【事件】平成時代の少年リンチ殺人が過激すぎるので風化させたくない件

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平成から令和の変わり目に、市井の人々が「平成は優しい時代だった」「平成は平和を感じた」と語るインタビュー映像を見た。
せやなと思ったが、その後本サイト「オカルト速報」記事を読んだり作成したりしていて、せやろか?  と思い至った。

その人々は深い意味で言っていないだろうしインタビューから放送までの過程で調整されているので、意見が的外れだ、と言いたいのではない。ただ、何も考えす素直に受け止めたくないなと思った。

平成は個人が心を暗くして戦う凄惨な悲劇が多かったと感じる。
飢餓、痴情、身代金、ヤクザにかかわりなく、
未成年の暴発、信仰、鬱憤はらし、エリートの二面性……(※注1)


平成を象徴するのではないかと個人的に感じている「少年によるリンチ殺人」をここで取り上げたい。この場合の少年とは職業性別に関わらず未成年のことだ。平成初期~中期の少年達は全体的に荒れていたなと思う。

ただでさえリンチ殺人は、過激さゆえに真偽不明の噂が一人歩きしてしまう。気が引ける表現だが「グロネタ」「閲覧注意」扱いされて、事件の実態は風化されやすい。

中でも加害者が少年であると、少年法にのっとって事件の報道・周知が不透明になる。
そのうえ被害者も未成年だった場合、残念ながら更に情報は隠される。被害者と遺族に配慮されているとも考えられるが、意図的に隠されやすいのが実情だ。

不良の喧嘩だと思い込んで初動が遅れた警察、加害者が通う学校や施設、そして未来あるわが子・・・・・・・を守りたい加害者の親たち。(※注2)
人の命が奪われた事件をただの不都合な真実として隠したがる力は、被害者遺族の事実究明の願いより強大である。

風化しやすい他の要因に、他の報道の陰に隠れてしまったことも挙げられる。これは平成の大きな特徴でもある。
他に平成らしさとも言える特徴に、世代による感覚の差が大きいこともあると考える。私は世代が違うので文献だよりで確かなことは言えないが、当時の団塊世代の大人と少年たちには大きな隔たりがあるように見える。
これらの事件を、過去の不良の決闘だから双方に因果ありみたいな有象無象として忘れてしまってはいけないのではないかな、と思いここにまとめる。


(注釈1)ただし、根拠のない「昔の犯罪はこうだったのに最近の犯罪は違う」「犯罪は低年齢化、凶悪卑劣化、気軽化している」といった論には個人的には反対である。もちろん数値として現れている事実や根拠のある差は認めるが、社会感情や個人の感想として発言されたものには賛成できない。
と言うのも、大戦前でも昨年でも「え!?そんな理由で?」「こんな人がそんな犯罪を!?」といったセンセーショナルな犯罪もあれば、「私とは無関係の遠い世界の事件だな……」とつい感じてしまうような理解を超えた犯罪はある。
そして驚くべきことにというかやっぱりというか、だいたいどの時代にも「最近の犯罪はおかしい」と言われている。当時のニュースや週刊誌、市井の人どころか専門家と言われる先生にも、である。


(注釈2)
少年事件という特性上どうしても親に関する記述も多くなる。批判的な内容が多くなってしまうが、実際には育て方や事件後の対応に問題があるという親ばかりではなく、急に加害者家族になってしまったことに翻弄され、こちらが同情するような方もいるし、事件に向きあい謝罪、賠償と子の更生に努める親族も多くいる。事情に関わらず全ての加害者家族や環境を批判する意図は全くない。


オカ速おすすめ!

大阪・愛知・岐阜連続リンチ殺人事件(木曽川・長良川連続リンチ殺人事件) H6年

18~19歳の少年3人が主犯となり、約10日間のうちに4人もの成人男性しかも面識のない他人を、ものすごい暴行を加えたうえ殺害した事件。
彼ら以外にも7人が逮捕されたがそのあたりの詳細やリンチの内容はWikipediaなどをご覧ください。
なお、検索の結果「被害者に火をつけて笑っている漫画の画像」がヒットした場合、その殺害方法は事実ではなく顔もあんなに醜悪じゃないそうです。獄中から訴訟してました。一般人からすればどんな殺害方法でも君の印象は変わら……いえ、人権とはそういう問題ではないのですね。

