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異世界・パラレルワールド

【異世界】違う進化をたどった世界 3.成長と研究【長篇】

編集・公開: オカルト速報
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midashi
【異世界】違う進化をたどった世界 2.カスミ【長篇】の続き

170名無しのオカルト 2014/10/22(水) 21:17:04.33 ID: ID:+y3d2KC50

健吾さんの指揮のもと私達は動き出した…カスミは食材になる植物の育成や研究対象の植物の育成、家の事全般…私と健吾さんが没頭出来る環境作りを頑張る事に…
…正直一番大変そう…彼女はかなり張り切っていたようだけど…
健吾「さて、初日は毒草の採取をメインに頑張ろう!」
私「毒…ですか…?」
健吾「そう!とりあえず植物達の声を聞くために分かりやすいだろう?…どんな敵から身を守るために、どんな形の毒を備えたのか…」
健吾「それが分かれば私達の安全にも繋がるんだ…他にも沢山調べなければならないが、一つ一つこなしていこう!」
私「はい!」
私は本当に納得しているのか分からないが返事をした…
そうして、健吾さんと私は家の事をカスミに任せて二人で家を出た。
森の中に入り、少し歩いた所で健吾さんが話し出した。
健吾「慎二…昨日も言ったが、キミは見違えたよ…本当に…子供のいない私にとっては君が本当の息子のようだ…」
健吾さんの話に戸惑ったがイヤな気はしなかった…




171名無しのオカルト 2014/10/22(水) 21:19:23.48 ID: ID:+y3d2KC50

健吾「本当に誇らしく思うよ…いつか元の世界に戻れたら…二人で酒でも飲みたいな…」
そう言う健吾さんは嬉しそうに涙を浮かべていた…
私「絶対行きましょう!僕、お酒飲んだこと無いですし。」
健吾「そうだったね…まぁ…私も呑める!…というほど強く無いんだけどね」
私「そうなんですか…?」
お酒を飲むイメージも無かったので空返事だったと思う…
健吾「慎二…最近空返事が多いね。」
とっさに、本当の事を言われ動揺した…
健吾「心にゆとりが無いと、ちゃんとした研究はできないよ?何か悩み事かい?」
私「いえ…悩み事というか…」
健吾「カスミちゃんのことかい?」
私「それもあるかもしれません…現実味の無い世界で、現実味の無い出来事が現実に起こっている事に頭がついていっていないというか…」
健吾「…慎二…キミは人と付き合う事に何か負い目を感じているんじゃないか?自信が無かったり、経験が無かったり…」
私「言われてみると…」
健吾「キミはカスミちゃんと付き合う為に、無理に釣り合う人間にならなければ…とか考えているんじゃないかい?」
私「…確かに…知らないことを一つ一つ経験する毎に、自分が知らない感情が頭に流れ込んで来て…幸せなんだけど…リードしないと!…とかもっと自分からこうしてあげないと…って…」




172名無しのオカルト 2014/10/22(水) 21:21:26.17 ID: ID:+y3d2KC50

健吾「慎二…キミは彼女に気を使いすぎている…そんなことじゃ、彼女に失礼だよ…キミはキミらしく彼女にありのままの好きで接していけば良いんだよ。」
慎二「でも…どうしたら…」
健吾「よし!こうしよう!」
私は頭に?が浮かんだ…
健吾「今日は、一緒に植物を探す…とにかく大量に…」
私「…それで…?」
健吾「それで、明日から私は研究の為に自室にこもる…」
私「えっ?でも、それじゃ健吾さん一人で…」
言いかけた私を静止して健吾さんが言った…
健吾「最後まで聞きなさい!どのみち今の迷いある君では手伝いきれないよ…」
少し不貞腐れた私の表情を見て健吾さんが話し出した。
健吾「最後まで聞きなさいって言っただろ?私はキミの可能性にかけて、もう一度諦めていた研究を再開させたんだ…」
私「だったら…」
健吾「だからだよ!だからこそ迷い無いキミに手伝って欲しいんだ…」
健吾「私が研究を口実に、慎二とカスミちゃんが二人で居られる時間を作る…その間に、彼女がキミに何を求めているのか、自分が彼女をどのぐらい思っていて、何をしてあげたいか…ゆっくり考えればいいよ!」
私「…はい…」
健吾「いいね?」
私の空返事に少し怒ったように強めの口調で言ってきた。
私「はい!」
健吾「よし!その代わり、その間に必要なモノが合ったら取りに行ってもらうよ!さて…そうと決まれば沢山の植物を集めようか!」
何故かは分からない…けど健吾さんに言われたことにより…少しだけ心が軽くなって頭の中の曇が晴れたような気がした…
日が沈みかける頃に私達は、カスミの待つ家に到着した。
健吾「いいね!」
私「はい…」
健吾「大丈夫だ!自信を持て!」
私「はい!」
健吾、私「ただいまー」
カスミ「お帰りなさい!わ~…凄い一杯採ったね~。お疲れさま!」
彼女が笑顔で出迎えてくれた。




176名無しのオカルト 2014/10/22(水) 22:14:06.03 ID: ID:+y3d2KC50

食卓には晩御飯が並んでいた…
何時ものように野草のスープと焼き魚…
健吾「今日、かなりの量の植物が採れたから、明日から少し一人で研究するよ!」
カスミ「えっ?」
健吾「帰り道で、慎二には話したんだが、慎二はこの家を建てるためにかなり無理して頑張っていたし、少しくらい休むことの大切さも知ってもらわないと…」
健吾「そこでカスミちゃん!慎二に休むことの楽しさを教えてあげて欲しい…出来るかな?」
少し考えて私の方を見て、理解が追い付いたのか凄く嬉しそうに…
カスミ「はい!任せてください!得意分野です!!」
あまりにも高いテンションに私も健吾さんもビックリしてしまった…
カスミ「…ん?…はしゃぎすぎ?アハッ!」
照れ隠しにおどけていた…
健吾「じゃあお願いするよ。…そのかわり私が研究に必要な道具があったら取ってきて欲しいんだ。二人とも出来るかな?」
私、カスミ「はい!」
何か…こういうのって決まってしまうとウキウキしてしまう…(カスミと二人の時間か…健吾さんが言ってくれたように、ちゃんと見極めよう…)
そして、3人で就寝…




177名無しのオカルト 2014/10/22(水) 22:16:02.52 ID: ID:+y3d2KC50

私が寝ようとした時、部屋に誰か入ってきた…
「慎二~…」小声の主はカスミだった…
私「どうしたの?」
カスミ「何かウキウキして眠れなくて…来ちゃった…アハッ」
私「そか…実は僕も眠れなかったんだ…」
ほんとはもう寝ようとしてたけど…なぜかそう言っていた…
カスミ「ねぇ…今日はここで寝て良い?」
私「…う…うん…」
カスミ「…イヤ?」
イヤな訳がない…ただ…私は本当にどうしていいか分からなくて戸惑った返事をしてしまっただけだ…
私「イヤなわけないよ!…でも…その…」
小声で話していたせいか、私の…でも…その…の部分は聞こえていない様子で
彼女が私の横に来て布団の中に入ってきた。




178名無しのオカルト 2014/10/22(水) 22:19:38.37 ID: ID:+y3d2KC50

カスミ「明日から何して遊ぶ?」
私「…」
もう、会話どころじゃ無いほどドキドキしていた。
カスミ「ねぇ?聞いてる?」
私「うん…その…緊張して…」
カスミ「アハッ!なんでよ~…」
私「何でと聞かれても…」
カスミ「そんな緊張されると…こっちまで照れるじゃん…」
私「…ごめん…」
しばらく無言の時が流れた…告白の時よりも心音が大きく響いた…
カスミ「…もうっ…」
っと言ってキスしてきた…凄く長いキスだった…ゆっくり唇を離し彼女が囁いた…
カスミ「少しは慣れてね…」




181名無しのオカルト 2014/10/22(水) 22:23:08.16 ID: ID:9Yvg4Pq30

うしパンツ消した




184名無しのオカルト 2014/10/22(水) 22:27:58.33 ID: ID:w2BjgJXA0

いいかげんにしろやw
ニヤニヤしてしまうwwww




188名無しのオカルト 2014/10/23(木) 02:34:10.49 ID: ID:X4hJiX170

毎日、更新から目を離せない。スティーブン・キングの「ダーク・タワー」彷彿とさせる。秋の夜長に素敵な時間をありがとう。




190名無しのオカルト 2014/10/23(木) 08:19:51.90 ID: ID:84H0IQaN0

…疲れていた筈の私だったが…数時間?もしかしたら、もっと短い時間で目が覚めたかも…
ふと横を見ると、カスミが居なかった…
(アレ?どうしたんだろ?眠れなかったのかな?)何か心配でカスミの部屋に行ってみることにした…
カスミの部屋…居ない…(どこ行ったんだ?)
…不安に思っていると家の中にカスミが入ってきた。
私「カスミ!どこ行ってたの?」
カスミ「…ん?…あぁ…ごめんごめん…トイレ…アハッ!」
私「そっか…なら良かった。」
ホッとして、二人で部屋に戻った、また腕枕した…




