【オカルト】中国のとある山村で『葬儀がおこなわれるからお前も来い』って誘われたんです。それがどうも普通の葬儀じゃない、神様の葬儀だっていわれて…
引用元: ・∧∧山にまつわる怖い・不思議な話Part44∧∧
189: 雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ 2009/06/19(金) 20:14:33 ID:RPxTjxzl0
知り合いの話。
彼はかつて漢方薬の買い付けの為、中国の奥地に入り込んでいたことがあるという。
その時に何度か不思議なことを見聞きしたらしい。
「とある山邑でですね、『葬儀がおこなわれるからお前も来い』って誘われたんです。
それもただの葬儀じゃないそうで。
神様の葬儀なんだと言われまして。
余所者の私が顔を出しても良いのかって聞くと、余所者だからこそ是非出てくれと。
変わった所だなぁと思いましたよ。
結構その辺りの山地民族って、排他的なところが多かったから」
折角だからと参加してみた。
彼はかつて漢方薬の買い付けの為、中国の奥地に入り込んでいたことがあるという。
その時に何度か不思議なことを見聞きしたらしい。
「とある山邑でですね、『葬儀がおこなわれるからお前も来い』って誘われたんです。
それもただの葬儀じゃないそうで。
神様の葬儀なんだと言われまして。
余所者の私が顔を出しても良いのかって聞くと、余所者だからこそ是非出てくれと。
変わった所だなぁと思いましたよ。
結構その辺りの山地民族って、排他的なところが多かったから」
折角だからと参加してみた。
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導かれた先は、何か石碑のような物が立てられた、山奥の空き地だったという。
邑人たちが車座になって碑を囲んでいる。
程なくして儀式が始まった。
着飾って勿体つけた様子の男が、木鍬で碑の前を掘り起こし始める。
この男性が責任者だったのか、他の者らは手伝うことなどせずに、ただ低い読経の
ような声を上げて地に穴が穿たれるのを見つめていたという。
やがて、男は鍬を放り出して、穴底に身を屈めた。
何か目当ての物を掘り出したらしい。
うやうやしく手中に収めると、それを皆に見えるよう頭上に掲げた。
酷く汚れていたが、間違いなく人間の頭蓋骨だった。
190: 雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ 2009/06/19(金) 20:15:35 ID:RPxTjxzl0
邑人たちが車座になって碑を囲んでいる。
程なくして儀式が始まった。
着飾って勿体つけた様子の男が、木鍬で碑の前を掘り起こし始める。
この男性が責任者だったのか、他の者らは手伝うことなどせずに、ただ低い読経の
ような声を上げて地に穴が穿たれるのを見つめていたという。
やがて、男は鍬を放り出して、穴底に身を屈めた。
何か目当ての物を掘り出したらしい。
うやうやしく手中に収めると、それを皆に見えるよう頭上に掲げた。
酷く汚れていたが、間違いなく人間の頭蓋骨だった。
190: 雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ 2009/06/19(金) 20:15:35 ID:RPxTjxzl0
男性は穴から出ると骨を丁寧に拭い、用意していた水で洗い始めた。
綺麗になったところで、もう一度高く掲げ、頭を垂れる。
その場にいた皆が頭を下げたので、彼もそれに合わせて一礼した。
男は再び穴に戻り、頭蓋骨を底に収めた。
男が穴から出ると今度は皆が土を掛け始め、空き地は間もなく最初の状態に戻された
のだという。
葬儀はそこで終わったようで、その後は邑に戻り、宴会が始まったそうだ。
「後で詳しい人に聞いた話ですが、あれは二度葬っていう習慣なんだそうです。
一度土葬してから数年時間をおいて、もう一度掘り起こして骨を綺麗にしてから
埋葬し直す・・・そんな葬儀なのだとか。
あの邑の一般人は普通の土葬でしたが、神様だけが二度葬にされているみたいで。
恐らく、神とされた骸自体が御神体のような感じなのかもしれませんね。
私が目にしたのは、神様の丁度二回目の埋葬だったのでしょう」
「ただ何と言いますか。
ちょっと気になるのが、あの邑の神様についてなんですが。
聞いたところ、あそこって客人神信仰があるみたいなんですよ。
日本でいうエビス信仰みたいな、共同体の外から来た物を神様に据えるっていう
ヤツですね。
で、二度目の葬儀が終わるとしばらくして、新しい神様と入れ替わるんだとか。
そうやって二度葬の周期で、神様がグルグルと代替わりしている訳です」
191: 雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ 2009/06/19(金) 20:16:33 ID:RPxTjxzl0
「私、邑を発つ時に言われたんですよ。
『今度来るなら○年後に来てくれ』って。
『あんたなら良い神様になれそうだ』って。
見送ってくれた邑の人達皆が、実に良い笑顔でそう言ってくれました」
行ったんですか? 私のその問いに答えて曰く、
「とんでもない、とても行ける筈ないじゃないですか。
うっかり神様にされてしまったらとても困ります」
そりゃそうですよねぇと返した時、はたと気が付いた。続けてこう質問する。
そう都合良く、神様の入れ替え周期で客人が死ぬものでしょうか?
「追求しない方がいいですよ。
聞いてる限り、あそこで神が途切れたことは無いそうですし。
住人はそれが当然だと思っているし。
信仰っていうのは本当に怖いですよ」
彼は首を振りながらそう言った。
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