【短篇集】山の怖い話『一週間毎日、一家族死亡』『顔を歪めて笑う猿』『木にかかった揃えられた衣服』【雷鳥】
120:名無しのオカルト 2009/02/27(金) 01:48:03 ID: ID:r+qx/QXd0
652 名前: 雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ 03/12/09 01:25
知り合いの話。
山歩き中に、寂れた古い小さな墓地に出くわした。
石畳に腰を下ろしポカリスエットを飲んでいると、妙なことに気がついた。
ある家族の戒名の日付が、皆同じ日だったのだ。
事故で皆が巻き込まれたのかなと考えていると、隣の墓の戒名に目が吸いつけられた。
この家族の墓も、戒名の日付が皆同じ日だったのだ。
ただしそこの日付は、最初の家族のものより二日ほど早かった。
気になって墓地内の墓石をすべて調べてみた。
全部で七つの家族が、一日ずつ日付をずらしながら鬼籍に入っていた。
一週間続けて、毎日一家族が死亡した計算になる。
何となく帰り道は非常に落ち着かなかったそうだ。
知り合いの話。
山歩き中に、寂れた古い小さな墓地に出くわした。
石畳に腰を下ろしポカリスエットを飲んでいると、妙なことに気がついた。
ある家族の戒名の日付が、皆同じ日だったのだ。
事故で皆が巻き込まれたのかなと考えていると、隣の墓の戒名に目が吸いつけられた。
この家族の墓も、戒名の日付が皆同じ日だったのだ。
ただしそこの日付は、最初の家族のものより二日ほど早かった。
気になって墓地内の墓石をすべて調べてみた。
全部で七つの家族が、一日ずつ日付をずらしながら鬼籍に入っていた。
一週間続けて、毎日一家族が死亡した計算になる。
何となく帰り道は非常に落ち着かなかったそうだ。
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121:名無しのオカルト 2009/02/27(金) 01:48:43 ID: ID:r+qx/QXd0
736 名前: 雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ 03/12/11 01:11
知り合いの話。
彼のお爺さんが猟師をしていた時のことだ。
冬期で食料が乏しくなっていた頃、折りよく鹿を見つけ撃ったのだという。
鹿はよろめきながらも藪の中へ逃げ込んだ。
後を追って藪に踏み込んだ彼が見たものは、雪の上に置かれた鹿の首だった。
胴体の方はどこにも見当たらず、血の匂いがあたりに充満していた。
いつもはすぐ後をついてくる猟犬が、藪の外で恐ろしげに鼻を鳴らしている。
これは不可侵の領域で狩りをしちまったな、と悟って退散したそうだ。
山の神さまには獲物を何回か取られたけれど、あれが一番怖かったな。
まぁ山で獲れる物は、本来が山の神さまの物だから仕方がないか。
お爺さんはそう言って屈託無く笑っていた。
知り合いの話。
彼のお爺さんが猟師をしていた時のことだ。
冬期で食料が乏しくなっていた頃、折りよく鹿を見つけ撃ったのだという。
鹿はよろめきながらも藪の中へ逃げ込んだ。
後を追って藪に踏み込んだ彼が見たものは、雪の上に置かれた鹿の首だった。
胴体の方はどこにも見当たらず、血の匂いがあたりに充満していた。
いつもはすぐ後をついてくる猟犬が、藪の外で恐ろしげに鼻を鳴らしている。
これは不可侵の領域で狩りをしちまったな、と悟って退散したそうだ。
山の神さまには獲物を何回か取られたけれど、あれが一番怖かったな。
