【オカルト】村の一本道を「おほほほほぉ~」 と絶叫し男が走ってくる。すると一人また一人走る列に村人が加わり、がなり立てる。
618: どんたく上人 2021/06/17(木) 15:45:20.69 ID:qkXADQ+H0
わたしが子どもの頃のお話をします。
五月に入ったばかりの日暮れ時のことでした。
村の田んぼ中の一本道を「おほほほほぉ~」
と絶叫をあげて走ってくるものがいます。
下の瀬の茂平です。肩に鍬をしょったままものすごい勢いです。
よく聞くと茂平はこんなことをがなり立てています。
「隣の仁吉さあ の倅はじつはオラの子じゃああァ
あんまり仁吉の嫁がかわゆいて、オラ夜**をかけたんじゃあああ~~~」
それをたまたま丘の畑で見ていた上郷のヲスエ婆さんが、
上からコロリコロリと前転をして下りてくると、
「嫁を殺したのはオラじゃあ~ 立ち居振るまいの一つ一つが憎くての~
毎日少しずつ飯に農薬を入れとったのよォ~」
絶叫しながら茂平の後について走ります。
五月に入ったばかりの日暮れ時のことでした。
村の田んぼ中の一本道を「おほほほほぉ~」
と絶叫をあげて走ってくるものがいます。
下の瀬の茂平です。肩に鍬をしょったままものすごい勢いです。
よく聞くと茂平はこんなことをがなり立てています。
「隣の仁吉さあ の倅はじつはオラの子じゃああァ
あんまり仁吉の嫁がかわゆいて、オラ夜**をかけたんじゃあああ~~~」
それをたまたま丘の畑で見ていた上郷のヲスエ婆さんが、
上からコロリコロリと前転をして下りてくると、
「嫁を殺したのはオラじゃあ~ 立ち居振るまいの一つ一つが憎くての~
毎日少しずつ飯に農薬を入れとったのよォ~」
絶叫しながら茂平の後について走ります。
引用元: ・死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?362
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619: 本当にあった怖い名無し 2021/06/17(木) 15:46:21.87 ID:qkXADQ+H0
そうして田んぼの堰で泥遊びをしていた、
八歳の竹公の脇を走り抜けていきます。すると竹公は手網を放りだし、
「ごめんよお~ 寝小便して弟と布団を取り替えたのはオラじゃ~
ゆるしてけろォ~」そう言って後に続いて走ります。
一人また一人とその走る列に村人が加わります。
そして口々に自分の秘めた悪事をがなり立てます。
一本松を過ぎる頃には総勢三〇人ほどにもなっていました。
中には村の駐在や村長の姿も見えます。
八歳の竹公の脇を走り抜けていきます。すると竹公は手網を放りだし、
「ごめんよお~ 寝小便して弟と布団を取り替えたのはオラじゃ~
ゆるしてけろォ~」そう言って後に続いて走ります。
一人また一人とその走る列に村人が加わります。
そして口々に自分の秘めた悪事をがなり立てます。
一本松を過ぎる頃には総勢三〇人ほどにもなっていました。
中には村の駐在や村長の姿も見えます。
620: 本当にあった怖い名無し 2021/06/17(木) 15:47:22.64 ID:qkXADQ+H0
「殺したのはオラじゃ~」 「憎くての~どうしようもなかったんじゃ~」
「みんなに瘡かきをうつしたのはオラじゃ~」
「吾作の水がめに糞尿を入れたのはオラじゃ~」
「次郎左の田んぼの堰を切りはなしたのはオラじゃ~」
「ゆるしてけろォ~ けろォ~ けろォ~」
全員のがなり声がまぜこぜになり、皆が皆大きな口を開けて天を向き、
村の一本道をよだれを流し息せききって走ります。
もう走る人は五〇人を越え、
村の一本道は行き止まりの旦那寺珍宝寺へと近づいています。
珍宝寺の前では、和尚のどんたく上人が一張羅の袈裟を着て待っていました。
そうして土煙をたてて走ってくる五〇数人の前に立つと、錫杖を振り上げ、
「喝!!」という大音声とともに地面に突き立てました。
「みんなに瘡かきをうつしたのはオラじゃ~」
「吾作の水がめに糞尿を入れたのはオラじゃ~」
「次郎左の田んぼの堰を切りはなしたのはオラじゃ~」
「ゆるしてけろォ~ けろォ~ けろォ~」
全員のがなり声がまぜこぜになり、皆が皆大きな口を開けて天を向き、
村の一本道をよだれを流し息せききって走ります。
もう走る人は五〇人を越え、
村の一本道は行き止まりの旦那寺珍宝寺へと近づいています。
珍宝寺の前では、和尚のどんたく上人が一張羅の袈裟を着て待っていました。
そうして土煙をたてて走ってくる五〇数人の前に立つと、錫杖を振り上げ、
「喝!!」という大音声とともに地面に突き立てました。
621: 本当にあった怖い名無し 2021/06/17(木) 15:48:23.48 ID:qkXADQ+H0
するとそれまで疾駆していた人たちは、
皆憑きものが落ちたようにその場に立ち止まり、
中には疲労のあまりくたくたと崩れ落ちる人もいます。
和尚は皆を見渡すと一言、「ふん、狸じゃよ、ま~た化かされおってからに」
そうつぶやいて寺に戻って行きます。
その場の人たちは皆 照れくさそうに笑い、
ゆっくりと歩いて自分の家へと帰っていきました。
そうして次の日からは村は、何事もなかったように日常へと戻ったのです。
これはわたしが子どもの頃にあった本当の話です。
皆憑きものが落ちたようにその場に立ち止まり、
中には疲労のあまりくたくたと崩れ落ちる人もいます。
和尚は皆を見渡すと一言、「ふん、狸じゃよ、ま~た化かされおってからに」
そうつぶやいて寺に戻って行きます。
その場の人たちは皆 照れくさそうに笑い、
ゆっくりと歩いて自分の家へと帰っていきました。
そうして次の日からは村は、何事もなかったように日常へと戻ったのです。
これはわたしが子どもの頃にあった本当の話です。
この記事へのコメント
コメント一覧 (13)
occlut_soku
がしました
occlut_soku
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そしてネタにしても面白くない
occlut_soku
がしました
occlut_soku
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occlut_soku
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檀那寺は知ってるけど旦那(友人さんの身請け人)になってる寺ってw
上人ってw(本来亡くなった高位僧侶への敬称)
occlut_soku
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occlut_soku
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occlut_soku
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occlut_soku
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occlut_soku
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