191名無しのオカルト 2014/10/23(木) 08:21:32.58 ID: ID:84H0IQaN0

カスミ「起きて、私が居なかったから心配した?」
私「そりやそうだよ…心配したし…少し寂しかった…」
カスミ「アハッ!やっぱり可愛い!」
(可愛いって何なんだ?…馬鹿にされてるのかな?)色々考えたけど、カスミが好きでいてくれるんだしそれで良いと思った。
カスミ「…あの~…」
私「ん?」
カスミ「…ずっと一緒に居てね?」
私「もちろん!急にどうしたの?」
カスミ「…ん~ん…何となく…オヤスミ!」
そう言って少し強く抱き付いてきた…
今度こそ本当に眠った。




192名無しのオカルト 2014/10/23(木) 08:22:43.46 ID: ID:84H0IQaN0

 翌朝、カスミが起き出した振動で目が覚めた。
カスミ「ごめん!起こしちゃった?」
私「イヤ…いいよ!おはよ!」
カスミ「うん!おはよ!」
そう言ってまたキスされた…短いやつ…
カスミ「まだ早いし、寝てていいよ?」
私「ん~ん…一緒に起きるよ…」
二人で顔を洗いに川に向かった…
カスミ「さむ~い!」
確かに少し肌寒い…木に刻まれた線を数える…既に11月も終わりに差し掛かっていた…
彼女がきてから初めての冬に入る…
冷たい水に震える彼女を見て思った…
私「そうだ!お風呂!お風呂作ろうよ!」
カスミ「えっ?お風呂?お風呂って作れるの?」
私「大丈夫だよ!家だって作れたんだよ!?」
カスミ「…そっか…そうだね!…」
少し黙る彼女に気付き…
私「ん?」
…と尋ねると彼女が急に抱き付いてきた…
私「どうしたの?」
カスミ「私の為に提案してくれたのかな?と思ったら…引っ付きたくなっちゃった…自意識過剰かな?アハッ!」
彼女の為に提案したが、照れ臭くて「そうだよ!」と言えなかった。




193名無しのオカルト 2014/10/23(木) 08:23:46.04 ID: ID:84H0IQaN0

私「寒いし風邪ひくといけないから、家に入ろ?」
カスミ「うん…」
家に入ってから、お風呂をどうやって作るか構想を練っていた…どうせなら、ちゃんとしたお風呂にしたい…
(ヒノキ風呂?ヒノキってあるのかな?健吾さんに聞いてみるか…でも板と板の繋ぎ目からお湯が溢れるんじゃ?ん~…どうすればいいんだ?…)とにかくやってみないと判らないことだらけだ…
カスミが朝食の用意を済ませた頃、いつもなら起きてくる健吾さんが、まだ出てこない。
二人でそっと部屋を覗いてみた…珍しく熟睡中…どうやら夜中まで研究に没頭していた様子…
無理に起こしても悪い気がしてそのままにした。
カスミと二人で家の外の畑作業をしながら、起きてくるのを待った…
昼を過ぎた頃に家の中から申し訳なさそうに健吾さんが出てきた。
健吾「二人とも!すまない!寝坊した!」
私、カスミ「問題ありませ~ん!」
笑いながら答えた。




194名無しのオカルト 2014/10/23(木) 08:25:00.42 ID: ID:84H0IQaN0

カスミ「健吾さん、すぐスープ温めますね。生姜とニラと魚のスープ!新メニューです…アハッ!」
健吾「美味しそうだね!有難う!」
私「健吾さん。質問してもいいですか?」
健吾「うん!いいよ!」
健吾さんはスープを飲みながら話を聞いてくれた。
私「外も少し冷えてきたし、その…お風呂を作りたいんです。」
健吾さんは、私とカスミの顔を1度往復して見つめ、全て分かったかのように笑顔で答えた。
健吾「水が溢れて火が消えたり中々思ってる用にいかないかもしれないよ?」
私「それでも、頑張ります!」
健吾「よし!分かった!頑張って作ってごらん!」
私「それで質問なんですが…ヒノキのような水に強い性質の木材ありますか?」
健吾「ん?あるよ!」
私「本当ですか?どんな木ですか?どのへ行けばありますか?」
健吾「この家に使った木だよ。」
私「えっ?…ええっ?この辺一帯の木が?」
健吾「そっ!だから、この家はそうヒノキ造り…何か贅沢だね。」
私「そっか…じゃあ、探し回らなくて良さそう…よし!早速切り出そう!」
健吾「頑張ってね!私も研究の続きに入るよ。」
私「はい!」
そうして、私は家の外に出た…




195名無しのオカルト 2014/10/23(木) 08:26:45.46 ID: ID:84H0IQaN0

カスミ「慎二~!」
後ろから呼ばれる声に振り返ると、後片付けを終らせた彼女が走り寄ってきた。
私「ん?どうしたの?」
カスミ「折角木を切るなら、畑の近くの木を切って、もう少し畑を広げられないかな?」
私「うん、そうだね!」
カスミ「良かった…実はオリーブとか色んな物の種植えちゃって、スペースがなかったんだ…研究用の植物の種何処に蒔くか焦ってたの。」
私「そっか。冬に入るし薪用にも少し多めに切って乾燥させておこうか?その方がスペースも広がるし…」
カスミ「うん!有難う!」
そう言って、作業を開始した…
何か久しぶりに、ノコを使う感覚…少しワクワクしながら木を切り出して行く…
ノコ一本で木を切るのはかなりの重労働だが、彼女に畑のスペースを頼まれている手前、弱音を吐かずにひたすら切り続けた。
彼女は畑作業を続けながら私の方を見て、時おり目が合うと頑張って!とジェスチャーしてきたり…投げキッスしてきたり…私は照れながら、だがその仕草にやる気が出た…
かなり時間がかかったが五本目を切り終え、彼女の近くに行き、一緒に休憩することに。




196名無しのオカルト 2014/10/23(木) 08:28:25.25 ID: ID:84H0IQaN0

カスミ「お疲れさま。見て見て!」
…と嬉しそうに指を指す方を見る…
畑に植えて早くも芽を出した植物を見て、嬉しそうに彼女が笑っていた。
カスミ「イチゴが一番に芽を出したの!沢山育つかなー?」
私「カスミの愛情たっぷり受けてるし、きっと沢山育つよ。」
…と言うと嬉しそうにしていた。
カスミ「じゃあ慎二も育つかな?アハッ!」
私「どうだろうね!」
カスミ「…私にも沢山の愛情注いでね?アハッ!」
二人で馬鹿な話をしながら笑った…思ってたより長く休憩してしまった気がする。
私「サボり過ぎちゃったかな?そろそろ続きしようかな…」
カスミ「そうだね!頑張ってね!」
そう言って、また作業に取りかかる…




197名無しのオカルト 2014/10/23(木) 08:57:00.57 ID: ID:v4eAkIlZ0

カスミちょっとウザくなってきた…
アハッ!




198名無しのオカルト 2014/10/23(木) 09:29:22.92 ID: ID:JNSLTLGt0

伊勢かい?




199名無しのオカルト 2014/10/23(木) 10:29:21.71 ID: ID:84H0IQaN0

197さん、スミマセン。私の書き方が至らないせいで、ウザイ感じになってしまったかもしれないです。
本人は寂しがりて、甘えただけど今まで想っていた人と上手くいったことがなくて甘え下手で、照れ隠しか…アハッ!と良く笑って誤魔化したりしてたので…少し過剰に書きすぎたことお詫び申し上げます。
申し訳ありませんでした。

198さん、場所は特定しませんが伊勢では無いです。
あっちの世界では…何処の位置にあたるか分かりません…




200名無しのオカルト 2014/10/23(木) 10:44:59.05 ID: ID:58inF0mu0

>>199
気にすんな
19と20歳の恋愛なんてこんなもんだろ
外野は気にせず書きたい事をどんどん書いてってくれや

因みに「伊勢かい」は「異世界」のダジャレじゃね?wwwwww




207名無しのオカルト 2014/10/23(木) 13:25:47.47 ID: ID:84H0IQaN0

 更に2本の木を切り、辺りは少し暗くなってきたので、今日はそこで作業を終えてカスミと家に戻って、ご飯の用意をした。
ご飯が出来上がり健吾さんを呼んで皆で食事…
健吾「慎二、どうだい?順調かい?」
慎二「はい!一応、お風呂に必用な木材は切り出せたと思います。」
健吾「そうか!私も中々面白い事が分かった気がするよ…」
カスミ「面白いこと?」
健吾「ああ!元の世界では、毒があった植物に、この世界では毒が無い物がある…つまりその植物は守る術を必用とせずに進化したんだ…また毒の種類も少し違うんだろうが、人を殺すほどの毒を持つ植物は、今のところ考えられない…」
私「そんなことまで分かるんですか?」
健吾「実は夜中にこっそり、川の仕掛けから一匹魚を取って、元の世界では猛毒を持つ植物をすりつぶして、その汁を魚を泳がせた桶にいれてみたんだ…」
「少しして魚は浮いてきたが、ものの数分で、また泳ぎ出した。」
「本来小さな魚だしあり得ない事なんだけどね…ようするに、この世界の植物には余り天敵がいないみたいだ…」
「そのへんを考察して考えると、全く居ない訳ではないが、動物も少ない気がするし…」
「何はともあれ…更に調べてみる必用があるね…」
そう言って黙りこんだ健吾さんは、何か楽しそうだった…