「シノギ」でカツアゲをしていた少年たちは、善良な人からカツアゲすると通報されるってんで不良っぽいやつに声をかけていたが、だんだん暴力団勧誘や暴行となり、ついに「不良に声をかける」ですらなくなって言いがかりをつけ暴行。果てに命まで奪った。それを繰り返し、最後の殺人から一連の事件は発覚する。遺体の遺棄には成人した暴力団員が協力していた。
なんの得もないのになんで暴行殺害したかと言うと「(カツアゲや暴行の)発覚が怖いから」と言うけど、それよりも力の誇示と同調圧力なんですね。幼いまま大きくなるって本当に怖い。
つまり、相手には「俺に逆らうってのはこういうことだよ」 内輪では「お前できねーのか?」「そんな甘っちょろいやり方しか知らねえのかよ?」「俺はもっとできるぜ」という、ナメンナヨ精神である。

主犯少年たちは仲良く死刑確定。この画像に見覚えある方も多いのではないか。
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犯行時は少年といえども18、19歳。だというのにこんな写真しか出ないことでもうお察しだが、彼らの生い立ちは悲惨だ。
悲惨だから、仲間や異性と共同で暮らすか、暴力団に入る。
虐待やネグレクトがあり十分な育児上のアタッチメントと教育を受けていないため、情緒が発達しておらず、誰も信頼していないし信頼関係の築き方も知らないし、あらゆる場面で力を誇示する以外の生き方を知らないし、感情のコントロールはできない。つまり人生常に後に引けない。

以上の傾向は未成年によるリンチ加害者にほぼ当てはまる。これは情状されるべき面ではある。倫理とは実は、勝手に身につくものではないのだ。
彼らの場合は逮捕後も当初取り調べにも全く応じず、それは明らかな「ふてくされ」だった。公判には肩を揺すり入廷した。人前では虚勢を張る以外の態度を知らなかったのだろう。ここでもナメンナヨなのだ。

逮捕後の彼らは矯正と教育を受け、支援者の養子になり、宗教に帰依した日々を送っている。小森淳死刑囚が涙を流して週刊誌の取材に答えたこと、芳我匡由死刑囚が名誉棄損で獄中から何度も民事訴訟を起こしていることはウェブ上でも簡単に得られる情報だ。
彼らは生と人権を、まっとうとまでは言えなくとも味わいながら、信仰に基づく安らかな死が訪れるだろう。彼らが手にかけた被害者たちと違って。
ポイント
悲惨な成育環境。
ツッパリあい後に引けない生き方。
人権保護や更生の名目に守られ次第に「被害者意識」に敏感になる加害者もいる。



長野リンチ殺人 H6年
2人の兄弟を、何人もの少年が一方的に暴行し、兄の方を死に至らしめた。被害者の頭部は2倍に腫れ、手術後頭蓋がハマらなかったという。頭を蹴り上げる感触や音を述べた供述は恐ろしく、暴行の凄まじさは想像もつかない。
高2の少年たちが一学年下の弟に因縁をつけ、なぜか引き合いに出された高3の兄が少年達に会ってみたら、そこには暴行と死が待っていた。これだけでも加害者たちのちっぽけさがよくわかる。群れて、年齢が下なら見下して、上ならビビって力でねじ伏せ。
加害者グループは被害者と面識のない者がほとんどで、グループ内ですら初対面に近い者もいた。こういったうすーいつながりで群れているのも、平成少年リンチに見られる傾向だ。

マスコミはこの事件を追わなかった。
現場は長野県。当時は新内閣発足と、謎のガス事件で容疑のかかった男性を追っていた。ガス事件は後ほど松本サリン事件と名付けられ、男性は冤罪と発覚し訂正、謝罪された。

このリンチ殺人事件の新聞報道も誤報に満ちていた。さも被害者に落ち度がある一対一の喧嘩ように書かれた。なぜか? 
加害者少年達が保身のために嘘ばかりの供述をし、それがそのまま報道されたのだ。というのも、昭和末期から平成初期にかけては少年犯罪の多さのピーク(※注1)で、全くめずらしいことではなかった。日本を揺るがす大事件が地元で起こっているさなか、ありふれた傷害事件(!)にまともに捜査や報道がされたとは思えない。誤報が紙面にて訂正、謝罪されることはついぞなかったという。