まぁ山で獲れる物は、本来が山の神さまの物だから仕方がないか。
お爺さんはそう言って屈託無く笑っていた。
122:名無しのオカルト 2009/02/27(金) 01:49:43 ID: ID:r+qx/QXd0
737 名前: 雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ 03/12/11 01:12
知り合いの話。
町の外れの山中に、今はもう使われていない旧道が残っている。
夜中によくそこを通る知り合いが教えてくれた。
夜になると旧道途中の峠で、離れて後ろからついてくる車がいるのだという。
ヘッドライトは見えるのだが、車の車体が見える距離まで近づいてこない。
峠の出口で待っていても、いつまで経っても下りてこない。
夜釣り仲間ではわりと知られた話だが、本当に不思議だ。
それを聞いていたもう一人の知り合いが口を開いた。
彼のお爺さんが、昔その峠道で何かに追いかけられたことがあると。
お爺さんが言うには、青く燃える二つの人魂だったらしい。
彼は夜中にそこを通るのをやめることにしたそうだ。
知り合いの話。
町の外れの山中に、今はもう使われていない旧道が残っている。
夜中によくそこを通る知り合いが教えてくれた。
夜になると旧道途中の峠で、離れて後ろからついてくる車がいるのだという。
ヘッドライトは見えるのだが、車の車体が見える距離まで近づいてこない。
峠の出口で待っていても、いつまで経っても下りてこない。
夜釣り仲間ではわりと知られた話だが、本当に不思議だ。
それを聞いていたもう一人の知り合いが口を開いた。
彼のお爺さんが、昔その峠道で何かに追いかけられたことがあると。
お爺さんが言うには、青く燃える二つの人魂だったらしい。
彼は夜中にそこを通るのをやめることにしたそうだ。
123:名無しのオカルト 2009/02/27(金) 01:51:26 ID: ID:r+qx/QXd0
738 名前: 雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ 03/12/11 01:17
知り合いの話。
彼の祖父はかなりの偏屈で、人里離れた山中に独りで住んでいた。
人間嫌いで、彼の母が時々様子を伺いに訪れる以外には、人付き合いも無かった。
いつの頃からか猿を飼っていたらしい。
その祖父が死んだと連絡が入り、彼は久しぶりに実家に帰った。
葬式が終わり、祖父の家の片付けをしていた時のことだ。
彼が祖父の遺影を持って歩いていると、背後から嫌な笑い声がした。
振り返ってみると、猿が狭い檻の中からその遺影を見ていた。
猿は心底嬉しそうに、顔をいやらしく歪めて笑っていた。
その様はまるで人間のようだった。
爺ちゃん、一体どんな飼い方をしていたんだよ?
思わず呟いてしまったのだという。
気持ちが悪くもあり扱いにも困るので、猿は次の日に山に放したそうだ。
知り合いの話。
彼の祖父はかなりの偏屈で、人里離れた山中に独りで住んでいた。
人間嫌いで、彼の母が時々様子を伺いに訪れる以外には、人付き合いも無かった。
いつの頃からか猿を飼っていたらしい。
その祖父が死んだと連絡が入り、彼は久しぶりに実家に帰った。
葬式が終わり、祖父の家の片付けをしていた時のことだ。
彼が祖父の遺影を持って歩いていると、背後から嫌な笑い声がした。
振り返ってみると、猿が狭い檻の中からその遺影を見ていた。
猿は心底嬉しそうに、顔をいやらしく歪めて笑っていた。
その様はまるで人間のようだった。
爺ちゃん、一体どんな飼い方をしていたんだよ?
