【風習・信仰】漁師は「一枚板の下は地獄」というくらい命がけの仕事だから呪術や縁起担ぎがものすごく多い【オカルト】
153:名無しのオカルト 2019/09/03(火) 01:59:55.76 ID: ID:9K9YzEdg0.net
ふとコンビニでおにぎり見かけたら思い出したんで書いてみる。
親父の親父はマグロ漁をやってて、一本釣りを生業としてた。
一本釣り漁師は組合に何人も居るんだがジイちゃんの腕前としては中ほど。
気弱だった事もあってパッとしない男で通っていたそうだ。
今でこそ絶滅を危惧されてるが当時は月に数本も釣り上げて帰る事が出来た。
小降りで値がつかなければ自分達で食う。生活に困ると言うことはなかった。
それでも仕事柄、天候が荒れれば稼ぎがなくなる。
嵐が過ぎればシケが続き、また大雨が来る。いざ海に出てみればボウズが続いた。
間の悪い事に大きな地震に見舞われたばかりの港町は復興に町人の貯蓄を費していた。
ジイちゃんは圧しに弱くすっかり搾られスッカラかんだ。
そんな時にそんな連中は海に出るしかない。
その日は波が穏やかで、
ジイちゃんは夜通し船で船を漕ぎながらイカを釣って帰った。
いつもならマグロの餌になる奴だが、大物に賭けるより家族に飯として食わそうと思った。
この時期、そんくらい困窮していた。
ジイちゃんの子、俺の親父である幼子は、
イカが嫌いなので文句を言うと拳骨を貰った。
ジイちゃんは気こそ弱いが内弁慶だった。
オカ速おすすめ!
155:名無しのオカルト 2019/09/03(火) 02:22:05.69 ID: ID:9K9YzEdg0.net
釣果のあがらぬ日が続くと喧騒が響くようになる。
当時は国からの援助など期待できる程のものじゃなかった。
町の中央の小高い丘に神社があり、津波の被害を免れていた。
ここで集会が開かれて海の神様に供え物を捧げる旨が決まった。
港町に海神信仰は付き物だそうで、この町の神体は蛇だった。
蛇は肉を好み、いつも若い乙女が選ばれた。
流石に時代錯誤だと言うことで差し出す者が出なかったが「私でよければ」とまだ若いバアちゃんが名乗り出た。
バアちゃんはジイちゃんに輪をかけて気弱だったそうだが妙に頑固な一面があったそうだ。
本当は気弱なんかじゃなく優しかったのかもしれない。
幼い親父の思い出は、拳骨で傷む頭を撫でてもらったものらしい。
ジイちゃんは珍しく大声をあげて抵抗し、いつもなら目を伏せて逆らわない年長の漁師に殴りかかった程だそうだ。
158:名無しのオカルト 2019/09/03(火) 03:08:06.71 ID: ID:9K9YzEdg0.net
説き伏せた、と聞いているが縄で縛って柱にでもくくったんじゃないか。
親父は訳もわからず悲しいばかりで何も出来なかったと言っていた。
貢ぎ物がどのような形で差し出されるものかは流石に聞けなかったし、親父は知りもしようとしなかったのではないか。
バアちゃんが居なくなって数日は家に食べ物が届けられたそうだ。
心ばかりと言ったところか。数日経って親父は夢を見た。
夢の中で目を覚ますと暗くて冷たい空間に親父は居た。
少し離れて大きな人影が佇んでいた。
輪郭が淡く宇宙船のように光っていた。怖いとは思わなかった。
「このような物を貰っても困る。不憫でならない。
勝手に捕る分には構わないが、母の身の落ちた海の物は進んでお前にやりたくない。」
野の物を根差せ、と言う言葉に力強いものを感じたそうだ。
ジイちゃんはすっかりおかしくなって、
気に病んだ町人は新しく配当された国からの援助金を出しあって、遠くの親戚に押し付けてしまった。
親戚のうちは農家で米を作っている。今の俺の実家になる。
親父が生きていた頃、都会に憧れた俺がその旨を伝えた際に