加害者少年たちの成育環境は悲惨ではないが良いとも言えない。わかりやすい問題家庭ではないが、暴力や放任はあった。ただ、この親世代の団塊世代には、体罰も、女親任せの封建的な家庭も普通のことだった。
放任の結果、触れられなく近づけなくなる……。そして勉強部屋や離れを作り、子供だけで大人の目を逃れて集まれる密室ができあがる。
上記「長良川~」で少年リンチの加害者にほぼ・・当てはまる傾向を上げたが、それに当てはまらない場合はこちらに当てはまることが多い。大人の目を物理的に忍べる離れもあれば、もう親が目をつぶっちゃってて堂々と家に集まっている場合もある。(積み木崩しや女子高生コンクリート詰め事件はこれ)
勉強部屋自体は珍しくないだろう。あだち充の「タッチ」にもあるし。今でもあるのだろうか?

さて、この事件の加害者たちは量刑が軽かった。「親がお金を払った」「本人たちが反省している」=更生が見込める、というわけだ。
この点も長良川の「これしか生き方を知らない」系とは異なる。親は子を見捨てず、子は反省している。きっとこの後は心を入れ替えて新たな人生を歩むのだろう。

……と思いきやしかし、これらの情状はまったく意味がなかったのですね。
加害者の母親の一人は事件発覚後もママさんバレーに励んでいた。メンタルつよ。
別の母親は「この子がなにをしたの、うちの子だけがこんなにも苦しむなんて不公平でしょ」と言ったという。あのー、亡くなった子は……?  うちの子がなにをしたって、殺人ですよ。

『少年リンチ殺人―「ムカつくから、やっただけ」』
(日垣隆・1999) に詳しいが、加害者の親たちが反省してお金を払った様子はない。この本は被害者に寄り添って書かれているとはいえ、警察も「親は事後処理に腐心している」と言っているので偏った見方ではないだろう。

加害者の少年たちは事件から3年もたたないうちに全員が町で今まで通り元気に暮らしている、と言ったのは被害者の母だった。
ポイント
大人の介入しない子供だけのコミュニティを持つ。
子をかばう親の存在。
ほぼ初対面など薄い繋がりでも群れて犯行に加担する。

(注釈)平成5年の刑法犯少年は13万3,132人(刑法犯総検挙人員に占める割合は44.7%)
平成6年の刑法犯少年は13万1,268人(刑法犯総検挙人員に占める割合は42.6%)(警察白書による)
平成29年の少年による刑法犯の検挙人員は3万5,108人犯罪白書による)

大津市身体障碍者リンチ致死事件 H13年

「障碍者のくせに生意気だ」
こんな発言が許されるだろうか?

被害者は事件以前の15歳の時、真夜中にバイクに乗り車に衝突し障害が残った。(滋賀県警の娘が運転する車に当てられたと被害者の母が書き残している)
本人の頑張りと家族の支えでなんとか歩けるまでに回復し、リハビリしながら定時制高校に通学。更に大学進学を目指し全日制高校への合格を果たした。

が、それを良く思わない少年がいた。この少年たちが卑劣にも、被害者を「合格祝い」とおびき寄せ、冒頭のセリフとともにとんでもない暴行をはたらいた。むかついたから、だそうだ。
被害者は数日病院で頑張って生きたが、帰らぬ人となった。脳外科医が「アルミの弁当箱にお豆腐入れてぶつけたらお豆腐はぐちゃぐちゃになるやろ」と言ったという。この弁当箱は頭蓋骨、豆腐は脳だ。ひどすぎる。

ちょっと文献不足で加害少年がどのくらい被害者とかかわりがあったのかとかよくわからないのだが、被害者の母親にとっては、反抗的になってきていた息子が命に係わる事故を起こすも、奇跡の回復を果たし前向きに夢を追い始めた矢先というわけだ。どれほどの悲しみだろうか、大きな苦楽を行ったり来たりして……。彼女の活動を過激に思う人もいるだろうが、その傷は計り知れない。

主犯2人は「そんなことしたらパクられるだろうが」と動けない被害者を隠し、事件後はなんと病院の被害者の親の前でまったく反省のない態度を取った。
このような「犯行がバレないように隠そうとする(けど恐ろしく稚拙)」も少年たちのリンチにありがちだが、普通にバレると思うんだけど。リンチって。
それとも、パクられないように隠して未だにバレてないリンチ事件っていっぱいあるのだろうか。

