【怖い話】2月の高曇りの日、山とは言え通い慣れた道。地図もコンパスも出さず、遠く木々の間に見える小屋を目標に汗を流していた。
228:名無しのオカルト ID:
大学生の頃、トレーニングを兼ねてよく冬の西穂高に登った。アプローチが楽なのと、小屋に通年人
がいるので単独行でも何となく安心だからである。何かあったらどうしようもないので本当に何とな
くだけど。独標の先、西穂までの稜線は岩と雪のミックスで冬山の爽快さといささかの緊張を楽しめ
る初心者向けのコースだ。とりあえず、今回はそんな雪山気分を味わう前、新穂高ロープウェイ山頂
駅から西穂園地を出てすぐでのお話である。
2月の高曇りの日のことである。前日までの雪でトレースも消え、股まで埋まるラッセルに苦労し
ていた。そんな日に限って重装備で来てしまったことを少し後悔したりもしていた。すでに何度も通
い慣れた道なので地図もコンパスも出さず、遠く木々の間に見える西穂の小屋を目標に汗を流してい
た。どれぐらい歩いただろうか。身体が慣れていないせいもあって、早めの休憩を入れようとした時
である。小さな段差を乗りこえた所で一本のトレースに出会った。ラッセルの具合から見て今日の足
跡だ。下山してきた人のものだろうか。誰ともすれ違わなかったことに不思議な気がしつつも、トレ
ースに乗った。人の気配に少し安心し、荷物を下ろしてテルモスの紅茶を飲んだ。トレースは樹林帯
の中を小屋に向かって続いている。僕は方向を確認して再び歩き出した。ペースもあがり、そろそろ
最後の急坂にさしかかるころかな、と思った頃、目の前に小さな小屋が現れた。最初に通過した、
ロープウェイ駅すぐ近くの小屋だった。恐怖感はなかったが、頭から?マークをたくさん出して思わ
ず座り込んでしまった。西穂山荘に向かっていたつもりが、いつの間にか出発点まで戻ってきてしま
ったのだ。いわゆるリングワンデリングという奴だ。リングワンデリングは視界の効かない吹雪の中
とかで起こるものだとばかり思っていたので驚きであった。他人のトレースだと思っていたのは、実
は自分の足跡だったのだ。どおりで歩幅が合うと思った。
このことがあっても冬の西穂通いは毎年行っていて、恥ずかしいのだが実はその後、2度同じ所で
リングワンデリングをしてしまった。いずれも2月の高曇りの日のことであった。何かあるような気
がするのは気のせいなのだろうか。
がいるので単独行でも何となく安心だからである。何かあったらどうしようもないので本当に何とな
くだけど。独標の先、西穂までの稜線は岩と雪のミックスで冬山の爽快さといささかの緊張を楽しめ
る初心者向けのコースだ。とりあえず、今回はそんな雪山気分を味わう前、新穂高ロープウェイ山頂
駅から西穂園地を出てすぐでのお話である。
2月の高曇りの日のことである。前日までの雪でトレースも消え、股まで埋まるラッセルに苦労し
ていた。そんな日に限って重装備で来てしまったことを少し後悔したりもしていた。すでに何度も通
い慣れた道なので地図もコンパスも出さず、遠く木々の間に見える西穂の小屋を目標に汗を流してい
た。どれぐらい歩いただろうか。身体が慣れていないせいもあって、早めの休憩を入れようとした時
である。小さな段差を乗りこえた所で一本のトレースに出会った。ラッセルの具合から見て今日の足
跡だ。下山してきた人のものだろうか。誰ともすれ違わなかったことに不思議な気がしつつも、トレ
ースに乗った。人の気配に少し安心し、荷物を下ろしてテルモスの紅茶を飲んだ。トレースは樹林帯
の中を小屋に向かって続いている。僕は方向を確認して再び歩き出した。ペースもあがり、そろそろ
最後の急坂にさしかかるころかな、と思った頃、目の前に小さな小屋が現れた。最初に通過した、
ロープウェイ駅すぐ近くの小屋だった。恐怖感はなかったが、頭から?マークをたくさん出して思わ
ず座り込んでしまった。西穂山荘に向かっていたつもりが、いつの間にか出発点まで戻ってきてしま
ったのだ。いわゆるリングワンデリングという奴だ。リングワンデリングは視界の効かない吹雪の中
とかで起こるものだとばかり思っていたので驚きであった。他人のトレースだと思っていたのは、実
は自分の足跡だったのだ。どおりで歩幅が合うと思った。
このことがあっても冬の西穂通いは毎年行っていて、恥ずかしいのだが実はその後、2度同じ所で
リングワンデリングをしてしまった。いずれも2月の高曇りの日のことであった。何かあるような気
がするのは気のせいなのだろうか。
オカ速おすすめ!
229:名無しのオカルト ID:
>>228
専門用語があったりしてわかりずらいっすぅ
専門用語があったりしてわかりずらいっすぅ
247:名無しのオカルト ID:
まあ、山は怖いってことで・・・
事故で死んだ後輩の追悼山行で、仲間と合流するために
慣れ親しんだ山道を深夜一人で歩いた事があるが
夜の山道は人の想像力を必要以上にかきたてる。
事故で死んだ後輩の追悼山行で、仲間と合流するために
慣れ親しんだ山道を深夜一人で歩いた事があるが
夜の山道は人の想像力を必要以上にかきたてる。
248:名無しのオカルト ID:
追悼山行…
登山家なら一度はやったことがあるものなのか
その途中で霊現象とかおきても、怖いとかじゃなくて
ああ、奴か。元気だったか、という感じだよなぁ。
登山家なら一度はやったことがあるものなのか
その途中で霊現象とかおきても、怖いとかじゃなくて
ああ、奴か。元気だったか、という感じだよなぁ。
引用元:山にまつわる怖い話
この記事へのコメント
コメント一覧 (4)
個人的には大工事する前の渋谷。なぜか迷う。行く度に必ず迷う。
occlut_soku
がしました
occlut_soku
がしました
スタンレー山脈を越えてモレスビー攻めの部隊もココダ進出時に喰らったみたいだが、
戦記に採録されていない道迷いで全滅した部隊は多かろうなア。道案内が上官だった場合は一気に士気が崩壊、脱落者が多くなるであろう。他人のせいにして叱責で胡麻化すのは酷いが有効な手であったと思う。
単独行はどうしようもねえな。ロープウェイ乗り場でお茶でも決めるべき
occlut_soku
がしました
ゾクッとしてしまった
occlut_soku
がしました
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