オカルト速報:ナナシシリーズカテゴリの記事

【ナナシシリーズ】『きみとぼくの壊れた日』 ~ 昨日のことは全部夢か嘘みたいに思えた。 そうだ、あの変なものはたまたまかち合ってしまっただけだ。

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midashi


ナナシシリーズ : オカルト速報 - オカルト・洒落怖・怖い話・不可思議な話まとめ -

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名無しのオカルト 2008/04/08(火) 00:29:59 ID: ID:+ntRsPHMO

これが最後の書き込みになると思う。長くなるが許して欲しい。
昨日、無事に就職したことを報告する為に今は亡き親友の墓参りに行って来た。その小さな墓前にはあいつの好きだった忽忘草の押し花が置かれていた。
「死んだ人間は生きてる人間が覚えててくれるけど、死んだ人間に忘れられた生きてる人間は、どうすればいいんだろうな」
そんなふうに笑っていたのを思い出す。
そして思い出す。あの日の事を。

その日、前日の夜のことを引きずったまま僕は学校に行った。やっぱりナナシはいなくて、アキヤマさんは何事も無かったように教室にいた。話し掛けてみたが、やはりいつもと変わらなくて昨日のことは全部夢か嘘みたいに思えた。
そうだ、あの変なものはたまたまかち合ってしまっただけだ。あの悲鳴はナナシがタンスに足でもぶつけたんだ。そんなふうに無理矢理解釈しようとした。
そして授業が終り、僕は荷物をまとめていた、そのときに。
「藤野、ちょっと、い?」
アキヤマさんが僕を呼び止めた。何?と聞き返すが、アキヤマさんは「ちょっとついてきて」と言うだけだった。仕方なく僕はアキヤマさんの後に続くことにした。
連れて来られたのは、僕も何度かお世話になった大きな病院だった。アキヤマさんは無言で中に入り、僕も後を追ううちに、屋上にやってきた。…寒気がした。そこは、ナナシの持つお母さんとの写真に写っていた、あの場所だったから。
「こっからね、おばさんは落ちたんだよ」
アキヤマさんは言った。ゾッとするほど淡々とした声だった。
「あたしがお見舞いに来たときにね、落ちてきたの。あたしの目の前に。ケラケラ笑いながら。顔がゆっくりグチャッて潰れてね、気持ち悪かった。」
いつも無表情なアキヤマさんが顔を歪めていた。僕は何も言えず、黙って聞いていることしかできなかった。
「おばさんはナナシにすっごい執着してた。おじさんがよその女と逃げちゃったからかな。頭おかしくなって入院してからも、ナナシにはほんとに、過剰に。だからあたしが仲良くするのも嫌だったみたい。」
気持ち悪いよね、と笑った。僕はそんなナナシの過去は初めて聞いたし、そんなふうに笑うアキヤマさんも知らなかった。
でもアキヤマさんの話は終わらず、僕にとって最も衝撃的な一言を発した。
「、屋上にはナナシがいた。」
この、あたしが立ってる位置に。




 

【ナナシシリーズ】『最後の夜』 ~ 凄まじい声が、家の中から聞こえてきた。断末魔、ってああいう声を言うんだろうか。

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ナナシシリーズ : オカルト速報 - オカルト・洒落怖・怖い話・不可思議な話まとめ -


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名無しのオカルト 2007/10/29(月) 16:54:23 ID: ID:6sJHbqVBO

初めまして、ナナシを書いていた者です。 今日、久し振りに洒落怖スレに行き、ナナシの最後について投下してきました。
>>160さん、ナナシに対していろいろと感想を言ってくださった皆さん、
ほんとにありがとうございました。
俺は作家でもなんでもなく、実際ものすごく稚拙な文章で、快く思わない方もたくさんみえるとは思います。
ですが、それも含めて皆さんに読んで貰えたことが、うれしかったです。
今日まで、ありがとうございました。




 

【ナナシシリーズ】『サヨナラ』 ~ いつしか学校を卒業し、次第に誰とも疎遠になっていった。

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ナナシシリーズ : オカルト速報 - オカルト・洒落怖・怖い話・不可思議な話まとめ -

105名無しのオカルト 2007/10/29(月)12:48:48 ID: 6sJHbqVBO

気ままな学生生活も終りに近付き、いつしか学校を卒業し、仲の良かったクラスメイト達とも連絡を取り合ったのは最初だけ。
僕も進学先の場所に合わせて一人暮らしを始めたりと忙しかったこともあり、次第に誰とも疎遠になっていった。
「あいつ」とも、ある一件以来何の接触も持たなくなった。当然といえば当然のことだ。仲良くしていた日々を思えば懐く、愛しく感じる。でも、「あいつ」のしたことが正しかったと言い切る自信はなかったし、許せないと感じる僕もいた。
そんなことを時折考えながら過ごしていた、ある時。今からまだ二年くらい前のことだ。僕は卒業に向けて提出物の準備をしていた。
進学するつもりはなく、就職することをを決めていた為、それに関する膨大な書類や何枚もの履歴書、就職希望先に関する資料などが山のようにあった。
それにいちから目を通し、書くものは書き、提出する物は分けて…そんなことをしていたら、ふと地元に帰りたくなった。現実逃避がしたかったんだと思う。その日のうちに荷物をまとめて、ギリギリ最終列車で地元に向かった。
列車に揺られながら、窓からだんだんと見えて来る地元の風景に胸が踊った。見慣れた風景なのにやたらと懐かしい。
そのとき、ふと巨大な墓地が見えた。地元にある霊園だ。真っ暗なのにハッキリ見えたのは、提灯を持った行列のようなものがあったからだった。
始めは人魂がと思ったが、列車が近付くにつれて人間が提灯を持って並んで歩いてるのがわかる。
「こんな時間に墓参りか…?」
僕は気になって、駅に着くなり荷物を持ったまま霊園に向かった。
霊園に着くと、提灯の集団は見えなくなっていた。どうやらだいぶ先へ進んでいったらしい。放っておけばいいものを何故かやたらと気になって、僕は先へ進んだ。
「あいつ」とも、よくこうやって好奇心で墓場に来たな。なんて思いながら。
そして、霊園の真中まで進んできたところで集団を見つけた。老若男女問わず提灯を持って並び、何か楽しげに話している。僕は墓に隠れて話を盗み聞いた。すると、
「ここは俺の墓。」「これは私」
「僕のはここにはないみたい」「なら先に進もう」「そうしようそうしよう」
そんな会話が聞こえてきた。逃げなきゃいけない、と思った。霊にせよ生きてる人間にせよ、あんな会話の時点でマトモじゃないのは確かだ。