被害者の母親のサイト 青木悠の命を大切に にもあるが、見張り役だった少年3人を民事で提訴したが棄却。
主犯少年は少年院を2年で出所、見張りの少年はおとがめなし、加害者少年たちは青年となって私達の隣に住んでいるのかもしれない。
ので、何か大きな目標を達成して隣人をムカつかせないように私たちも気をつけないといけません。そんな馬鹿な話ありますか。
ポイント
犯行を隠そうとする狡猾さ。
反省せずしかもその態度を堂々ととる思慮の浅さ、イキり、ふてくされ。


熊谷男女4人殺傷事件 H15年
本当かどうかもわからない痴情のもつれで一人の男を狙い、居合わせた無関係の女性たちをも凄惨なリンチで手にかけた事件。
この事件も例外でなく、加害者グループの少年は一人暮らしでその家はたまり場となっており、少年と主犯は事件の日が初対面だ。いやぁ、あまりに紋切型で戦慄する。
一方この事件には例外がある。鼻と口を接着剤で……部屋で内臓を……と、内容がリンチの中でもさらに凄惨。何も考えず感情に任せて暴行 → 死んでしまったよどうしよ~ ではなく、はじめから殺しにいっている(と公判では見なされた)。

と、他の事件とは様子が違うが、それはそうで主犯の男は成人(死刑執行済)なのだ。で、そいつを操っていたのが16歳少女なんじゃないのという事件なのだ。とにかく不良少女だったようです、やっぱり。
あいつがうざいと唆しやっちゃえと煽ったとか、酒を飲ませ主犯を酩酊させ犯行させたとか。犯行時も指紋を拭き取ったり被害者の死亡を確認するため見に行ったりと積極的に詰めの甘さをフォローした。

少女の母親がコメントを出したが、それは謝罪と見せかけた社会への文句だった。
ちょっと前の団塊世代の親のような
「家のことは家内に任せてましたから……」
「うちの子がかわいそう」

といった明らかに非難されるような発言はしない一方、
「本当に申し訳ないです、親として一生懸命やりましたが至らず」
とか
「厳しい社会に取り残され、貧しく、子に辛い思いをさせたせいです」
とか
「でも報道は間違っているんです本当はこんな事情です」
とか、自分らも被害者なんですとでも言わんばかりなのだ。
この頃から現代にかけて、このタイプの加害者の親が増えている。もしかしたらこの人たちは反省や詫びになっていないという自覚はなく、心から言っているかもしれない。自分たちの現状は全て人のせい、社会のせいだと思っている……だから表に出てきてこういうコメントができるのだろう。
残念ながら、こういうインタビューや手記を見て「犯人も可哀想な子なんだね……」「一生懸命やった家族を責めちゃいけないよ」と思う人はけっこういる。
これは冒頭にも述べた通り、本当に事件と向き合っている加害者家族にも失礼で、そういった方々の前途を暗くしている。
さてこの事件。被害者達は成人していたため皮肉にもしっかり報道された。しかし被害者達に落ち度があるとは思えないし、ここまでの被害に遭う因果は勿論全くない。とっても卑劣な事件だと思う。
ポイント
遺族への配慮のない親の存在。
周りが悪い精神。
加担する成人、嗾す少年。

歌舞伎町女4人リンチ殺人事件 H26年

成人によるリンチ殺人ですが、ほぼ少年みたいなのもいるし構図は少年のそれと同じなので。久々に「うわぁいろんな人がいていろんな世界があるんだな」と思わされた事件だった。
このキャプチャで思い出す方もいるかなぁ。この事件です。

IMG_1613

お金もなくて、路上で自らを売る商売をして、同じ境遇の仲間たちで暮らした。家も服も満足にない。が、スマホや煙草は持っている。そして恐ろしいことに、そのスマホでリンチを配信した。暴力の実況配信っていうのは平成の輩の定番スタイルのようです。力の誇示で生きているので。ナメンナヨなので。
彼女たちはホストも嗜んでいて、暴行に関与したとホストも1人逮捕された。というかホスト遊びが犯行の一端になったという見方もある。ホストで遊んで払える子、払えない子、払えない分を稼げる子、稼げない子、それを取り立てる子……いやいろんな世界がありますね。