208名無しのオカルト 2014/10/23(木) 13:26:43.52 ID: ID:84H0IQaN0

私「それはそうと、明日…ゴミ捨て場に行こうと思うんですが、健吾さん何かいります?」
健吾「そうだね…沢山ありすぎて…直ぐには答えられないが、必用なモノを選んで、明日慎二が家を出る前に言うよ。」
私「はい!」
そうして、皆で就寝することに…
健吾「今日も同じベッドで寝るのかい?風邪ひくなよ?オヤスミ~!」
私もカスミもバレてる!っとドキッとして顔が真っ赤になった…
考えると当然か…家と言っても素人が作った板のみで出来た家なんだし、防音なんて全く…小声だろうと声は丸聞こえなはず…
カスミ「やっぱりバレてたね…アハッ!」
私「…うん…」
カスミ「今日は別々に寝る?」
私「…でもバレてるけど、逆にもう気を使わずに一緒に寝ればいいんじゃない?…とか言ってみたり…」
良く考えると一緒に寝たいと言っている自分に驚いた…
カスミ「そだね!アハッ!」
っと嬉しそうに返事をした…気のせいか健吾さんの部屋の方で笑い声が聞こえた気がしたが…それはそれで何か応援されているように感じた…
そうして、二人で同じ部屋へ…また、とりとめの無い話をして、何も無く就寝…




209名無しのオカルト 2014/10/23(木) 13:28:06.29 ID: ID:84H0IQaN0

翌朝、私が用意していると、カスミも何やら準備しだした…
私「何で?」
カスミ「ん?何が?」
私「カスミもついてくるの?」
カスミ「そのつもりだけど…ダメ?」
私「イヤ…危ないよ?」
カスミ「慎二と一緒だから大丈夫だよ…お願い!!」
私が色々のな事を考えて迷っていると、健吾さんが…
健吾「いいじゃないか!一緒に行っておいで!それに二人の方が沢山の
荷物を持って帰って来れるだろ?」
カスミ「そうそう!」
私「…そうですけど…」
私が彼女を守りたいから危険にさらしたくない気持ちと…彼女は私に守ってもらいたいからこそ、どんな場所でも一緒にいたい気持ちが、その時の私にはまだ分かっていなかった…
そんな中、全てを理解しそのうえで判断した健吾さんがカスミと私に言った…
健吾「慎二、キミがいれば大丈夫だよ!カスミちゃん、慎二の言うことをちゃんと聞くんだよ?二人とも絶対に無理してはいけない。必ず無事に帰っておいで!」
お互い諭されたように頷いた…
私、カスミ「行ってきます!」
そう行って元気に出掛けた…
道中、カスミと私には…まるで登山でも楽しむかのように、これから危険な場所に行くというような緊張感はなかったように思う…
カスミは何かウキウキしているし、私も同調していた…
家を出てかなり歩き、そろそろ目的地付近にさしかかったとき…
不意に森の奥…ゴミ捨て場より私達側にある森の中に人影が見えた!
私もカスミも、それまで忘れていた緊張感が一気に甦る!




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210名無しのオカルト 2014/10/23(木) 13:29:40.81 ID: ID:84H0IQaN0

カスミは私の腕にしがみつき震えている…
更に身を潜め、様子を伺う…私はカスミがしがみついている腕と逆の腕にモリを握っていた…
モリを握る手に一気に力が入る!間違いなく奴等だ!
カスミは更に震え出す…それを大丈夫となだめる私だが頭の中はパニックだった…
(先手必勝か?それとも隠れて様子を見るか?一匹しか見えないが仲間はいるのか?ゴミ捨て場の直ぐ近くと言っても森の中に何故?)
色々な事が一気に頭の中をかけめぐる…刹那、私達は唖然とした…
奴が粋なり苦しみ出したようにノタウチまわっている…
(一体なんなんだ?どうして急に苦しみ出したんだ?)
そうこうしている間にソイツは絶命したのか倒れたまま動かなくなった…
奴が動かなくなっても、暫く動けなかった…カスミはあまりものショックに泣きだしていた…
とりあえず、様子を見るために少しづつ近づいてみた…
モリの先でつついてみた…動かない…どうやら本当に死んでいる様子…




211名無しのオカルト 2014/10/23(木) 13:31:13.49 ID: ID:84H0IQaN0

しかし、それ以上はカスミの常態を考え止めておいた…当然私の判断は作業は中止!
健吾さんに一早くこの事を報告に向かわなければ…と考えて、カスミを支えながら足早に引き返した…
夕方前には家に着いた…かなり早い帰宅とカスミの様子から健吾さんは何かあったんだと気付き、私とカスミをとにかく落ち着かせるように接してくれた。
二人とも、少しは落ち着いた様子をみて健吾さんがおもむろに質問しだした…
健吾「何かあったのかい?」
私「はい…ゴミ捨て場の手前…森の中で奴等がいました…」
健吾「襲われたのか?」
私「いえ…それが…」
私は森の中で見た奴の状況などをできる限り細かく伝えた…
健吾「…そうか…そんなことが…」
少し考え込んで、また健吾さんが口を開いた…
健吾「よし!…それは1度調べてみないといけないね…」




212名無しのオカルト 2014/10/23(木) 13:32:28.98 ID: ID:84H0IQaN0

健吾「慎二!明日、私をその場所に案内してくれないか?」
私「…はい」
そう言いながらも、まだ怯えているカスミを見る…
健吾「その代わり案内してすぐに帰りなさい。」
私「えっ?」
健吾「こんな常態でカスミちゃんを一人にするのかい?本当は私一人で行きたいが、この世界では道らしい道がない…行った者が行ったときの目印を元に案内する以外に方法がない…」
「もちろんゴミ捨て場の付近をくまなく探せば見つかるだろうが、森の中で奴等がいたのだ…デタラメに行動するのは避けたい…」
「カスミちゃん…すまないが慎二を少し借りてもいいかな?」
カスミ「…はい…その代わり…慎二だけじゃなく健吾さんも必ず無事に帰って来てください!」
健吾「私は大丈夫だ!…こう見えて慎二より臆病だからね!」
…と笑いながら言った…もちろん私もカスミもそんな事は一切思っていなかったが明るく振る舞った。
その夜…カスミは私の腕の中で一睡もすること無く、私の寝顔を見ていたらしい…
翌朝…不安そうなカスミの表情に胸が苦しくなったが、精一杯明るく出発した…
健吾「慎二…すまないね…」
私「いえ…それにこの調査で本当に色々な事が分かるかもしれないんですし…」
健吾「…必ず戻ろうな!」
…それは元の世界に…という意味なのか、カスミの待つ家に…という意味なのか…多分…両方かもしれない…
私「はい!」
力強く返事して二人で歩を進めた…




213名無しのオカルト 2014/10/23(木) 13:34:03.97 ID: ID:84H0IQaN0

昨日と同じ場所に近づいたころ私が口を開いた…
私「そろそろです…何か危険があったら、迷わず逃げて下さい…もう私も一人で逃げられますから…」
健吾「…分かったよ」
少し嬉しそうに微笑んで健吾さんも答えた…
私「あった!アレです…昨日と変わらず動いてない…やっぱり死んでいる…」
健吾「…た…確かに…」
私「…でも…」
健吾「うん…二人が昨日死んだのを見たにしては、かなり腐敗しているね…一日でこんなに?…とにかく慎二!キミは早くカスミちゃんの所へ行ってあげなさい!」
私は少し戸惑ったが、正直カスミの事が心配だったので健吾さんに従った。
私「健吾さん2日…2日たっても帰って来なかったら、3日目の朝には探しにきます!必ず無事に帰って来てください!」
健吾「ああ!必ず帰るよ!」
そう互いに約束して、私はその場をあとにした…




217名無しのオカルト 2014/10/23(木) 18:07:36.72 ID: ID:5UnCC+uT0

帰り道、私は色々な事を考えた…
カスミは今どれ程不安な気持ちなんだろうか?健吾さんはきっと大丈夫だよな…とか本当に色々…
そして奴等に対しても色々考えた…
健吾さんは奴等は仲間が死ぬと食べると言っていた…しかし森で死んだ奴は食われない…
食われることを避けて自分の死期の近さを感じ森へ逃げたのか?
それとも…(落ち着け…落ち着け…)と自分に言い聞かせた…
奴は死期を感じて、食われることを避ける為に仲間から逃げた…なら何故ゴミ捨て場という奴等に見つかるかもしれない場所で佇んでいた?
もっと見つかりにくい場所もあるだろう…
佇んでいた?…何故そう感じた?…そうか…奴は死ぬ間際まで自分の住む街、仲間の見える位置にいたかった…
そう言えば奴の目線には微かに奴等の街が見えたはず…
でも、なら何故戻らない?やはり食われるからか?
それならそれで、もっと早くに逃げていたはず…
それにあの腐食の早さ…以上過ぎる…奴等が死んだらすぐに腐るのか?
それも違う気がする…