お前は農家を継ぐんんだと強く叱られた。
その理由をたずねた時に聞いた話。
結局半ば、絶縁に近い形で飛び出して来たが
早くに母親を亡くした俺に握ってくれた親父の歪なおにぎりの美味さは忘れた事がなかった。
ちなみに俺が魚介全般、アレルギー持ちなこと、府に落ちた気がした話しも添えとく。
終わり。
159:名無しのオカルト 2019/09/03(火) 04:47:26.10 ID: ID:hB0qCRWY0.net
乙
魚介アレルギーは蛇神の祟りとかいうよりもジイさんの祟りっぽくて草
162:名無しのオカルト 2019/09/03(火) 13:39:17.92 ID: ID:vryYcNsn0.net
普通海沿いだったら蛇のままじゃなくて蛟かウミヘビか龍に転化してると思うぞ
やり直し
169:名無しのオカルト 2019/09/03(火) 19:25:07.28 ID: ID:vryYcNsn0.net
漁師の祭りで神輿の担ぎ手がみんな法被じゃなくて刺青柄の肉襦袢みたいなの着てて面白かったな
漁師さんは死体になっても見分けつくようにみんな刺青入れてたっていうからその名残だったんだろう
神輿の形もちょっと変わっててでっかい黒塗りの長櫃みたいなやつに蓋がついてて上から綱でぐるぐる巻いてあるの
その上に波模様の装飾の屋根が乗ってるんで要は屋根付き箱
道場で酒飲みながら聞いた話だとその祭りはもっと昔は神輿の練り歩きは神職と担ぎ手以外見ちゃいけなかったって話だった
まぁ多分ギリギリまでえびすさまの祭りだったんじゃ無いかなって思う
人間入れたらちょうどいい大きさだったからなあの神輿
170:名無しのオカルト 2019/09/03(火) 19:41:19.17 ID: ID:vryYcNsn0.net
そのじいちゃん昔舟で海から川上がって荷物運ぶ仕事してたらしいけど
ある朝出発してすぐに川の入り口に浮き沈みしてるえびすさんと遭遇したんだと
行きだったもんで荷物一杯積んでるから拾えないんで
申し訳ないなぁと思いつつも「荷物降ろしたら迎えにくるんでそこで待っとけ」って声だけかけて通り過ぎたんだって
それから荷物降ろしてからになった舟で引き返して来たらそこに変わらずえびすさんが浮いてる
やれやれ石か何かに引っかかってくれたかと思って引き上げたけどそのえびすさん、どこにも引っかかって無かったんだってさ
川の入り口は入り込む水とでてく水が入り乱れるから普通はすぐ沈んじまうのに待っとけって言ったからちゃんと待ってたんだなぁってしみじみ語ってた
あとえびすさんの穴という穴がエビカニ入っててエビカニは食うもんじゃねーなぁって余計なことまで話してった
174:名無しのオカルト 2019/09/04(水) 02:00:51.18 ID: ID:6duz6WcZ0.net
諸星大二郎の漫画みたいなシチュエーションで興奮した
173:名無しのオカルト 2019/09/04(水) 00:45:27.00 ID: ID:9d9UV3ov0.net
人身御供の伝説もある
宇宙船のように光ってるってのが興味深い
深海生物の特徴だね
176:名無しのオカルト 2019/09/04(水) 07:46:28.74 ID: ID:oTLETKfo0.net
ウツボ舟だっけ
むしろ諸星大二郎が漁師町の祭り見てて思いついたんじゃ無いかなあれ
四国の金比羅様も蔵に海からの拾い物を納めてて昔はそれを浜に並べて儀式してたって言うし海から寄り来る者を拝むのは海に生きる者の共通信仰なんだろう
>>173
残るも何も昔っから今に至るまで水神様の大半は蛇神様だよ
修験道が入り込んだ地域は龍にされちゃってるけどね
でも海洋神が蛇っていうのは超レアケースなんじゃないかな
沖言葉って知ってる?