20歳の2人は若いのにこんな暮らしなんて親とはとっくに離れてしまっているのだろうな……と思ったら裁判にあっさり親が出てきて驚いた。
そして被害者の死因は、暴行が直接の死因とは言い切れないという判決になった。他の加害者は年長者に逆らえなかったとも。

あえて言うが、リンチの原因っていかにも頭悪そうな理由ばっかりだと思う。事件の内容がことごとくバカみたい。だからこそ、被害者や遺族からしたらたまらんでしょう、こんなことで殺されて、隠されて、被害者も悪いみたいな報道されて。
さらにハッキリ言うがほとんどの加害者の知能が低い。
必然だと思う。プロでもないのに怒りに任せて暴力を振るい続けて殺すって、少しでも賢ければできない。自分も痛いし疲れるし痕跡を残しまくるし目立つし、まずそんなに気分高め続けられない。そんな理由でここまでできる?
(倫理的なことは当然の前提なのでいったんおいておく)

そして今回のように成人事件で、少年事件と違いしっかりと報道、公判がされた思ったら結果は「持病が原因の死で直接の因果関係はない」とか。浮かばれません。
ポイント
体で稼ぎ、娯楽や嗜好に費やし、体でわからせる
暴力は実況配信


広島呉市LINE殺人 H25

時系列が前後するが平成25年。
問)これは16歳少女たちのチャットのやりとりです。どんな話題のやりとりでしょう。

「〇〇したんよ」

「は? なんでしたん?」

「わからん。はらたったけん」

「一から説明できる?」

「チャットで言い合いになって、いまから来いってなって、タクシーではいがみねいって、殴って(略)」

「あね。なんで喧嘩なったん?」

あいつが喧嘩うってきた。チャットで言い合いでよくおぼえてないけど、人間ぢゃないとか?しねとかー。で、〇〇したるわいゆうてゆうたらわかった〇〇しにこいやゆうけえ〇〇したった」

「あね。苛々する気持ちわかるわぁ」

ラフな世間話かと思ったらだんだん不穏な流れに。う~ん……言い合いになった相手の家に行って喧嘩したのかな? と思った方は、おそらく正常です。虫食いや省略を埋めたのが以下である。これでもまだ省略・翻訳しているので原文を知りたい方はググられたし。

答)

「人をころしたんよ」

「は? だれを?」

「えりかゆうやつ。いま行方不明でさがされよる」

「なんで殺したん?」

「わからん。はらたったけん」

「一から説明できる?」

「グルチャでいいあいになって、いまからこいやてなって、殴って蹴ってやら根性焼きやらしよおたらあんま動かんくなって、それで首絞めて最後に首の骨おってなげてすてた」

「あね。なんで喧嘩なったん?」

「あいつが喧嘩うってきた。グルチャでいいあいしおたけないようおぼえてないけど、人間ぢゃないとか? しねとかー。で、ころしたるわいゆうてゆうたらわかったころしにこいやゆうけえころしたった」

「あね。苛々する気持ちわかるわぁ」

友達殺してこの軽さ。これはケータイ逆パカしたんよ、のノリである(古)
友達の冷静さも怖い。「あね」とは超軽い相槌の意。気持ちわかるとまで言ってくれている。

LINEは重要事項ではなくただの暴行殺人事件なのだけど、こう呼ぶことで人々の関心を惹き事件の印象を強めている。
この事件はもう、ここまで挙げた事件の要素をすべて持ち合わせている。
主犯少女は虐待を受けていて非行へ。
グループに混ざっていた成人は積極的に遺棄に加担。
加害者グループである主犯少女カップルと友人カップルは4人で暮らしていた。生活保護や性的サービスの稼ぎで暮らし、生活保護ながらもちろんスマホを使い煙草を吸った。
犯行時はほぼ面識のない当日参加少女2名もいた。LINEでこの事件の主人公たちと繋がったのだった。
そのLINEで被害者の呼び出しや暴行実況中継を行い事件名にも冠される。
主犯少女の親は犯行後、少女と一緒に逃走した疑いがある。そして例の「私が虐待してたから……でも……」と謝罪風文句。