219名無しのオカルト 2014/10/23(木) 18:27:44.33 ID: ID:5UnCC+uT0

…!?もしかして、追い出された?
仲間を食う奴等が、その仲間を追い出す…死んでも食えない…生きているが近くに置いておきたくない…腐食の早さ…病気?感染症?
私は私の仮定を作り出した…そうなると健吾さんが心配だ!
まだそんなに進んでいない…すぐに引き返して健吾さんに伝えよう!
大急ぎで、健吾さんの元に走った…
私「健吾さん!」
健吾「どうした?忘れ物かい?」
私は息を切らしながら、健吾さんに自分の考えを話した…健吾さんは嬉しそうに微笑んで話し出した。
健吾「良く考えて仮定を立てたね。素晴らしいよみだ!」
関心していたが、少し強ばった表情に変わり強めの口調で話出した。
健吾「仮定を立てたまでは褒められる…けどその仮定を立てておきながらココに戻ってきた行動は、褒められたものではない!」
「仮に、その仮定が正しくて私が既に感染していたら?気付かずにキミにも移ってしまったら?」
私は黙って聞いた…
健吾「カスミちゃんはどうする?誰が守るんだい…以前は、私と二人だった…だから私は自分自身の事を優先して…と言った…」
「今は…何よりも全滅を避けなければならない!慎二!キミには私のように大切な人を守れなかったと後悔してほしくないんだ…」




220名無しのオカルト 2014/10/23(木) 18:28:57.28 ID: ID:5UnCC+uT0

私は涙が出てきた…健吾さんがどれ程、私やカスミの事を考えてくれているのか…分かっていたつもりでしかなかった…それなのに自分は目の前しか見えず軽率に行動して…情けない…
健吾「でも…有難う!」
「それから、私の仮定とキミの仮定はほぼ同じだ…」
私「じゃあ…感染?」
健吾「ん~…少なくとも、この生物が街を追い出された…という仮定の方かな…どうやら、この生物はある植物の胞子?のようなモノに侵されて死んだようだ…」
よく見ると1ミリか2ミリ位の小さな粒が付着していた…
健吾「詳しく調べないと分からないが体の腐食は内部から…特にこの胞子の付いてる辺りは腐食が激しい…生物学者ではないが…死体を少し調べると、呼吸器官や胃の損傷もかなり見受けられる…」
「恐らく、この森に自生する種の植物が出しているものだと思う…シダ類の一種だろうか…もしくは全く別の何かか…元来、こんなにハッキリ確認できる胞子も少ない…」
私「じゃあ…森にいたら…」
健吾「どうやら私達には害は無さそうだ…これだけ長期間私達は森の中で生活してきた、もし害があるなら当に死んでいるだろう…」
「問題は山積みだが、もう少しこの死体を調べてから、ちゃんと帰るから、キミは早くカスミちゃんの元に行ってあげなさい。」
健吾さんの表情から、本当に心配無さそうな感じを見てとれたので、私は先程と同じように約束してその場をあとにした…




221名無しのオカルト 2014/10/23(木) 18:31:46.32 ID: ID:5UnCC+uT0

カスミが心配してるだろうな…健吾さんの調査仮定と自分の仮定が遠からずな事に、少し得意気になりカスミの元に帰る足取りが軽く感じられた。
今こうして書いていても、本当に単純な性格だったんだろう…
家が見えてきて、外で心配そうにソワソワ此方を見ている彼女と目があった…すかさず私もカスミもお互いの方へ走り出した…そして強く抱き締めあい…
私「ただいま」
カスミ「おかえりなさい…」
一言だけ交わし私からキスした…
互いの無事を確認しあうように激しく…
そのあと家に入り、今日あったことを話した…彼女は少し怯えていたが、とりあえず無事だったこと安心を得ながら話を聞いていた…一通りの事を話終え、次は彼女が話出した…
カスミ「今日ね…二人が出ていったあと…一人ですごく後悔したの…私もついて行けばよかった…って…」
「凄い不安で泣いちゃった…でも信じなきゃ!って…二人なら大丈夫だ!って思った…思うようにした…」
私は黙って彼女の頭を撫でた…
カスミ「照れるよ…アハッ!…でね!二人が帰って来たときにビックリさせようと思ってプレゼント作ったんだ!下手だけど…」




222名無しのオカルト 2014/10/23(木) 18:32:43.81 ID: ID:5UnCC+uT0

そう言って彼女は私に布にくるまれたモノを手渡してきた…
カスミ「開けてみて!」
はしゃぐ彼女に急かされて布をゆっくり広げた…お箸だ…
カスミ「下手でゴメンね?でも今までずっと木の枝をそのまま使ってたから…こんなのでも枝よりはましかな?って…」
嬉しくて、また彼女を抱き締めた…
私「有難う!大切に使うよ!」
カスミ「…うん…」
そのお箸には私のイニシャルが小さく彫られたいた…普通に見たら、確かに凄く下手なのかもしれない…
けど今の私にとってはどんなお箸よりも高級に見えた…
カスミ「健吾さんもお揃いだよ!早く帰って来ないかな~…」
子供のようにはしゃぐ彼女を見つめて、私も健吾さんのことを考えていた…
そうして二人でベッドに横になった…カスミは前日一睡もしていなかったせいか、私の無事を確認して安心したからなのか、すぐに眠りについた…
私は健吾さんのこと…奴等を殺した胞子のような粒のこと…色々な事を考えて、中々眠れなかった…




226名無しのオカルト 2014/10/23(木) 19:29:13.82 ID: ID:J6y1Kuuu0

「パンツは消えてしまったが(`・ω・´)応援している」
アハッ




227名無しのオカルト 2014/10/23(木) 19:54:57.87 ID: ID:bNWNjSAH0

カスミのアハッ!に恐怖を感じるのは私だけ…?




237名無しのオカルト 2014/10/23(木) 22:33:32.21 ID: ID:5UnCC+uT0

 朝食?…もう昼食か…遅めの昼食…二人で仲良く用意した…
その最中私のお腹が鳴った…二人で笑っていた。
特に大したことない事でも笑っていた…本当に幸せな時間…もう帰れなくてもいいんじゃないか?…と…その時本心で思っていた…
二人でご飯を食べている時、不意に彼女が言った…
カスミ「…このまま…でもいいかも…」
私「えっ!?」
カスミ「…このまま…一緒にいられるなら…このままでもいいかな?って…アハッ!何言ってんだろ…ね…」
本当はさっき同じこと考えていたが…
私「…駄目だよ…約束したし…ハシゴするんでしょ?それに戻ったって、一緒にいるよ!」
カスミ「…そうだよね!アハッ!」
私「うん…どこにいたって、一緒だよ!」




238名無しのオカルト 2014/10/23(木) 22:34:51.14 ID: ID:5UnCC+uT0

…何故…この時、彼女の意見を…私自身が感じたことを…通さなかったんだろう…
何故、あの世界にとどまる選択肢を選ばなかったんだろう…
何故…戻ってきてしまったんだろう…




240名無しのオカルト 2014/10/23(木) 22:56:23.66 ID: ID:5UnCC+uT0

夕方には、二人でそろそろと起き上がり健吾さんの帰宅に備えて準備した…
(健吾さん…無事かな?何もなければいいけど…)カスミは、晩御飯の準備中…一応健吾さんの分も用意している。
私は、私なりに色々な事を考えてみた…
この世界に来た時のこと…(どうやって来た?)
この世界に存在する奴等…(本当に別の進化を辿った人間に近い生物なのか?)
奴等の街にある建物の材質…(鉄なのか?なんていう金属なんだ?)
この世界の植物…(似ているのに大して毒が無い?外敵が少ない?何故?)
森で拾った刃物…(いったい何者が、なんの目的で?)
カスミに出会ったとき…(ミズキさんは来れなくて、カスミは来れた…何故)
本当に沢山の事をあれこれ考えてた…日も沈み晩御飯の用意も終わった頃…




243名無しのオカルト 2014/10/23(木) 23:27:11.53 ID: ID:7FA1Ug0y0

>>1がこの世界に戻ってきたっていうことは
カスミさんはどうなったんだろう?
一緒に戻って生活してるのかな?




244名無しのオカルト 2014/10/23(木) 23:30:47.59 ID: ID:M/uvu1BX0

>>243
238でフラグたってる




251名無しのオカルト 2014/10/24(金) 02:28:06.89 ID: ID:LEAIe96QO

彼女が元の世界に帰って来てから記憶喪失
行方不明
何かがあって異世界に彼女がいる
死んだという線はなさそう
あまり3と8の数字は多用しないでね
人は嘘つくとき多用する数字がそれだから




252名無しのオカルト 2014/10/24(金) 10:35:07.90 ID: ID:HtvKeQao0

 家の外で物音が聞こえた…私もカスミも健吾さんだと直感し、笑顔で入り口の方へ視線を向けた。
…扉が開くと間違いなく健吾さんがいた…
私、カスミ「おかえりなさい!」
健吾「ただいま!」
この世界では、常識が常識として扱われない…ほんの数時間だろうと、互いの存在が見えない所にいると不安に感じる…
それは私達が奴等の存在に危機するものを感じていたからなのか…あるいは自分達しかいない世界だからなのか…
いつからか、その2つの感情が入り交じった不安を常に心のどこかに持っていた…
私「どうでした?色々調べられました?」
健吾「うん…とりあえず、二人にお土産があるんだ!」
そう言って、私達にゴミ捨て場で調達してきたものを見せた。
半透明の硬くて軽い板が5枚…そこそこの大きさである…それから、小さな子供が砂場で使う玩具のスコップに似たモノ(スコップの先がフォークの先のように割れているもの)…布に麻袋…健吾さんが研究に使えそうな道具など…あと…私とカスミが見つけた刃物…
私、カスミ「コレって!?」
健吾「あぁ…この刃物も奴等のゴミ捨て場にあった…」
私「じゃあコレが森の中にあったってことは…」
健吾「詳しく調べてみる必要があるね…」
「とりあえず、私が調べたことなど、食事をいただきながら話そうかな?」