思わず呟いてしまったのだという。
気持ちが悪くもあり扱いにも困るので、猿は次の日に山に放したそうだ。
124:名無しのオカルト 2009/02/27(金) 01:52:37 ID: ID:r+qx/QXd0
840 名前: 雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ 03/12/13 23:33
友人の話。
真夜中に、山中を貫く高速道路を走っていた時のこと。
谷を挟んだ向こう側の斜面に、急に赤い火のようなものが灯ったのだという。
それは黒い山影の中を滑るように動き出し、縦横無尽に飛び回り始めた。
そこいら一帯は針葉樹の深い森になっており、とてもそんなに激しく動き回れる
ような環境ではないはずだった。
火はしばらく車と並走していたが、やがて素晴らしいスピードで山肌を駆け上り
姿を消したのだそうだ。
友人の話。
真夜中に、山中を貫く高速道路を走っていた時のこと。
谷を挟んだ向こう側の斜面に、急に赤い火のようなものが灯ったのだという。
それは黒い山影の中を滑るように動き出し、縦横無尽に飛び回り始めた。
そこいら一帯は針葉樹の深い森になっており、とてもそんなに激しく動き回れる
ような環境ではないはずだった。
火はしばらく車と並走していたが、やがて素晴らしいスピードで山肌を駆け上り
姿を消したのだそうだ。
125:名無しのオカルト 2009/02/27(金) 01:53:45 ID: ID:r+qx/QXd0
841 名前: 雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ 03/12/13 23:35
知り合いの話。
山に入ったまま下りてこない登山者が出た。
当時、地元の青年団に所属していた彼も捜索隊に加わったのだという。
捜索が進むにしたがい、奇妙な遺留品が見つかった。
山道から少し入った林の中で、行方不明者の衣服がきれいに木に掛けられていた。
シャツやズボンだけでなく下着までずべてあったそうだ。
その木の下には、リュックと登山靴が丁寧にそろえて置かれていた。
いくら捜索しても、それ以上の発見はできなかった。
現在にいたるまでその人の行方は不明のままだそうだ。
知り合いの話。
山に入ったまま下りてこない登山者が出た。
当時、地元の青年団に所属していた彼も捜索隊に加わったのだという。
捜索が進むにしたがい、奇妙な遺留品が見つかった。
山道から少し入った林の中で、行方不明者の衣服がきれいに木に掛けられていた。
シャツやズボンだけでなく下着までずべてあったそうだ。
その木の下には、リュックと登山靴が丁寧にそろえて置かれていた。
いくら捜索しても、それ以上の発見はできなかった。
現在にいたるまでその人の行方は不明のままだそうだ。
【洒落怖】お前等がもしも万が一人間の手が入ってない山で真っ裸の人間を見たら逃げた方がいい……『アガリビト』 | オカルト速報
126:名無しのオカルト 2009/02/27(金) 01:58:35 ID: ID:r+qx/QXd0
842 名前: 雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ 03/12/13 23:36
知り合いの話。
一人山道を下っていた時のこと。
緩やかなカーブを曲がった先に、奇妙な人影があったのだという。
汚れた白いワンピースに腰まである長い黒髪からすると、女性のように見えた。
髪を顔前に垂らして俯いており、表情などは見えなかった。
近づくにつれ、おかしな点に気がついた。
彼女は靴をはいておらず、傷だらけの素足だったのだ。
声をかけようと横に並んだちょうどその時、彼女が顔を上げて彼を見た。
彼女の白い顔はのっぺらぼうで、どこにも穴が開いていなかった。
彼が腰を抜かすほど驚いていると、彼女はおもむろに指を顔に突き立てた。
指を突っ込んだところに大きな穴が開き、ぽっかりとした目と口ができた。
もうそれ以上我慢ができず、彼は走って逃げ出した。
すると後ろから地面を蹴立てて走る音がついてくる!
荷物を放り出して力の続く限り走ったのだという。
追いかけてくる足音は、麓近くまで続いた。
後日、彼は仲間数人に頼み込んで、一緒にその山道を登ってもらった。
彼女は現れず、彼の荷物は投げ出された位置にそのまま転がっていたそうだ。
知り合いの話。
一人山道を下っていた時のこと。
緩やかなカーブを曲がった先に、奇妙な人影があったのだという。
汚れた白いワンピースに腰まである長い黒髪からすると、女性のように見えた。
髪を顔前に垂らして俯いており、表情などは見えなかった。
近づくにつれ、おかしな点に気がついた。
彼女は靴をはいておらず、傷だらけの素足だったのだ。
声をかけようと横に並んだちょうどその時、彼女が顔を上げて彼を見た。
彼女の白い顔はのっぺらぼうで、どこにも穴が開いていなかった。
彼が腰を抜かすほど驚いていると、彼女はおもむろに指を顔に突き立てた。
指を突っ込んだところに大きな穴が開き、ぽっかりとした目と口ができた。
もうそれ以上我慢ができず、彼は走って逃げ出した。
すると後ろから地面を蹴立てて走る音がついてくる!