彼らの家は大人の目を忍ぶたまり場だった。そしてたまり場がもう一つ。LINEだ。
かつて駅前、コンビニなんかにたむろっていた不良たちはいまLINEでグループを作って溜まっている。グループチャットには何十人もメンバーがいて、面識がなくても簡単に仲間に入れる。だから喧嘩も仲間割れも起こる。
溜まり場に気に入らないやつが入ってきて嫌なこと言われて喧嘩になった。これは彼女らにとって、居場所を汚されたわけで死活問題なのだ。だから先の友達も「苛々するのわかる」だったのだろう。私には全くわかりませんけどね。でも、幼い者に居場所が一つしかない、それはかわいそうなことでもあるのです。
LINEで少年の事件だ! と騒がれたが、きっかけがLINEになっただけで今までのリンチ事件と変わりない。これは判決文でも言われている。
顔を合わせない文字でのやり取りという点と発端から犯行までの恐ろしいスピードという点は恐ろしいかな。

支えてくれとった皆にちゃんと
ゆっとかんといけんことがある

うち、捕まるの嫌で逃げようとした
でも、捕まって凄い動揺しとる。
けど、◯◯と◯◯ちゃんと
話して本間に決めた
今ちゃんと事情聴取もしよる
皆裏切ってごめんね

◯◯まっとってね
ほんまに、あいしとる
ずっと一緒ょ?♡

◯◯なんだかんだ
姉妹わ姉妹ですね♡わら
まっとってくださいね!!


自首後一時逃亡したものの腹を決めた(?)主犯少女の最後のタイムライン。
「部活辞める辞めないで揉めてた先生んとこ行くわ」みたいなノリで殺しを償いに行く。でもこの時点では全く反省してないし償う気もないのが見事に表れた名文です。その後私たちの税金をしっかり使っていただき更生していることを願います。

783名無しのオカルト ID: ID:aFrEJiWU0

ていうかこういう「悪口言われたんだから殺されても仕方ない」「親がちゃんとしてくれなかったのだから私がグレれも仕方ない」
というタイプの子って、外に帰ってきても「罪をつぐなった私を差別する社会が悪いのだから、私がふたたび人を殺しても仕方ない」とか
言い出しそうで恐い

まだイジメを苦にしてイジメられっ子刺した、とかであれば恐くないんだが。



平成少年リンチの情けない実情
ワルにはワルの信頼関係があるとか、不良は身内や弱いものに優しいなんていうイメージを持ちがちだが、実際に起こった事件を見ると美学なんてまったくないのだと気づかされる。それどころか逆に、悪事の動機は身勝手で短絡的な犯行ばかりだ。
私も身近に反社会的勢力こそいないが、筋金入りのヤンキーやワルは心当たりがないでもないのでわかる。

取り調べで「一人でやった」と言うのも、仲間をかばっているのではなく、集団リンチより一対一のケンカの方が罪が軽いからだ。しかし実際の信頼関係はないので、すぐ言い訳が破綻するか嫌になって吐く。そして取り調べでも裁判でも激しく罪の擦り付け合う。
罪をかぶろうとするその他の理由は、そうしないと自分が同じ目に遭うとか、「自首しよう」「本当のことを話そうぜ」と提案して仲間からはめられるとか、情けない理由ばかりだ。

傍観者意識、みんなでやれば怖くない心理、犯行時の煽りあいで罪の意識が軽くなって、人を殺めてしまう。これは時代や年齢に関係のないリンチの特徴である。
そして悲しいことに、平成のリンチ殺人には傍観者、通報しない目撃者が多い。怖いとか関わりたくないという心理が働くのだろう。
記録媒体が爆発的に増えた現代はやましいことのない人間にとっては良い時代なので、この傾向は減るべきである。

死ぬほど殴れるこどもたち
そもそも、なんで思いっきり人を殴るなんてできるのだろう? あなたできますか? 
まれに、暴力が全く平気かむしろ気持ち良い、という性質を生まれ持ってしまう人もいるようだが、これらの事件の少年たちはそうではなさそうだ。
さすがにオカルトの範囲から著しく逸れるので詳しくは掘り下げないが、
死ぬほど人を痛めつけられる心を持つに至るのは、複合的な原因の中でも
・共感性の欠如
・暴力が身近にある環境
の二点が大きいようだ。

子は、自分の言動が悪影響を及ぼすとか、それをすると私は悲しい、それを拒絶すると教えられることで善悪や情緒を身に着ける。
しかし身体的暴力は、他人を傷つけることへの罪悪感を育てない。人を叩いた子を叩くなど悪いことを反復して痛みをわからせるしつけは、ともすれば「やったらやり返していい」とか「自分の辛さをわかってもらうには同じ目に合ってもらうしかない」という思考を引き起こす。

