもあります。
それが恐怖や、自分を卑下する気持ちとなってあらわれ、人々の力をはばんでいるのではないでしょうか。
　
　太古の時代、私たちの先祖は、アヌンナキという爬虫類、すなわち龍が地球上を闊歩していた姿を実際に見ていたのでしょう。
その時代の記憶が、歳月を経て神話や伝説に残されたのではないでしょうか。
世界各地に龍伝説が存在する事実は、彼らの巨大な影響力を物語るものと思われます。
　
　多くの古代文化は、龍に似た慈悲深い生物が、文明をもたらしてくれたと伝えています。
またそうした龍が人々を支配したと伝えるものもあります。
たとえば、聖書の中でエンキはエデンの園のヘビとして描かれています。
イブをそそのかし、アダムが知恵の木の果実を食べるように仕向けたのはそのヘビです。
また南アメリカ一帯では、羽の生えたヘビのククルカン、ケツァルコアトルが知恵をもたらし、
その地で最初に支配者となったのは龍の息子だったと伝えられています。
エンリルのひそかな長期計画とは、人々に恐怖を植えつける一方、真の問題解決とはならない、
表面的な解決方法のみを示すことで、人間の運命を支配しようとすることだった、と考える研究者がいま増えています。
　
　果たして人類は、この『知られざる』過去、そして人類になおもかかわりつづけるアヌンナキの存在を認めようとしているのでしょうか？
　そしてそれによって私たちの魂は癒されることになるのでしょうか？　」

　子宮の中で人間の胎児が、まず爬虫類として発達し、その後で人間らしい姿になる理由も、これらのことを裏づけているようにも思われます。