【不思議な話二篇】廃駅で見た夏の雪 / 「そうか……残念。じゃあこんなのはどうだ?」
127:名無しのオカルト 2009/05/04(月) 22:47:13 ID: ID:L7qV79dK0
私の体験した話です。
学生時代、バイクで一人旅するのにはまっていました。
ある年の夏休み、バイクに乗って旅に出ました。
最初の2,3日は天気も良く林道脇や川原でテントを張っていました。
ある日の夕方、夕立だろうと思っていた雨は夜になっても止まず、仕方なく
雨宿りをしていた廃線の駅で一晩過ごすことにしました。
固形燃料のコンロを使って夕食を済まし、そのままになっていたベンチに
寝袋を敷き横になりました。
夜半に尿意を覚えて、眼が覚めました。雨は止んでいたので外で立ち小便を
していると、顔に冷たいものが当たりました。
「ん?また降り出したか?」と思い、空を見上げると白いものがちらちらと
しています。雪でした。
「寝ぼけてんのか?」と思い、なんどか顔を叩きましたが、どうやら幻でも
寝ぼけてる訳でもなさそうです。
「はあ、夏に雪がふるとはねえ・・・」と思いつつ、駅舎に戻り寝ました。
翌朝、眼を覚まし外を見てみましたが、昨晩の雪は影も形もありません。
「そりゃそうだよな・・」と朝食の準備にかかりました。
コンロを使い、湯を沸かしている間、駅舎の中に書いてある沢山の落書きを
見て回っていました。その中の一つに眼を惹かれました。
「昭和○○年、○月○○日、○○線廃線 名残雪に見送られ終電は無事発」
なんとなく昨晩見た雪を思い出し、「駅舎にも魂ってあるのかもな・・」
と感じました。
学生時代、バイクで一人旅するのにはまっていました。
ある年の夏休み、バイクに乗って旅に出ました。
最初の2,3日は天気も良く林道脇や川原でテントを張っていました。
ある日の夕方、夕立だろうと思っていた雨は夜になっても止まず、仕方なく
雨宿りをしていた廃線の駅で一晩過ごすことにしました。
固形燃料のコンロを使って夕食を済まし、そのままになっていたベンチに
寝袋を敷き横になりました。
夜半に尿意を覚えて、眼が覚めました。雨は止んでいたので外で立ち小便を
していると、顔に冷たいものが当たりました。
「ん?また降り出したか?」と思い、空を見上げると白いものがちらちらと
しています。雪でした。
「寝ぼけてんのか?」と思い、なんどか顔を叩きましたが、どうやら幻でも
寝ぼけてる訳でもなさそうです。
「はあ、夏に雪がふるとはねえ・・・」と思いつつ、駅舎に戻り寝ました。
翌朝、眼を覚まし外を見てみましたが、昨晩の雪は影も形もありません。
「そりゃそうだよな・・」と朝食の準備にかかりました。
コンロを使い、湯を沸かしている間、駅舎の中に書いてある沢山の落書きを
見て回っていました。その中の一つに眼を惹かれました。
「昭和○○年、○月○○日、○○線廃線 名残雪に見送られ終電は無事発」
なんとなく昨晩見た雪を思い出し、「駅舎にも魂ってあるのかもな・・」
と感じました。
オカ速おすすめ!
128:名無しのオカルト 2009/05/04(月) 23:01:38 ID: ID:O3PcO9Ys0
>>127
なんか切なくなった・・・
なんか切なくなった・・・
130:名無しのオカルト 2009/05/05(火) 00:34:18 ID: ID:k7LCETkl0
友人から聞いた話
友人から聞いた話です。
彼は私の田舎の中学で国語の教師をしています。
趣味は短歌を作ること、と生まれ着いての国語教師のような性格で
仕事の往き帰りや、山に行っては一首できないかと頭をひねっています。
ある秋、仕事を終えていつも通る田んぼ沿いの道を歩いていると、ふと
上の句が浮かんできました。
「お辞儀した 稲穂を巡る 赤とんぼ・・・」と上の句をつぶやきつつ
下の句を考えていると
「・・・・・・ってのはどうだい?」と誰かが言いました。
「いや、それでは字余りになるんだよなあ」と彼が応えると
「そうか・・・残念」と誰かは言いました。
「ん?今の誰だっけ?」と思った彼は振り返りましたが誰もいません。
あたりを見回しても、誰もいない夕暮れの田んぼが広がっているだけで
人の気配はありません。
「おかしいな・・誰かがいた筈なんだが・・」とあたりを探していると
「じゃあ、こんなのはどうだ?」と何処からともなく声が聞こえました。
飛び上がって驚いた彼は全速力で家に帰ったそうです。
翌日から同じ道を使うのが怖くなったそうですが、怖がりながらも
通っているそうです。
「とにかく、腰抜かすかと思ったわ」と彼は言っていました。
今でも同じ道を使っているそうですが、それ以降は何事も無く通勤して
いるそうです。
友人から聞いた話です。
彼は私の田舎の中学で国語の教師をしています。
趣味は短歌を作ること、と生まれ着いての国語教師のような性格で
仕事の往き帰りや、山に行っては一首できないかと頭をひねっています。
ある秋、仕事を終えていつも通る田んぼ沿いの道を歩いていると、ふと
上の句が浮かんできました。
「お辞儀した 稲穂を巡る 赤とんぼ・・・」と上の句をつぶやきつつ
下の句を考えていると
「・・・・・・ってのはどうだい?」と誰かが言いました。
「いや、それでは字余りになるんだよなあ」と彼が応えると
「そうか・・・残念」と誰かは言いました。
「ん?今の誰だっけ?」と思った彼は振り返りましたが誰もいません。
あたりを見回しても、誰もいない夕暮れの田んぼが広がっているだけで
人の気配はありません。
「おかしいな・・誰かがいた筈なんだが・・」とあたりを探していると
「じゃあ、こんなのはどうだ?」と何処からともなく声が聞こえました。
飛び上がって驚いた彼は全速力で家に帰ったそうです。
翌日から同じ道を使うのが怖くなったそうですが、怖がりながらも
通っているそうです。
「とにかく、腰抜かすかと思ったわ」と彼は言っていました。
今でも同じ道を使っているそうですが、それ以降は何事も無く通勤して
いるそうです。
134:名無しのオカルト 2009/05/05(火) 08:34:52 ID: ID:SX7iY7Qg0
>>130
都良香が羅城門の鬼に歌の下の句をつけてもらったというエピソードを
髣髴とさせる話だね。
都良香が羅城門の鬼に歌の下の句をつけてもらったというエピソードを
髣髴とさせる話だね。
引用元:∧∧山にまつわる怖い・不思議な話Part41∧∧
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