【短篇集】山の怖い話『鐘の音が響く』『あたりを見回す癖』『得意げな帽子のお地蔵さん』【雷鳥】

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158名無しのオカルト 2009/02/27(金) 11:04:57 ID: ID:r+qx/QXd0

464 名前: 雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ 03/12/31 16:54

知り合いの話。

山菜採りに行った山奥で、荒れ果てた寺を見つけたのだという。
伽藍も何もかも崩れて失くなっていたが、鐘撞き堂だけは何とか姿を保っていた。
皆で代わる代わる撞いてみたが、物悲しい音に寂しくなったという。
夕暮れになり、帰ろうと門をくぐった時、後ろから大きな鐘の音が響いた。

 ごーーーん

振り向いて見たが、鐘撞き堂には誰もおらず、ただ鐘が揺れているだけだった。
歩き続けて寺の姿が見えなくなっても、鐘は間をおいて鳴らされ続けた。
麓に置いた車にたどり着いても、まだ鐘の音は続いていたそうだ。




 

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159名無しのオカルト 2009/02/27(金) 11:05:40 ID: ID:r+qx/QXd0

465 名前: 雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ 03/12/31 16:56

先輩の話。

ある山歩き大会に参加した時のこと。
開会式の開かれたキャンプ場で、彼は嫌なものを見かけた。
上顎から上が失くなっている男性が、参加者の間をふらふらと歩いていた。
チェックのシャツとニッカズボンを身につけているが、明らかに生者ではなかった。
誰も気がついていない様子で、見ていて鳥肌が立ったという。

式が終わる頃、それは先輩に気がついたらしく、じっと顔?を向けてきた。
やがて下顎を揺らしながら、先輩の方に向けて歩き始めたそうだ。
彼は慌てて、大会のコースを足早に歩き出した。
しばらく先頭を歩き、小高い丘に上がって後ろを振り返った。
なだらかな丘陵になっており、スタート地点の人間が芥子粒のように小さく見える。
やがて参加者に混じって、よたよたとちっぽけな、しかし不気味な姿が現れた。
もう大会などそっちのけで、即行で家に帰ったのだという。

先輩と一緒にいると、頻繁にあたりを見回す癖があることに気がつく。
今でも彼が自分の後をついて来ていないか、怖くなることがあるそうだ。




160名無しのオカルト 2009/02/27(金) 11:06:16 ID: ID:r+qx/QXd0

482 名前: 雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ 04/01/01 16:04

同僚の話。

ある年の大晦日、彼が檀家になっているお寺の鐘が、まったく響かなくなった。
撞いてみても、鈍くこもった音が短く聞こえるだけだった。

除夜の鐘は、人間の持つ百八つの煩悩を落とすためのものだという。
しかし煩悩が強すぎる者が鐘を撞いた場合、その煩悩が鐘に重く残るらしい。
結果、鐘の音が鈍くなることが稀にあるのだという。
明けた年初め、寺の住職さんが鐘の下でお経を上げた。
しばらくすると、鐘の音は元通り響くようになったそうだ。

一体その人たちは、どんな強い煩悩を抱いていたのだろうか。




161名無しのオカルト 2009/02/27(金) 12:21:27 ID: ID:r+qx/QXd0

483 名前: 雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ 04/01/01 16:07

友人の話。

彼は地元の神社の氏子の一員である。
毎年、大晦日から元旦にかけて、参拝客にお神酒を振舞うのだそうだ。

ある年、見知らぬお爺さんが社の中に腰掛けているのが見えた。
杖にもたれて参拝客を眺めては、ニコニコと微笑んでいる。
お爺さんは、彼がちょっと目を離した隙にいなくなってしまった。
社内にいたということは関係者であろうと思い、誰かと仲間に問うてみた。

お爺さんが見えていたのは彼だけだった。
社内には誰も入っていないはずだ、と皆に言われたそうだ。
信仰心が薄かった彼に、一体何が見えたのだろうか。
現在の彼は、氏子の行事に熱心に参加しているという。




