【短篇集】『押し入れで泣く』『昆布に書かれた文書』『人工食料の研究』【石じじい】
881:名無しのオカルト 2019/08/12(月) 23:13:33.45 ID: ID:zqSZ4dX/0.net
石じじいの話です。
とても短いメモをいくつか。
ある家を訪れた時、座敷で話をしていると子供のすすり泣きが聞こえてきます。
どうも、押入れから聞こえてくるらしい。
じじいが押し入れを気にしていることを察した主人は、その押し入れを開けました。
中には、子供などいません。
「弟は六つで死にましたが、いまでもこうして押し入れで泣くのです。」
ある家の庭さきには大きな柿の木がそびえていました。
そこに、その家や近所の子供達がのぼって遊んでいました。
じじいのふるさとでは、庭さきに柿の木が植わっているのはごく普通でした。
しかし、柿の木は折れやすいので、のぼるな!柿の木から落ちたら三年後に死ぬぞ!と子供をいましめていました。
その家の主人によると、その柿の木で、先代とその妻が首をつったそうです。
その主人も、その後、つったそうです。
ある人が、旧友から手紙をもらいました。
自分の近況を伝えて、受取人の安否を心配し、なつかしい昔の思い出にたのしく触れた、とても心地の良い手紙だったそうです。
その手紙には追伸があり、これから自分(差出人)は死ぬ、とありました。
手紙を読んだ男性は、おどろき、大急ぎで近くの店屋から市外電話をかけたのですが、はたして、その手紙の差出人は数日に自殺していたそうです。
とても短いメモをいくつか。
ある家を訪れた時、座敷で話をしていると子供のすすり泣きが聞こえてきます。
どうも、押入れから聞こえてくるらしい。
じじいが押し入れを気にしていることを察した主人は、その押し入れを開けました。
中には、子供などいません。
「弟は六つで死にましたが、いまでもこうして押し入れで泣くのです。」
ある家の庭さきには大きな柿の木がそびえていました。
そこに、その家や近所の子供達がのぼって遊んでいました。
じじいのふるさとでは、庭さきに柿の木が植わっているのはごく普通でした。
しかし、柿の木は折れやすいので、のぼるな!柿の木から落ちたら三年後に死ぬぞ!と子供をいましめていました。
その家の主人によると、その柿の木で、先代とその妻が首をつったそうです。
その主人も、その後、つったそうです。
ある人が、旧友から手紙をもらいました。
自分の近況を伝えて、受取人の安否を心配し、なつかしい昔の思い出にたのしく触れた、とても心地の良い手紙だったそうです。
その手紙には追伸があり、これから自分(差出人)は死ぬ、とありました。
手紙を読んだ男性は、おどろき、大急ぎで近くの店屋から市外電話をかけたのですが、はたして、その手紙の差出人は数日に自殺していたそうです。
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882:名無しのオカルト 2019/08/12(月) 23:18:00.95 ID: ID:zqSZ4dX/0.net
石じじいの話です。
もう一つ短いメモがありました。
北海道で聞いた話だそうです。
北海道は昆布の産地ですが、長い昆布が海岸に流れ着くので、それを集めて干して商品としています。
釧路あたりの漁村近くの海岸で、文章が書いてある(浮き出ている?)昆布が流れよることが、たまにあったそうです。
その文章は、ある時は、お経(法華経)の一節、ある時は、女性の日記の一部であったと。
それが、長い昆布に一行で長々と記されていたということです。
もう一つ短いメモがありました。
北海道で聞いた話だそうです。
北海道は昆布の産地ですが、長い昆布が海岸に流れ着くので、それを集めて干して商品としています。
釧路あたりの漁村近くの海岸で、文章が書いてある(浮き出ている?)昆布が流れよることが、たまにあったそうです。
その文章は、ある時は、お経(法華経)の一節、ある時は、女性の日記の一部であったと。
それが、長い昆布に一行で長々と記されていたということです。
883:名無しのオカルト 2019/08/12(月) 23:34:15.53 ID: ID:zqSZ4dX/0.net