253名無しのオカルト 2014/10/24(金) 10:39:13.55 ID: ID:HtvKeQao0

カスミが、テーブルに食事を並べ3人で食べ始めようとした時…
カスミ「健吾さん!プレゼントがあるんです!」
健吾「ん?プレゼント?何かな?」
嬉しそうにカスミを見た…私に渡した時のように、布に包まれたソレを健吾さんに渡した…
健吾「開けてみても?」
カスミ「どうぞ!私が作ったから、ちょっぴり使いにくいかもしれませんけど…」
健吾さんは布を開いて、少し嬉しそうに微笑んで言った…
健吾「有難う…大切に使うよ…」
…涙ぐんで、お箸の自分のイニシャルが刻まれた部分を指で撫でていた…
カスミ「じゃあ!皆自分のお箸を持ってご飯にしよー!」
3人とも嬉しそうに食事し出したら。
健吾「さて…どこから話そう…まず、奴等が森に入って来ない理由は、ほぼ間違いなくあの粒のせいだと思う…」
健吾さんは食事中のカスミに気を使い細かい描写は除いて説明を始めた…
「帰り道でその粒を撒く植物も分かったよ…それは間違いなくキノコの一種だ…」
「見たことの無い形状だから確定は出来ないが…今まで私達は元の世界にあった植物に酷似したモノから調べていたせいか、粒を見ても分からなかったんだろう…」
「あの粒が、そのキノコの胞子なのか、外敵への攻撃なのかも詳しく調べる必要がある…」
「それから、あの刃物…さっき慎二が言ったように、あれが本当に奴等のモノであるならば、森の中で見つけた事からも、奴等は森に入って来れる…もしくは入って来れていた次期があった…」
「森で生活していたが、キノコを避けるために森を出た…と仮定するか…」
「森では生活していないが、あの刃物を用いて、森の中に狩に来ていたがその中で死んでいくモノが現れたから森に入る事を止めたのか…」
「とにかく、明日からキノコの事を前の家で調べることにするよ…」
私「えっ?ここで調べないんですか?」




254名無しのオカルト 2014/10/24(金) 10:40:40.18 ID: ID:HtvKeQao0

健吾「100%私達に害が無いと決まった訳では無いし、仮にも生物を死滅させる粒を持つモノをここでは調べられないよ。」
健吾さんはまた私達の事を考えて行動してくれていた…
健吾「しかし研究はあちらで、研究が終わったら帰宅という感じだし、この家からもそんなに離れていない。」
健吾「それから、私が持って帰って来た半透明の板あるだろ?」
私「はい!」
健吾「材質までは分からないが後で試したいことがあるんだ、慎二手伝ってくれるね?」
私「分かりました!」
健吾「…それはそうと、私が留守の間に何か変わったことは無かったかい?」
一瞬にして私もカスミもドキッとしたが…
私「特に…なにも…ね?」
…とカスミにふってみた…
カスミ「…はい!特に何も…」
健吾「そうか…何も…か…なら良かった。」
少し笑みを浮かべて納得した素振りを見せた…
健吾「さて!慎二、板を持って外に着いてきてくれるかな?」
そう言って、私が板を外に運び出したら健吾さんが火を起こしていた…




255名無しのオカルト 2014/10/24(金) 10:42:45.75 ID: ID:HtvKeQao0

私「この板、どうするんですか?」
健吾「この火の上にかざしてみてくれないか?」
私「えっ?大丈夫なんですか?」
健吾「燃えちゃったら仕方ない…けど私の勘が当たっていれば…」
そう言って私が持つ板を、ゆっくり火の上にかざした…
私「燃えない?…何故?」
健吾「良かった!何となく使えそうな気がしたんだ…火にかざしたまま、石の上に固定して様子をみよう…」
私は頷き、健吾さんの指示通りに固定した。
健吾「…普段は勘とかで行動しないんだ…慎二…キミの影響かな…時には直感で行動することも必要な気がしてきた…」
火を見つめながら言った…




256名無しのオカルト 2014/10/24(金) 10:45:42.24 ID: ID:HtvKeQao0

健吾「キミとカスミちゃんが上手くいっているのはわかる…二人とも前に進んでいるんだね…」
私は赤くなるのが自分でわかった…
健吾「この世界から戻れたら…二人の結婚式には呼んでくれよ?」
嬉しそうに話す健吾さん…だが少し寂しそうでもある…
健吾「キミは…私の自慢の息子だよ!」
私は泣き出しそうになった…もちろん嬉しくて…
健吾「…さて!そろそろかな?」
不意に立ち上がり、火にかざした板の上に川の水を垂らした…
ジュー…すぐに蒸発し、水蒸気になった…
健吾「よし!コレなら使えるね?」
私「え?」
健吾「おいおい!忘れちゃったのかい?お風呂!…作るんだろ?」
私はすっかり忘れたいた…
健吾「お風呂なんて作った事無いし、作ろうと思った事も無いが、水を含んだヒノキでも直接火にかければ傷んでくるだろうし…」
「この板は熱を通すから底板の下に引いて板の損傷を抑える物として使ってくれ…」
私「はい!有難うございます!」
健吾「良かった…」
私「えっ?」
健吾「もう迷いは少なくなったみたいだね…自信のある返事になったよ…私がいなかった間に大人になった…そんな感じかな…」
また私は赤くなった…
健吾「さて!迷いが無くなったキミは、充分に私のパートナーとして協力してほしい存在となった…」
「だから明日から頑張ってお風呂を作り、早く私の研究に協力できる環境をつくってくれよ?」
私「はい!急ピッチで完成させて必ず!!」
そう言って二人で家に戻り、全員で同じ屋根のした眠りについた…




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260名無しのオカルト 2014/10/24(金) 14:46:23.13 ID: ID:HtvKeQao0

次の日から作業を再開させた私は、健吾さんの研究の手伝いをしたい気持ちと、カスミが喜んでくれるであろうお風呂を早く完成させたい気持ちから、本当に急ピッチで作り上げていった…
もちろん休暇は休暇、食糧調達は食糧調達…としっかりメリハリをつけて…
健吾さんもそれは同じだ…休暇は釣りの練習をしたり、近くの草木を見て回ったりしていた…コレって研究か?と思って聞いた事もあるが…健吾さんはこう答えた…




261名無しのオカルト 2014/10/24(金) 14:47:28.37 ID: ID:HtvKeQao0

健吾「これはね…研究…とも取れるかもしれないけど違うんだ…慎二は植物の事をどれくらい知ってる?」
私「食べれる…慣れると美味しい…毒があるものもある…」
健吾さんが笑った…
健吾「そっか…そうだよね…慎二の知っている事は全て表面的な事なんだよ…」
「もちろん私が知っている事も…人は会話することで、相手の気持ちや考えていることがわかる…そうやって内面を知り、信頼しあい…それを積み重ねて絆が生まれるんだ。」
「私はね…こうやって植物と会話して信頼関係を結んで…次の研究に繋げたいと思っている…」
植物との会話の意味がわからなかったが黙って聞いた…
健吾「人がモノマネをテレビなんかでやるようになって…まだいく年月も流れていない…しかし植物や昆虫…自然界には私達人間よりも遥か昔からモノマネをしているものもいるんだ…」
「何故人間と同じ星に生まれたのに、移動も出来ずにその場で綺麗な花を咲かせ散ってしまう…と言う進化の道を選んだのか?…何故毒を持ち身を守るのか?」
「私達人間も植物もこの世に存在する全てが平等に思うこと…種を守ることだよ…自分達を絶やさないこと…そのために植物達はこの進化を選んだんだろうけど…」
「だからね…私は休みの日でも、自分が研究に行き詰まったりすると…こうして草木に質問するんだ…何でその道をえらんだの?…ってね、長々と訳のわからない話をしてしまったね…さて、明日からも頑張るか!」
…そんな会話を覚えてる…




262名無しのオカルト 2014/10/24(金) 14:48:28.20 ID: ID:HtvKeQao0

10日目の昼!ようやく完成した!
見た目は悪いが私には「うん!完璧!!」な仕上がり…
嬉しくて、カスミと健吾さんを呼んで御披露目!!
二人とも喜んで褒めてくれた…健吾さんはお風呂の完成を見てから直ぐに研究に戻ったが、私とカスミは興奮でお湯も張っていない浴槽の中に入ってみたりはしゃいでいた…
カスミ「ねぇ!!水溜めてお湯沸かしてみようよ!」
私もカスミも必死に川から水を運んだ…中々大変な作業…キッチリ合わせたはずの継ぎ目からは少しずつ水も溢れていた…が、私とカスミが水を溜める速度の方が勝って、出来上がったお風呂の半分より少し上まで来た!
私「よし!やった!!」
私もカスミも息絶え絶えになりながら興奮していた。
私「火を着けよう!」
そう言って、お風呂に一歩近付いた瞬間だった!
メキメキメキっ!!
カスミ「あぶない!!」
バキーっ!!バシャーーン…
強度をちゃんと考えれていなかったために、水圧に耐えれず崩壊…怪我は無かったが…正直かなり落胆した…




263名無しのオカルト 2014/10/24(金) 14:50:03.06 ID: ID:HtvKeQao0

夕方、健吾さんが帰って来てその事を話した…
健吾「そうか…残念だったね…でも失敗があるから成功するんだよ…今日作ったお風呂の事も考えて、また作り直せばいいさ!」
「調度私も研究が行き詰まってしまったし、気分転換に明日から慎二!キミの助手として作業を手伝うよ!」
健吾さんも一緒に作ってくれる?私はこれ以上無い頼もしい助っ人の登場にやる気を取り戻していた。
次の日から、構造や強度を含め色々なことを失敗を踏まえた上で考え直した…
更に2週間ほどかけて…二代目が出来上がった!