163名無しのオカルト 2009/02/27(金) 13:41:36 ID: ID:r+qx/QXd0

484 名前: 雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ 04/01/01 16:09

友人の話。

彼の所属する青年部では、毎年、初日の出登山というものを開催している。
元旦の前には、山頂の小さな祠に、当日晴天に恵まれるようお参りするのだそうだ。

一度、雲が多く天気が悪い年があった。
どうなることかとスタッフ一同心配していた。
日の出時間間近、彼は山頂の一番高い木に、何かが止まっているのに気がついた。
はっきりと見えなかったが、何だか山伏のようだったという。
それは分厚い雲に向かい、一生懸命に団扇のようなものを振っていた。
なぜか分からないが、彼も心の中で必死に応援したそうだ。

日の出寸前、雲の一部がぽっかりと口を開けた。
皆の口から歓声が上がり、無事にご来光を拝むことができた。
雲が切れたのは、ちょうど日の出の前後、十分くらいだけだったという。
いつの間にか木上の影は見えなくなっていた。

彼はそれ以来、年末のお参りには欠かさず参加しているそうだ。
今のところ、六年間無事にご来光を拝めているらしい。




164名無しのオカルト 2009/02/27(金) 13:41:57 ID: ID:r+qx/QXd0

556 名前: 雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ 04/01/04 19:00

知り合いの話。

彼の実家では、毎年暮れに餅を搗くのだそうだ。
山奥の田舎ということで、親戚一同集まってかなり大規模におこなうらしい。
ある時、搗いた餅の数を数えていた彼は奇妙なことに気がついた。
いつの間にか、出来上がった餅の数が、十五個ほど少なくなっている。

家の者に言うと、毎年いつものことだと軽くいなされた。
どんなにしっかり管理しても、十五個だけは必ず失くなるのだという。
「我が家には神様がおられるからの」お婆さんはこう言って笑っていた。

本当に神様だったらいいんだけどな。
彼はそう言って肩をすくめていた。




165名無しのオカルト 2009/02/27(金) 13:42:20 ID: ID:r+qx/QXd0

557 名前: 雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ 04/01/04 19:02

知り合いの話。

彼女の実家は、山奥にある過疎寸前の集落なのだそうだ。
先日法事のために、久しぶりにそこに帰った時のこと。

町育ちの彼女は山が珍しく、家の周りの山道を歩き回っていた。
荒れた細い道の傍らに小さな祠があり、中には五つの地蔵さまが並んでいた。
お地蔵さまが寒そうに見えた彼女は、自分の毛糸の手袋で小さな帽子を作り、
二つの頭にかぶせたのだという。

それから十分くらいして、帰りにまた祠の前を通りがかった。
誰がしたことなのか、他の三つの地蔵の頭にも帽子がかぶさっていた。
大きな蕗の葉っぱで作ってあったらしい。
彼女の気のせいか、なんとなく地蔵さまの顔が得意気に見えたという。

次の日、彼女は新しく五つの帽子を作って持っていったそうだ。




167名無しのオカルト 2009/02/27(金) 13:50:22 ID: ID:r+qx/QXd0

558 名前: 雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ 04/01/04 19:04

知り合いの話。

行方不明者の捜索で山に入っている時のこと。
遺体が発見されたとの連絡を受けて、応援に向かったのだそうだ。
無線で指示された付近に行くと、あたりの地面にはキャンプ用具が散乱していた。
捜索隊の仲間はいたのだが、どこにも遺体は見えない。
指差す方を見上げると、樹上の葉の間に登山シャツが見えた。

遺体は高い木の天辺あたりにしがみついていた。
ロープで木と身体を固く結わえていたが、どうやらそれは自分で結んだものらしい。
その顔は引きつって歯を剥いていたという。

遺体を地面まで降ろすのに、えらく苦労したそうだ。
死因は心臓麻痺だったということだが、彼を樹上に追いやったのは一体何だったのか、
結局分からずじまいだという。




168名無しのオカルト 2009/02/27(金) 13:50:47 ID: ID:r+qx/QXd0

612 名前: 雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ 04/01/07 00:33

知り合いの話。

彼は小さな会社を経営している。
最近、嫌な事件に連続して見舞われた年があったのだそうだ。
その年の暮れ、仕事納めを終えて、一人ため息をついている時のこと。

親戚が、小さな門松を持って挨拶に来た。
その人の山に、昔から聖域と見なされている場所があり、そこの竹林で取れた竹で
作った門松だということだ。
縁起担ぎのつもりで受け取り、事務所内の机の上に置いて帰ったそうだ。