 

【ナナシシリーズ】『本』 ~ 「これ、革が違うんだよ」たしかに普通の本よりザラザラした革表紙だった。

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【ナナシシリーズ】『手』 ~ 「ナナシ。あれ、何」 アキヤマさんが、口を開いた。

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名無しのオカルト 2007/08/08(水)23:55:05 ID: bpBsGnB0O

お久しぶりです。まだ僕を覚えてくれている方がみえるかはわかりませんが、久しぶりに、ナナシの話を書いてみようと思います。

今日は、僕がナナシと体験したなかで1番気色悪かった話をしたいと思う。
幽霊とか死体とかそんなものより、僕はあの日のことが怖かった。
学生生活も残り半年あまりとなった頃。その頃すでに僕らは進学組と就職組に別れ、それぞれの勉強を始めていた。僕とナナシは進学組、
アキヤマさんは意外にも就職組で、その頃は次第に疎遠になっていた。

「イイの見つけた。」
その日、視聴覚室に篭って勉強をしていた僕に、青灰色のボロい本を携えたナナシがヘラヘラ笑って近づいてきた。
その本はどうやら図書館の寄附コーナーからナナシがパクってきたらしい。
僕らの地元にあるその図書館は、木々に囲まれた公園の端に建っており、なかなか貫禄がある。また、よく寄附本が集まり、
なかには黒魔術なんかの怪しい本も集まる。ナナシいわく、その中にたまに「アタリ」があるそうだ。

「で、それはアタリなわけだ。」
「アタリもアタリ、大アタリだ」
ナナシは笑った。普段はお調子者でヘラヘラしてて、クラスの人気者なナナシだが、
ある日を境目にオカルト好きな本性を見せるようになっていた。
「これ、革が違うんだよ。」
ナナシが嬉々として本の表紙を摩った。僕も触れてみたが、たしかに普通の本よりザラザラした革表紙だった。
「なんだよコレ」
聞いてもナナシは答えなかった。ヘラヘラ笑いながら、革を撫でている。そしておもむろに本を開くと、
「さあ、始めようか」
と言った。





 

【ナナシシリーズ】『手』 ~ 「ナナシ。あれ、何」 アキヤマさんが、口を開いた。

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midashi
管理人註:10年以上前の懐かしシリーズで、え!今更!? と思う方もいらっしゃるかもいませんが、当サイトにもナナシの話があるにも関わらずシリーズとしてまとまってなかったのでここらでまとめることにしました。初見の方も久々に読む方も。

【怖い話】『親友、ナナシ』 ~ 何故か大手町の古いアパートで肝試しすることになり…ドアを開けてソレを見た僕は大声を上げてヘタリこんだ。 : オカルト速報 - オカルト・洒落怖・怖い話・不可思議な話まとめ -

【怖い話】『窓』~窓をみると人と目があった。蛙のような体制で落下してきたその人は、悶絶した顔だけをこちらに向けてきた。 : オカルト速報 - オカルト・洒落怖・怖い話・不可思議な話まとめ -

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名無しのオカルト 2007/07/30(月)23:01:11 ID: OAPyAtndO

学生時代、まだ桜も咲かない3月のその日。
僕はクラスメートのアキヤマさんという女の子と、
同じくクラスメートの友人の家に向かっていた。
友人は仮に名をナナシとするが、ナナシには不思議な力があるのかないのか、
とにかく一緒にいると奇怪な目に遭遇することがあった。

そのナナシがその日、学校を休んだ。
普段はお調子者でクラスの中心にいるナナシが学校を休むのは
すごく珍しいことで、心配になった僕は放課後
見舞いに行くことにした。
そこに何故か「私も行く」と、アキヤマさんも便乗したわけだ

とにかく僕ら二人は連れだって、ナナシの家に向かった。


ナナシの家は、学校から程遠くない場所にあった。僕はナナシと親しくなって1年くらい経つが、
たまたま通りかかって「ここが俺ん家」と紹介されることはあっても、
自宅に招かれたことはなかった為、少しワクワクしていた。
ナナシの家は、今時珍しい日本家屋で、玄関の門柱には苗字が彫り込まれていた。
「…やばい家。」
アキヤマさんが呟く。僕はこのとき、「確かにヤバイくらいでかい家だな」なんて
思っていたが、今にして思えばアキヤマさんが言っていたことは全く違う意味を持っていたのだと思う。
それは「今となっては」言える話で、あのとき僕がこの言葉の意味に気付いていれば、
僕らとナナシには別の未来があったかもしれないと悔やまれるが、
それは本当に今更なので割愛する。




 
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