264名無しのオカルト 2014/10/24(金) 14:51:54.43 ID: ID:HtvKeQao0

今度のは、側面を二層にし、板と板の間に布を挟み(コレは内板から漏れ出た水を吸い膨張することで水漏れを抑制するために)、外板の側面には太めの木を縦にあてがって強度を高め…
ソレでも尚も染みでる水が火を消してしまわないように底の方に溝をつけて火より離れた場所に流れていくように…結果は…成功!
カスミ「凄い!露天風呂だ!本当に凄いよ!」
私「健吾さん…」
私が有難うと言うのをさえぎるように健吾さんが言った…
健吾「慎二!有難う!良くやったね!」
…素直に嬉しかった…それから皆で川の水を汲み浴槽内に8割位まで溜めてみた…
水漏れは?…染み出てきてはいるが問題無さそう…
強度は?…手で押したり引いたりしてみた…問題無さそう…
健吾「どうやら大丈夫そうだね!火を着けてみよう!」
そう言って火を着けた…底板の下に引いている半透明の板を熱して浴槽内に熱が伝わる…
どのくらい時間が立っただろう…カスミはその間畑の様子をみたり、薪を足して火力を上げたり…
何時間?かして日が沈みかける頃…
3人ともほぼ同時にソレを確認した…




265名無しのオカルト 2014/10/24(金) 14:54:23.99 ID: ID:HtvKeQao0

私「湯気?…」
カスミ「ほんと…湯気だ…」
健吾「うん…」
3人とも大はしゃぎ!もう誰彼問わず、湯船に近付きお湯を触った…温かい…
私「ほんとに…今度こそほんとに出来た…」
3人で喜びを噛み締めた!
健吾「じゃあ早速!レディーファーストでカスミちゃん!久しぶりの温かいお風呂…どうぞ!!」
カスミ「えっ!でも…作ったのは二人なのに…」
私「いいから、いいから!」
健吾も頷いた。
カスミ「じゃあ…お先にいただきます…アハッ!」
何だか嬉しそうにしている彼女を見て、私も嬉しかった…長かった疲れも忘れるほど…
健吾「そうだ!このお風呂は薪で沸かしているんだから…火加減の調節役が必要だね…」
いたずらに問いかける健吾さん…
健吾「慎二!カスミちゃんが火傷しないようにちゃんと火加減調節してあげてね。」
私もカスミも照れていた…
そんな二人を笑顔で見て健吾さんは家に戻った…
二人になると照れ臭かったがカスミが口を開いた…
カスミ「…じゃあ…火加減お願いね…アハッ!」
私は火加減に集中することにした…
カスミ「…あったか~い…露天風呂なんて…贅沢だね…」
私「熱くない?大丈夫?」
カスミ「うん!最高!…慎二…」
私「んっ?」
カスミ「有難うね!大好きだよ!」
私「どういたしまして…」
そう言って一時二人で空を見上げながら話した…




266名無しのオカルト 2014/10/24(金) 14:55:38.86 ID: ID:HtvKeQao0

カスミ「そろそろ出よ…のぼせちゃった…」
久々の湯船に長く浸かりすぎたようだ…立ち上がって出ようとしたカスミがよろける!
私「あぶない!」
すかさず支えた…
カスミ「ごめん…大丈夫…ほんとにのぼせちゃった…アハッ!」
そう言ってキスしてきた。
とりあえず服を着せ川の風にあたらせた…だけど今度は冷えて風邪ひくといけないので、それもそこそこに家に戻った。
健吾「どうだった?」
カスミ「最高です!長湯してのぼせちゃいました!アハッ!」
健吾「そうか!それは良かった!」
私「次は健吾さん!どうぞ!」
健吾「えっ?私かい?」
私「はい!レディーファーストの次は年功序列です。」
そう言って笑った。
健吾「じゃあ…お言葉に甘えて…」
そう言って外に出た、火加減の調節はもちろん私だ…
健吾「…あ~…」
本当にイメージ通りのあ~…だった。
健吾「本当に…最高だ…有難う…」
私「いえ、僕は何も…」
健吾「何もしてなくないよ…」
私は黙ったままだが、感謝されていることに喜びを感じていた。




267名無しのオカルト 2014/10/24(金) 14:58:12.24 ID: ID:HtvKeQao0

健吾「ここに来たばかりのとき…私には絶望しか見いだせなかった…何もかもが終わった…そう思い生きることまで諦めかけていた…」
「手帳には書いていないが、毎日妻の夢を見た…妻は何も言わないが、私はこの世界の事を話した…絶望しか見いだせず生きる事をやめてお前のそばに行きたい…」
「そう言うと、妻は決まって怒った表情を見せ、私をこの世界に戻すかのように起こした…目を覚ましても妻は当然いなく…やはり絶望しか見えない…」
「森の外には得体の知れない生物がいる…死ぬことも許されないのか?…と悲観的になっていた…どうすればいい?…どうすれば夢の中の紗世は笑ってくれる?…答えを探して研究に没頭した…」
「そうしている内に…キミが来たんだ…何も無かった世界を変えてくれる…人生で初めてかもしれない…直感でそう思った…」
「私の直感もすてたもんじゃない…キミを助けてから…キミを知り…キミを守ってあげたいと思うようになった頃も…妻は夢の中に出てきた…だが私がこの世界にいても楽しそうに話をするようになった…」
「以前見ていた夢と違い妻は笑顔で話を聞いてくれたよ…そうしてカスミちゃんが来た…夢の中で妻が初めて話した…もう大丈夫ね…頑張って…と…」
いつの間にか私も健吾さんも涙を流していた…
健吾「さて…私もそろそろ…のぼせてしまうね…ははっ」
そう言って家に戻った…




268名無しのオカルト 2014/10/24(金) 15:51:03.86 ID: ID:i5jUrvc60

ダメだ本当に面白く無い




270名無しのオカルト 2014/10/24(金) 16:37:49.36 ID: ID:k5b294cR0

>>268
じゃあ読むなよww




274名無しのオカルト 2014/10/24(金) 17:35:46.21 ID: ID:GgCPIrhU0

これ相当長いようだけど全部記憶を頼りに書いてるの?
まあ突然有り得ない状況での生活だったから鮮明なのもわかる気がするが
ダラダラ生きてると昨日誰とどんな会話したかも忘れてるからなあ




276名無しのオカルト 2014/10/24(金) 17:53:34.33 ID: ID:HtvKeQao0

274さん…相当長いです。記憶として読んで頂いても、物語として読んで頂いても、どちらでも構いません。




277名無しのオカルト 2014/10/24(金) 17:56:25.08 ID: ID:5Aim41Z30

よく考えたら、
インターネットの世界は、ある意味、異世界だな。

想像でも経験でも、記憶は記憶なんだな。夢もな。




279名無しのオカルト 2014/10/24(金) 17:59:08.33 ID: ID:7akhRaqX0

私も昔の回想を書いたことがあるんですが、いざやってみるとビックリするくらい会話の内容とかディテールが次々出てくるんですよね

記憶の仕組みなのでどこかで無意識の捏造もあるのかもしれないけど、「記憶の扉が開く」ってこういうことかーと感じました

でも書き切るのって大変なことですよね
私はミッション意識がなくて書き切れなかった..

1さんは頑張ってください
とにかく続きを心待ちにしてます!