何が由来かわからないけど漁師は蛇は蛇という単語も使わないくらい避ける物なんだよ
海洋神が蛇のままでいる地域だと自分は出雲と沖縄くらいしか知らない(しかもどっちもウミヘビだし龍って呼んでる)
むしろ蛇神信仰してる港町って超レアケースだから地域教えてほしいくらい
186:名無しのオカルト 2019/09/04(水) 14:39:18.15 ID: ID:8pYjCBxB0.net
えびすさまって土左衛門の別名なのか知らんかった
190:名無しのオカルト 2019/09/04(水) 18:42:13.03 ID: ID:jSMZ9woE0.net
沖言葉使う漁師さんは海から漂着するもの全般をえびすって呼んでるが特にくじらとイルカと水死体をそう呼ぶことが多いらしい
海から来たものは神の国の気に触れてるからそれを祀ると神様のパワーが借りられるって事で水死体祀る事もあったぽい
明治の時にそういった土俗的風習は禁止されてったけどね
>>155
近代の人柱で有名なのは大正時代に作られた北海道の定紋トンネル
過酷な労働させた挙句抵抗した作業員を撲殺し人柱と称してトンネルの内側に立ったまま埋め込んでた胸糞工事
作業員の噂だと思われてたが補強工事の際に実際に骨がゴロゴロ出てきちゃった
177:名無しのオカルト 2019/09/04(水) 08:20:38.44 ID: ID:slVwrN9V0.net
漁師町は地縁でがっちり結ばれてるから古い因習が残りやすい
海女がドーマンセーマンつけてるのは有名だけど
漁師さん達が刺青を入れたのも見分けの為だけじゃなく自ら人の世に戻れないようにして「人間では無い者」になることで海の恐怖に対抗しようとしたんだろう
あの人達は現代に生きる呪術集団なんだよ
下手な創作より実際の漁師さんたちの伝聞の方が遥かに面白い
トモカツギとか初めて聞いた時は怖かったな
刃物が怪異を退けるのはマタギと共通だから根源は鉄の民の信仰がある
178:名無しのオカルト 2019/09/04(水) 08:33:44.59 ID: ID:slVwrN9V0.net
トモカツギ×
トモカヅキ
179:名無しのオカルト 2019/09/04(水) 09:15:11.64 ID: ID:9d9UV3ov0.net
航路が長くなるから長物である蛇を避けるって風習は聞くけど龍も長いしね
この場合は竜と蛇を全く別物と分けてるんだろう
けども本来同じものなので何かの折に竜蛇の蛇を強調した風習があってもおかしくないし何十年も昔にローカルルールでワケわかんないもの祭ってたっておかしな話じゃないと思うな
180:名無しのオカルト 2019/09/04(水) 10:14:59.11 ID: ID:jSMZ9woE0.net
自然現象を見立てて化身を想像してるんだから龍と蛇は根本的には別物じゃないかな
蛇は岩間から染み出す水や蛇が沼沢を泳ぐ姿を見て山の中で生きるものが水とコミニュケーション取るために化身としたんだろう
龍は蛇と異なり空を飛ぶと定義されてる
空に渦巻く雨雲を龍と見立てて雲と風とのコミニュケーション取るのが目的の化身なんだと思う
まぁそれ以上に蛇から龍への変遷は日本の宗教の変遷と大きく関わってるから細かく話そうとすると論文持ってこないとあかんが
島で蛇を崇めてるとこも知ってるが豊漁じゃなくて島に唯一の水源守護として祀ってる
舟動かすのに雲と風雨を読む力授かろうとして雲の化身である龍を祀るのは分かるが
豊漁祈願で蛇神祀るのは蛇様がどういう力でやんの?ってなって違和感あるわw
181:名無しのオカルト 2019/09/04(水) 12:10:13.38 ID: ID:9d9UV3ov0.net
龍は中国から到来して蛇と合併した経緯があって全く同じもの
豊漁もあるかもだが基本的には水難防止
波を蛇に例えた説がある
183:名無しのオカルト 2019/09/04(水) 13:40:17.60 ID: ID:dSAFRH9+0.net
うん、日本古来の信仰はそもそも蛇
で、日本古来のクニは狩猟民族で山を中心にしてて山の上に神の国はあるとしてたの
諏訪や奈良の三輪なんかの古い信仰は蛇でしょ
そこに海越えて稲作持ち込んだ人達(弥生人)が尊い者は海の向こうにあるのだって言う考え方と共に大陸の龍のイメージ持ち込んで来たっていう学者さんは多いのね
蛇から龍への移行は政治権力が狩猟民族からいな作、海洋民族への移行を伴ってる
蛇信仰が残ってるのは流行から取り残されるような隔絶された地域かその信仰を中心に集まってる人達が定着している地域くらいだと思うよ
情報が入りやすい海沿いの町で頑なに蛇信仰留めてるなんてインスマスかよ
182:名無しのオカルト 2019/09/04(水) 12:39:46.86 ID: ID:Vv566EAK0.net
184:名無しのオカルト 2019/09/04(水) 13:49:51.96 ID: ID:jSMZ9woE0.net
そもそも「人身御供」の発想は密教が広まってからの気もするんだよなぁ