また、共感性の低い者のなかには、相手の気持ちをわかる、その前にわかろうとする技術を持っていない者もいる。
虐待、暴力のある環境で育つと、気づかいや思いやりのモデルを見る機会を多く逃しているのだ。
こうして共感性が育たないまま大人になってしまう。
長良川事件の加害者少年も、支援者への手紙で「家族と聞いて、大切なものであるはずのものがイメージできない」みたいなことを書いている。ちょっと字と文の癖が強くて解読が難しいが多分そういう内容だった。

さて、暴力の身近さについてである。
親が、教師が、暴力をふるう昭和の光景。団塊ジュニアといわれる世代はその中で育っており、暴力は身近なものだと植えつけられたのはまず間違いない。
そして、「体でわからせる」という価値観も身に付いた。口で言って分からんやつには体で、ということだ。
叩かないとわからない人もいるかもしれないが、誰でも彼でも事情も聞かず体でわからせる体罰はただの暴力だ。実際、当時の体罰の実態はかなりひどい理不尽なものも多かった。
また、団塊世代の男性には「男なら喧嘩に強くなくちゃいけない」と言う人が少なくなく、喧嘩に勝てば褒めた。これは暴力と相手を傷つけることをおおいに肯定している。この方針は一方で、喧嘩に勝てない子供やしたくない子供は「自分はダメなやつだ」と自己否定、劣等感を募らせる。いいことねえ方針。
研究や臨場検査においても子育ての技法としての体罰は効果がなく、むしろ悪い結果をもたらす証拠は増え続けているという。(フランク・R. アシオーンの著書による)

確かに、共感性の欠如が特性の一つである発達障害などを持った人がみなボッコボコに暴力をふるうわけではない。後天的な部分が大きいのだろう。
虐待で暴力をふるう親は悲しいことに減らない。しかし、誰しもが日常的に暴力を振るうという風潮はなくなっている。それが今後、良き方向につながってほしい。





加害者少年たちのほとんどは出所し、死刑囚となった者も、人権を守られ尊厳ある生と死を与えられている。そして事件は風化していく。
忘れてほしい、そっとしてほしいという遺族を引っ張り出そうという思いは全くないが、風化を望まず事実を求め続ける遺族は少なくない。
時代が変われば潮目も変わる。身代金目的や風習に関わる犯罪や過激派の犯罪が廃れていったように、令和こそ、残酷で浅はかで失うものが大きすぎるこんな事件は、なくなってほしい。



参考文献・サイト
日垣隆(1999) 『少年リンチ殺人―「ムカつくから、やっただけ」』 講談社
中日新聞社会部編(2018) 『少年と罪 事件は何を問いかけるのか 』ヘウレーカ
フランク・R. アシオーン(2006)『子どもが動物をいじめるとき: 動物虐待の心理学』(横山章光訳)ビイングネットプレス
続⑵ 「木曽川・長良川等連続リンチ殺人事件」後のYoshiくん | 弁護士ブログ | 名古屋で医療過誤のご相談は 北口雅章法律事務所
女子高生監禁コンクリート詰め殺人 - YouTube
そそのかした少女の母の、正気の沙汰~熊谷・男女4人殺傷事件~ – 事件備忘録
Jazzyの裁判傍聴記とか♡: 新宿リンチ殺害事件 判決!
引用元:【広島女性遺棄】「殴って蹴って根性焼きしよおて気づいたらしんどった」「でてきてまた、あそぼーね」LINEで事件を告白★3
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この記事へのコメント

 コメント一覧 (4)

    • 1. 名無しのオカルト
    • 2019年06月04日 05:19
    • いつの時代でもあることはあるんだろうけど、現代ではインターネットがあるんだから「こういう事件がありました。概要を掲載するので参考にして下さい」って警察庁がやるべきだよな。
    • 0
    • 2. 名無しのオカルト
    • 2019年06月04日 18:04
    • 女子高生コンクリート殺人も追加
    • 0
    • 3. 名無しのオカルト
    • 2019年06月05日 01:32
    • 胸クソ悪い。ただそれだけ。
    • 0
    • 4. 名無しのオカルト
    • 2019年06月05日 10:18
    • 平成、それはキチガイに人権が与えられた時代。
    • 0

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