年が明け、事務所に顔を出した彼は驚いた。
青々としていた門松が、茶色くしなびていた。
気がつくと、事務所の空気が心なしか、幾分軽くなったような気がしたという。
門松は仕事始めの前に燃やしたが、真っ黒で異臭を放つ煙が出たそうだ。
思わず手を合わせてしまった、と彼は言っていた。

それ以降、会社の不運が嘘みたいに去ったのだという。
親戚には厄落としが効いて良かったな、と喜ばれたそうだ。




169名無しのオカルト 2009/02/27(金) 13:51:23 ID: ID:r+qx/QXd0

613 名前: 雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ 04/01/07 00:34

知り合いの話。

彼のお爺さんは猟師をしていたそうだが、その山には奇妙な獣がいるのだという。
それは丸々と太った地ネズミの姿をしていたらしい。

猟をしていると、山道の行く手にふらりと姿を現すそうだ。
近づくとネズミの身体はボコボコと膨張し始め、倍くらいも膨れ上がる。
そして甲高い悲鳴とともに破裂して、臓物をあたり一面に撒き散らすという。
出くわしてしまうと、獲物が取れなくなる上に、大怪我をすると言われていた。
そのため、しばらくは家にこもって物忌みをするのだそうだ。

獲物を獲り過ぎないようにという、山の神様の報せかもしれんな。
猟師たちはそう言って素直に従っていたそうだ。




引用元:∧∧山にまつわる怖い・不思議な話Part41∧∧
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この記事へのコメント

 コメント一覧 (4)

    • 1. 名無しのオカルト
    • 2020年12月03日 07:47
    • 鐘楼の鐘が、撞いたくらいで目に見えるほどに揺れたら、鐘楼は壊れる。
      除夜の鐘は煩悩を「落とす」ものじゃない。
      神社の「氏子」は「氏神」としている人全員であり、誰もだどこかの神社の「氏子」。神社の行事を手伝い取り仕切るのは「氏子総代」。
      神社の「社殿の中」を社内とは言わない。(やしろない、と読むのは間違い)

      2ちゃん時代からこの人を叩いてる人がいたが、話の内容が、と言うより滲み出る物の知らなさを嫌ってる人が多かった。
      大人になってから読むと、なるほどものを知らない人だな、と分かる。
      あと人の話を聞かない、間違いを正さない、昔話を「知り合いの話」としてる、スレを私物化してるのも、色々言われてたなぁ。
    • 0
    • 2. 名無しのオカルト
    • 2020年12月04日 02:13
    • 最初の頃、読んでいてまるで嘘でもないけど小咄に纏めようと相当脚色しているな、とは思っていた。
      でもあまりに投稿が多いので半ば以上創作扱いされてたかな。創作ならどっか他へいけと言われてもひたすら書き込みしてたな。
      自分は実体験の書きこみを見たかったからずっと読み飛ばしていた。
    • 0
      • 4. 名無しのオカルト
      • 2020年12月04日 22:23
      • >>2
        後期の雷鳥は空気読めないクソコテと化してたからなー
      • 0
    • 3. 名無しのオカルト
    • 2020年12月04日 22:16
    • 懐かしいなぁ。
      あの頃から、とにかく絡まれる人だったけど、こんなに時間が経って場所が変わっても、やっぱり絡まれるんだな。

      ところで、鐘の音が「している」し、「揺れているのが見えた」からと言って、実物の鐘が物理的に音を出しているとも限らないし物理的に揺れているとも限らない。そう「観測された」だけ。
      オカルトってものはそういうモノで、馴染まないなら無理にこういう世界を覗きこまなくとも生きていける。
      無意味に苛つき、その苛つきを周囲に表明しなくてはいられないくらいなら、離脱することをお勧めする。

      つってもなー、こういうタイプの人って、絶対素直に離脱しないんだよな。
    • 0

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