288名無しのオカルト 2014/10/24(金) 19:25:07.21 ID: ID:HtvKeQao0

家に入ると、カスミが出迎えてくれた。
カスミ「どうでした?」
嬉しそうに健吾さんに問いかける…
健吾「最高だよ!もとの世界でも味わったこと無いほど!」
カスミ「ですよね!ですよね!次は慎二の番だね!」
私「うん!でも火加減の調節はしなくて大丈夫だよ?二人とも湯上がりだし風邪ひくといけないから…もう薪は足さなくても、僕一人が入る間なら温度もそんなに変わらないだろうし…」
カスミ「…そう?」
私「うん!二人とも先寝てていいよ!健吾さんも!気を使わずに先に寝ててくださいね!」
健吾「わかったよ!今日は本当に有難う!明日から、またたのむよ!」
私「はい!おやすみなさい。」
健吾、カスミ「おやすみ。」
そう言って、私は一人お風呂に向かった…
私「…あ~…」
健吾さんと同じように溜め息混じりで湯船に浸かった…
同じような声が出たことに一人で笑ってしまった…
そうして、空を見上げながら考えた…
さっき健吾さんが話してくれたこと…私はこれからどうしたいのか…カスミはどうしてほしいのか…
随分な時間、久しぶりの心地よさに時が経つのを忘れて空を見上げていた…不意に後ろに気配を感じて振り向いた…ソコにはカスミが立っていた。
私「まだ寝てなかったの?」
カスミ「うん…一人じゃ中々寝付けなくて…それに遅いし…」
私「あれ?そんなに長く入ってた?」
カスミ「うん…だって…」
と言いながら近づいて来て湯船のお湯を触る…
カスミ「ほらっ!こんなにぬるくなってる!風邪ひくよ?」
ふと大切なモノを思い出した気がした…
カスミ「ほらっ!あがって!一緒に寝よ?」
私「…うん…」
その夜、懐かしい夢を見た…とても昔の夢…




289名無しのオカルト 2014/10/24(金) 19:27:25.45 ID: ID:HtvKeQao0

…母「ほらっ!いつまでお風呂で遊んでるの?」
私「まだ遊ぶ~!」
母「ほらっ!こんなにぬるくなってる!風邪ひくといけないから上がりなさい!」
…どうやら幼い頃、母に起こられている記憶らしい…そう言えばこんなだったっけ…
そこから夢は違う映像を見せた…
事故の日の朝だ…
母「慎二~!用意出来た?」
私「うん!すぐ行く!」
そう言って机の中に何かを隠している…何かはわからない…でも大切なモノだった気がする…
夢は更に事故の直前まで飛んだ…あの秋流行っていた大好きな曲を聴きながら車に揺られる私…そして事故に…
そこで目が覚めた…どうやら魘されていたらしい…カスミが心配そうに覗き込んできた…
カスミ「大丈夫?」
私「ああ…少し夢を見たんだ…」
カスミ「どんな?」
私「幼い頃…今日のカスミと同じように僕を叱る母と…事故の日の夢…」
まだ日も昇っていない夜中に私は、夢の内容…それから健吾さんがお風呂で話してくれた事…その前に健吾さんに、元の世界に戻れたら二人の結婚式に呼んでほしいと言われたこと…
夢を見た事がきっかけかダムが決壊し水が溢れ出すように、ひたすら話す私に、眠いであろうカスミは何も言わず私の話を真剣に聞いていた…
カスミ「やっぱり帰ろうね!元の世界!結婚式に健吾さんを呼ぶ約束しちゃったし、慎二が夢の中で見た大切なモノが何なのか私も気になるし…」
「それに私と同じように怒る慎二のお母さんにも会いたいもん!…ね?」
私は幸福者だ…
私「うん!…きっと気が合うよ…」
母を思い出しながら、少し涙が出た…まだ明けきっていない外の薄暗さを感じながら二人でもう一度眠りに着いた…




297名無しのオカルト 2014/10/24(金) 22:19:36.20 ID: ID:pdT4Fx920

面白い小説だな




298名無しのオカルト 2014/10/24(金) 22:40:23.47 ID: ID:jnN7lxTU0

>>297
俺らの中では小説
1の中では、実体験かもしれない
それでいいし、世の中ってそういうもんだと思うよ




299名無しのオカルト 2014/10/24(金) 23:37:29.10 ID: ID:6Gwelbow0

実体験であれ創作であれ何か伝えたいからこれだけ真剣に書き込んでるんだなとわかる?よ
とりあえず完結までがんばれい




308名無しのオカルト 2014/10/25(土) 03:40:46.63 ID: ID:68BF97an0

アハッ!をみるとなぜかミッキーが頭に浮かんで気持ち悪くなる




309名無しのオカルト 2014/10/25(土) 04:23:21.97 ID: ID:sLdhszb70

翌日…健吾さんと一緒に前の家に向かった… 
健吾「さて…どうなっているかな?その前に慎二、コレを…」 
健吾さんは布を渡してきた… 
私「コレは?」 
健吾「これからは、この家を研究室と呼ぶ。常に緊張感を持って細心の注意を払って行動するんだ。」 
「この布は私が見つけた中でもキメの細かい布だ…それを三つ折りにして、口と鼻を覆うように着けるんだ。」 
私は指示通りに口と鼻を覆うようにその布を装着した。 
健吾「これより殺生物キノコの研究をとりおこなう。宜しくお願いします。」 
私「宜しくお願いします。」 
健吾さんの殺生物キノコと言う呼び名にも、いつもと違う口調からも…私はこれから入る場所は危険なモノがあるんだ…と緊張した。 
健吾「…ん~…これはどうしたものか…」




310名無しのオカルト 2014/10/25(土) 04:24:53.02 ID: ID:sLdhszb70

前の家の中には所々に黒い塊が… 
健吾「うん…これが殺生物キノコだ…キノコは植物では無く、分かりやすく言えば植物と共存する菌、すなわち生物に部類される…」 
「私は私なりにできる環境を再現してみたつもりだった…そうして、どのようにキノコが増え、広がるのか調べたかったんだ…」 
「しかし失敗だ…菌糸すら残っていないようだし…研究室で殖やすことが出来ないとなると…大変だな…」 
私「何故、研究室で殖やせないと大変なんですか?」 
健吾「研究には沢山の同種が必要になるし、あの粒が何で?どんなときに奴等の体に入ったか?…それを調べる為にはとにかく数が必要なんだよ…」 
「それを殖やすことが出来ないとなると…必然的にこの森の中全体をあちこちに歩き回り調べる必要がある…その都度その場でデータを追加修正して…と大変さは伝わったかな?」 
私「はい…」 
健吾さんも私も考え込んだ…




311名無しのオカルト 2014/10/25(土) 04:27:43.93 ID: ID:sLdhszb70

私「あの~…それこそ直感で調べたりって出来ないんですか?」
健吾「直感で?」
私「はい…僕には化学者や、学者さんがどうあるべきか分かりません。」
「ですが、この物の無い世界で、健吾さんのようにちゃんとした研究なんて出来ないような気がするんです…」
「偉そうなこと言ってスミマセン。でも、健吾さんの知識でこのキノコはこの形状で、ここに粒があるからこうしてみたら?…とか…勘と知識で何とかなったりしませんか?」
健吾さんは黙って考え込んだ…
健吾「全く…キミには驚かされる…私は少し固く考え過ぎていた…」
何かが吹っ切れたように健吾さんが続けた…
健吾「そうしよう…そもそも常識を元に考えたって仕方の無いことだったんだ…こんなデタラメな世界なんだから…」
「やはり、キミに助手をしてもらう選択に間違いはなかったようだ!」
嬉しそうに言った…
それから数日間、毎日日が傾き暗くなるまで森の中を歩き回ってキノコを見付けては、粒を採取したり、キノコにストレスをあたえてみたり(詳しく書くと塩水をかけてみたり…傘の一部にダメージを与えてみたり…)…
本当にどこにいても、小学生にでも出来そうな実験…イタズラ?を繰り返した…
しかし、どれも失敗…どんな事をしてもキノコは黒く変色して枯れる?死滅する?のみ…酷い物は触っただけで数分後には黒く萎んでいるモノも…
私「やっぱり勘では何も見つけられないですね…」
そんな中で健吾さんだけは違う見方をして…ある仮定を導きだした…




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312名無しのオカルト 2014/10/25(土) 04:49:46.02 ID: ID:sLdhszb70

健吾「…ひょっとしたら…キミの勘は当たっているのかもしれない…断定は出来ないが…」
(全部枯れただけなのに何が分かったんだろう…)私は疑問だらけだった…
健吾「おかしいと思わないかい?こんなにも弱い個体が、どうして絶滅せずにこんなにも広範囲に分布しているのか?」
「このキノコの進化課程において、耐久性は全く無視した進化をとげたとしか思えない…」
「だが絶滅しない…その為の進化…答は…他の外敵、生物を絶滅させる!」
「このキノコは他の生物に食べてもらうことで、体内に入りその生物から養分を奪い死滅させ、その養分で繁殖成長して…成長したキノコは同じことを繰り返す…やがて生物は全滅…」
「この森に魚以外の動物が少ないのはそのせい…と仮定すれば納得できる…他の生物より知能の発達した、奴等は間違ってこのキノコを食べてしまわないように森を出た…」
「だが…それだけでは、奴等が森に入って来ない完璧な理由にはならない…食べなければいいだけなのだから…」
「このキノコには他の生物が食べたくなる何かがある…この世界に居なかった私達には感じない何かが…」
「鼻の無い奴等が匂いに誘われて…とは考えにくい…形もキノコそのものだし、それだけでは自分達を選んで食べさせる…という事には繋げにくい…」
「色で誘っていると考えるのも森には同じ色の植物や、キノコは沢山ある…他に何か…このキノコ特有の進化…誘う為の進化…」
私「フェロモン…とか…」
それこそ適当に言った私の一言だった…
健吾「そうか…それなら鼻の無い奴等にも、匂い以外の何かしらの方法で伝達物質が働きかけ…全ての仮定に繋がるね…」




313名無しのオカルト 2014/10/25(土) 09:23:00.47 ID: ID:Sfq7onJNO

アハッってゲシュタルト崩壊しやすいな




314名無しのオカルト 2014/10/25(土) 09:41:35.16 ID: ID:1wqZ6fa40

健吾「詳しい成分など、調べるすべが無い今、自分達がたてた仮定が正しいか間違っているか…調べる方法は1つ…」
「奴等の街に、このキノコともう1つこのキノコに似たキノコを仕掛ける」
「このキノコから、何らかのフェロモンの一種が出ているなら…このキノコを食べるはずだ。」
…でもそれは同時に奴等の命を奪うという行為でもある…
しかし、その時の私は理解していながら残酷性を感じなかった…
私の中で自分達の命が優先されていたのだろう…