荷物を放り出して力の続く限り走ったのだという。
追いかけてくる足音は、麓近くまで続いた。
後日、彼は仲間数人に頼み込んで、一緒にその山道を登ってもらった。
彼女は現れず、彼の荷物は投げ出された位置にそのまま転がっていたそうだ。
127:名無しのオカルト 2009/02/27(金) 01:59:52 ID: ID:r+qx/QXd0
879 名前: 雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ 03/12/14 16:54
友人の話。
小学校の遠足で、近くの山に登った時のこと。
頂上まで登りきると、その山頂を示す三角点があった。
皆がそれを代わる代わる踏んでいたので、彼も三角点の上に立ったそうだ。
三角点を踏みつけた途端、見えている風景が別のものに変わった。
皆が姿を消し、見たこともない険しく高い岩山と、荒涼とした地平が見えた。
慌てて足を下ろした途端、周りの景色は元に戻ったという。
その風景が見えたのは、彼だけだったそうだ。
友人の話。
小学校の遠足で、近くの山に登った時のこと。
頂上まで登りきると、その山頂を示す三角点があった。
皆がそれを代わる代わる踏んでいたので、彼も三角点の上に立ったそうだ。
三角点を踏みつけた途端、見えている風景が別のものに変わった。
皆が姿を消し、見たこともない険しく高い岩山と、荒涼とした地平が見えた。
慌てて足を下ろした途端、周りの景色は元に戻ったという。
その風景が見えたのは、彼だけだったそうだ。
128:名無しのオカルト 2009/02/27(金) 02:02:00 ID: ID:r+qx/QXd0
880 名前: 雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ 03/12/14 16:55
知り合いの話。
彼の住んでいた村に、由緒ある山寺がある。
参るのに長い石段を登って行くのだが、その中に誰も踏まない段があるという。
その一段だけ苔にびっしりと覆われているので、すぐにそれと分かるそうだ。
伝わる話では、その段を踏んでしまうと神隠しに遭うという。
皆の前で、頭の先からすーっと透き通って消えてしまうそうだ。
今もその石段は健在で、問題の一段はやはり苔に覆われている。
知り合いの話。
彼の住んでいた村に、由緒ある山寺がある。
参るのに長い石段を登って行くのだが、その中に誰も踏まない段があるという。
その一段だけ苔にびっしりと覆われているので、すぐにそれと分かるそうだ。
伝わる話では、その段を踏んでしまうと神隠しに遭うという。
皆の前で、頭の先からすーっと透き通って消えてしまうそうだ。
今もその石段は健在で、問題の一段はやはり苔に覆われている。
129:名無しのオカルト 2009/02/27(金) 02:43:01 ID: ID:r+qx/QXd0
881 名前: 雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ 03/12/14 16:56
知り合いの話。
山で木を切っていた時のこと。
ある老木を切っていると、チェーンソーが急に止まってしまった。
点検をしていると、木の切り口から毛の生えたものが出てくるのに気がついた。
白い毛並みをした日本犬の頭だった。
驚いていると、細い隙間から滑り出るようにして大きな犬が姿を現した。
犬は軽く伸びをして、林の奥へ走り去った。
不吉な感じがしたので、その日は作業を止めて山を下りたという。
次の日現場に行ってみると、その木は既に枯れて朽ちていたそうだ。
知り合いの話。
山で木を切っていた時のこと。
ある老木を切っていると、チェーンソーが急に止まってしまった。
点検をしていると、木の切り口から毛の生えたものが出てくるのに気がついた。
白い毛並みをした日本犬の頭だった。
驚いていると、細い隙間から滑り出るようにして大きな犬が姿を現した。
犬は軽く伸びをして、林の奥へ走り去った。
不吉な感じがしたので、その日は作業を止めて山を下りたという。
次の日現場に行ってみると、その木は既に枯れて朽ちていたそうだ。
引用元:∧∧山にまつわる怖い・不思議な話Part41∧∧
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