石じじいの話です。
中国地方を石探しに歩いた時、ある老人に会ったそうです。
その人の家に招かれたのですが、その家屋は、当時としては珍しいコンクリート建築でした。
その人が言うには、土台から自分一人で建てたのだ、と。
外装は荒削りで綺麗ではなかったのですが、内部は非常に立派で清潔でした。
家の一部には、「実験室」があったそうです。
その実験室には、たくさんの実験器具や文献、おおきな金属容器(風呂桶のようなもの)が揃っていました。
また、金属の扉で次の部屋や納戸がさかいされていたと。
実験室には、ほんのわずかながら、なにか肉の匂いが漂っていました。
さらに、発電機も備わっていたそうです。
その男性は熱く語り始めました。
わたしは、「人工食料」を研究しているのだ。
これが完成すると、食糧難が解決されるのだ。
飢饉が来ても大丈夫なのだ。
あの、10年前の戦後の食料難での、多くの子供たちの餓死も起こりはしないのだ。
その研究は完成したのか?とじじいが尋ねると、その男性は、もう一息だ、と。
しかし、彼は、その人口食料をじじいに見せることはありませんでした。
原料は何か?と尋ねたところ、その人は、ある種のタンパク質だ、ということでした。
じじいは、原料がタンパク質で、それが人工食料になる、というのも無駄な話だと思いましたが、まあ、醤油のようなもんかいな?と思ったそうです。
話がはすんで遅くなったので、じじいはその家に一泊させてもらうことになりました。
夕食は、男性の奥さんの、とても美味しい料理をいただいたそうです。
けんちん汁、フライ、当時としてはめずらしいハンバーグ。
翌日、礼を述べてじじいは石探しの旅を続けました。
出発して、すぐに、じじいは腹をくだしてしまい、その後の旅で往生したそうです。
中国地方を石探しに歩いた時、ある老人に会ったそうです。
その人の家に招かれたのですが、その家屋は、当時としては珍しいコンクリート建築でした。
その人が言うには、土台から自分一人で建てたのだ、と。
外装は荒削りで綺麗ではなかったのですが、内部は非常に立派で清潔でした。
家の一部には、「実験室」があったそうです。
その実験室には、たくさんの実験器具や文献、おおきな金属容器(風呂桶のようなもの)が揃っていました。
また、金属の扉で次の部屋や納戸がさかいされていたと。
実験室には、ほんのわずかながら、なにか肉の匂いが漂っていました。
さらに、発電機も備わっていたそうです。
その男性は熱く語り始めました。
わたしは、「人工食料」を研究しているのだ。
これが完成すると、食糧難が解決されるのだ。
飢饉が来ても大丈夫なのだ。
あの、10年前の戦後の食料難での、多くの子供たちの餓死も起こりはしないのだ。
その研究は完成したのか?とじじいが尋ねると、その男性は、もう一息だ、と。
しかし、彼は、その人口食料をじじいに見せることはありませんでした。
原料は何か?と尋ねたところ、その人は、ある種のタンパク質だ、ということでした。
じじいは、原料がタンパク質で、それが人工食料になる、というのも無駄な話だと思いましたが、まあ、醤油のようなもんかいな?と思ったそうです。
話がはすんで遅くなったので、じじいはその家に一泊させてもらうことになりました。
夕食は、男性の奥さんの、とても美味しい料理をいただいたそうです。
けんちん汁、フライ、当時としてはめずらしいハンバーグ。
翌日、礼を述べてじじいは石探しの旅を続けました。
出発して、すぐに、じじいは腹をくだしてしまい、その後の旅で往生したそうです。
引用元:海・山にまつわる怖い話・不思議な話 2
この記事へのコメント
コメント一覧 (2)
近所の人が柿の木(他人の)でジサツしようとして失敗して笑い者になった挙句、柿の木の損害賠償を求められてた。
あと、流れ着いた昆布を集めて売る、がわからない。昆布漁を知らないと言うこと?
occlut_soku
がしました
拾い昆布って聞いたことないかな?
北国でしか無いんだろうか
occlut_soku
がしました
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