日本の本来のアニミズム的には人柱ってのは依代に神様のパワー分けてもらってしばらくこの世に滞在してもらって役目が終わったら神様の国に帰ってもらうというかいわゆる神との調停役だったんじゃ無いかな
有名どころだと倭建命の話で海バカにしてオオワダツミ怒らせて船が沈みそうになったのを弟橘姫が卑しい私が代わりに謝りに行って来ますと言って海に飛び込む話があるがあれもワダツミは別に弟橘姫欲しがってる訳では無いんだよな
185:名無しのオカルト 2019/09/04(水) 14:11:32.40 ID: ID:jSMZ9woE0.net
それを仏の功徳により悪神が回心して仏を守護する神になりましたっていう説法して回ってたのが原因だと思う
寺の開山縁起読むと地場の神との力試しや調伏ものがほとんどやで
187:名無しのオカルト 2019/09/04(水) 16:47:00.68 ID: ID:jSMZ9woE0.net
すまん偉そうに言ってた癖に海洋神で蛇神居たわ
超大物の海洋神の金比羅さんの本地垂迹が大物主でござるの巻
それじゃ地方の金比羅神社末社は蛇祀ってる可能性あるわ
(でも神仏分離令に従いにから神社に切り替えた近代的神社ってことなんで人身御供みたいな土俗的な真似は絶対無いが)
宮毘羅大将だろって思ってたら鰐が日本に居ないから蛇と推定されて明治政府に大物主にされてた
うわー本気で恥ずかしいすまん…
193:名無しのオカルト 2019/09/04(水) 19:03:47.39 ID: ID:9d9UV3ov0.net
そうでなくても土着の線もあるしね
出雲は龍だけど海蛇を奉納
蛇もだけどとりわけ海蛇というものに神性を認める風習があるらしく
本来の通り龍蛇と蛇との明確な違いを設けないケースも
サルタヒコと道通(蛇の邪神)を一緒に祭ってる所もあるみたいなので
文脈で測れない所があるんだと思うな
196:名無しのオカルト 2019/09/04(水) 19:36:20.22 ID: ID:jSMZ9woE0.net
道道様を邪神って言ったら岡山の人怒ると思うぞw
あの神様は多分タタラの神様なんだと思う
だから周囲の田畑や山を枯らしちゃう祟りの伝承があるんだ
道通様は名前の通り道開きの神だし猿田彦もニニギを導いた道案内の神だから合祀されることに違和感は無いけどね
猿田彦は登場時に鏡のように目が光っていたって言う蛇の特徴書かれてるし蛇神って説もある
外から系氏族が日本に来た時道案内買って出た土着氏族っていうと諏訪のモレヤと重なるしあながち外れてない説かも
188:名無しのオカルト 2019/09/04(水) 16:53:49.48 ID: ID:Vv566EAK0.net
作られた伝説であろうと人々は信じてたわけだよね
だから何か災害など困難時にどうしようもなくなって、そうだ試しに伝承のあれやってみようって
むしろ近世なんかに人身御供が行われたなんてこと有りそうじゃない?
340:名無しのオカルト 2019/09/14(土) 02:25:07.53 ID: ID:V5O/zdtf0.net
徳島県の那賀川で人柱の伝説と社があるよ
191:名無しのオカルト 2019/09/04(水) 18:45:47.42 ID: ID:c+n17etu0.net
安易に思い込みに走らず調査と検証を行う事が洒落コワには肝要よ
とりあえずうちの氏神様には人喰いの伝承が残ってるのだが氏子は誰も信じてない
だが権力とかマスコミ、そっちの方が都合のいい連中が大々的に喧伝した結果、
氏子でない人が信じる事になっててメッチャ不快
>>187
お前さんのレスは安直なオカルトでなくて良かったぜ
俺も海洋神で蛇神いるかと思ってた口だが良い情報が得られた
192:名無しのオカルト 2019/09/04(水) 19:02:41.23 ID: ID:jSMZ9woE0.net
諏訪にかつてあった1年神主っていう風習は村から選ばれた稚児を清めまくって1年間神主の代理をさせるんだが
まことしやかな噂ではその1年神主が役目を終えた時には稚児を柱に縛り付けて崖から落として殺すことでその子供に宿ってた神の力が柱に移りその柱を祀ることで地域に豊穣をもたらすっていう
まぁこれは裏取りが何もなくて柳田國男の1つ目の神論考からの類推っぽいが
197:名無しのオカルト 2019/09/04(水) 21:38:04.52 ID: ID:8pYjCBxB0.net
ミジャグジ様ならあり得ると思ってしまうほどなのが怖い
実際ヤマトが攻め入らなければ原始信仰のままの日本があったかもしれん
アミニズムを含んだ蝦夷やアイヌのまんまの日本があったかもしれん
それでは中華に抗し得なかっただろうが
引用元:死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?356
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occlut_soku
がしました
北海道の定紋トンネルは立派な心霊スポットだね
occlut_soku
がしました
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