315名無しのオカルト 2014/10/25(土) 09:42:29.89 ID: ID:1wqZ6fa40

健吾「以前、ゴミ捨て場の近くでキミとカスミちゃんが見つけた奴等の死骸には、胃の付近に粒が残っていた…胃液にも負けない粒だ…私達が荒らしたキノコもきっと…」
そう言って、近くの枝を拾い黒く変色したキノコをその枝で裂いた…
健吾「やはり…時間が経過しても粒は変色していない…コレでさらに確率は上がった…」
そう言って、その日はそれで研究を終え帰宅…翌日、自分達のたてた仮定が正しいかどうかの検証にとりかかることにした…
奴等の街の一番近くの木の根にキノコを仕掛ける…
これまで特に危険な行為を避けるように行動してきた私達は、この危険な実験に緊張を抱いた…




316名無しのオカルト 2014/10/25(土) 09:43:24.35 ID: ID:1wqZ6fa40

もちろんカスミに全容を話したし、夜には入念に作戦会議もした。
キノコは触れてから、すぐに萎んでしまう…夜のうちに仕掛けられれば幾分か安全だろうが、それではキノコが変色して死滅してしまう…
決行は奴等の行動していることの確認がとれている昼…
健吾「この検証実験はかなり危険だ…キノコを仕掛けるのは私、慎二は奴等の動向を確認しいざと言うときは合図して、互いに自分の事を考え別々に逃げる!」
私「キノコを仕掛けるのは僕がやります。」
健吾「それは駄目だ!」
私「僕の方が若く身軽に動けます!奴等の動向を確認し合図するには、冷静な判断と指示能力が必要です…この考えは譲れません!」
カスミは不安そうにしていたが、私はこの方法が一番良いと考えた…それに絶対失敗しない自信があった…
健吾「…分かった…必ず指示通りに動き無理はしない…約束できるね?」
私「はい!」
健吾「…出発は早朝!まず奴等の街の一番近くに生えるキノコの場所を確認し、そこから奴等の街への距離、どの位置で合図すれば見えるか?どの場所に仕掛けるか?」
「また、それぞれの合図をどのタイミングで出すか?…まずはそれから始めよう…」
「カスミちゃん…慎二は…」
言いかけた健吾さんにカスミも口を開いた…
カスミ「慎二は大丈夫です。信じてますから…健吾さんも無事に帰ってきて下さい」
健吾「もちろんだよ。すまないね…」
そう言って私達は翌日に備え就寝した。
夜中にカスミが泣いている事に気付いて目が覚めた…
私「大丈夫!必ず帰って来るから…心配しないで…ね?」
カスミ「…うん…泣いたりして…ごめんなさい…」
二人とも不安だった…言葉では大丈夫とか信じてると言っても…互いの存在が大切だからこそ不安は消えなかった…
互いに抱き合いながら眠った…




317名無しのオカルト 2014/10/25(土) 11:24:46.20 ID: ID:hLtd2zvg0

おいおい先住民殺しちゃうのかよ




318名無しのオカルト 2014/10/25(土) 12:59:38.85 ID: ID:sLdhszb70

朝…まだ日が昇りきる前に私と健吾さんは出発した…
健吾「必ず、帰ってこような!」
私「はい!」
道中、作戦の再確認と頭の中でのシミュレーションを入念に繰り返した…
いつも感じる危機感よりも、更に緊張していた…
奴等の街に近付いた頃、二人とも無言で互いにそれぞれの事を考えていた。
ほどなくして、健吾さんが口を開いた…
健吾「この辺でキノコを探そう…この距離ならキノコが変色する前に仕掛けられるし、合図も届く…分かっているとは思うが慎二…くれ…」
健吾さんが全て言いきる前に私も言葉を返した。
私「大丈夫です!無茶はしません!作戦も頭に入っていますし、シミュレーションも何度もしました。」
健吾「ならいいんだが…危険な役目をキミに任せてしまい申し訳ない…」
私「気にしないで下さい!僕が考えて出した役割です…逆にそれを許可してくれたこと感謝しています。」
健吾「…本当に…キミはどんどん成長している…私から見ても頼りになる大人になったね…」
そうこうしている間に二種類のキノコを発見した…




319名無しのオカルト 2014/10/25(土) 13:00:43.21 ID: ID:sLdhszb70

健吾「じゃあ、この位置から真っ直ぐ奴等の街の方がわかるね?」
私「はい!」
健吾「あそこに、大きな木があるだろう?」
健吾さんの指す先に立派な針葉樹が見えた…
私「はい」
健吾「私が先にあの場所に行き奴等の街の様子を伺う…キノコを仕掛ける木々の方に歩く奴等を確認したら合図する!」
「そうしたら、キミはキノコを取り全力で街に向かい街と木々の隣接している地点に素早く仕掛けるんだ…いいね」
私「はい!」
健吾「健闘を祈るよ。」
私「健吾さんも!必ず一緒に帰りましょうね!」
健吾「ああ!もちろんだよ!」
そう言って健吾さんは木のある方へ歩いて行った…




320名無しのオカルト 2014/10/25(土) 13:02:04.50 ID: ID:sLdhszb70

このとき私は何を考えていただろう…作戦のこと?健吾さんのこと?カスミのこと?
…ハッキリとは思い出せない…ただ辺りがやけに静かで…カスミに告白したときのように、自分の心音だけが頭の中を五月蝿いほどに響いていた事はハッキリ覚えている。
健吾さんに、動きはない…そのまま幾分か過ぎた時、健吾さんが此方を向いて右手を上げた…用意の合図…あの手が下に下げられたら、私は街に向かい全力で走る…
あの手が左右に振られたら、次のチャンスを待つ…
合図は…どっちだ…?
健吾さんの手が降り下ろされた!!
キノコを手に取り全力で街に向かった!!
健吾さんは中止の合図を出していない!




321名無しのオカルト 2014/10/25(土) 13:04:17.00 ID: ID:sLdhszb70

私は、街と森の境目に差し掛かり素早く一番外側に生える木に用意したキノコを置いた…
しかし次の瞬間予想していなかった出来事を目の当たりにした…
(キノコが変色してきている…早すぎる…個体により多少の差はあるにしても…)私はその出来事に、一瞬混乱し健吾さんの出す、中止の合図に気づけなかった…
奴等はすぐ後ろの建物の陰まで来ている…不意に大きな声で健吾さんが叫んだ!
健吾「慎二!!逃げろーっ!!」
我に返った私は、間一髪奴等に気付かれることなく森に逃げ込んだ!
健吾「何しているんだ!!こっちにこい!!」
そう言って健吾さんは私を呼んで二人で身を隠し様子を伺った…




322名無しのオカルト 2014/10/25(土) 13:05:35.76 ID: ID:sLdhszb70

私「すみません…キノコが…変色しかけていて…それで混乱して…」
健吾「言い訳はいい!…本当に…無事で良かった…」
健吾さんに申し訳ないと思う気持ちが無かった訳では無い…
ただ…あのキノコがどうなるのか…それが気になってしまった…
キノコの方を見ると…奴等の一人が変色しかけていたのに気にせず食べ出した…
私「健吾さん!食べた!食べましたよ!」
健吾「本当だ…ということは、死滅しても食べるのか?しかしフェロモンの一種なら死滅したあとでも、あのキノコからで続けているのか?」
「それともまだ完全に死滅していなかったから食べたのか?とにかく様子を見よう…」
私も健吾さんも、キノコを食べた奴の動向に集中し観察した…
その横に置いたもう1つのキノコには手をつけず見向きもしなかった…やはりあのキノコが誘っているのに間違い無さそうだ…
キノコそのもの食べた奴は200メートルも進まないうちに変化が見られた…
健吾「あれは…」




323名無しのオカルト 2014/10/25(土) 13:16:00.18 ID: ID:sLdhszb70

奴は急に建物にぶつかったり、涎を垂れ流したり?モノを投げつけたりしだした…
健吾「…麻薬…あのキノコには麻薬のような幻覚を見せる成分が含まれているのか…」
「危険なモノと知りながら、手の届く所にあると食べてしまう…そういうことか…」
健吾さんが納得した瞬間…
私は全身が氷付いた…さっき私達の声に反応したのか別の奴が健吾さんのすぐ後ろに迫って来ていた…
とっさに私は健吾さんの腕を引き走り出した…
かなり森の奥まで逃げた頃、後ろで健吾さんの声がした…
健吾「もう大丈夫…追って来ない…助かったよ…有難う…」
そう言う健吾さんを見て驚愕した…
肩から背中にかけて裂けてあり得ないほど、出血している…
私「健吾さん!」
健吾「…少し…やられたみたいだ…キミに手を引っ張ってもらってなかったら、あの時私は死んでいたよ…」
私はどうしていいかわからなくなっていた…




324名無しのオカルト 2014/10/25(土) 13:17:39.10 ID: ID:sLdhszb70

健吾「とりあえず…出血を止めないと…何かの菌をもっているかもしれないし…川の水で流して…薬草を…それから布で圧迫しけつ…」
私「健吾さん!イヤだ!健吾さん!」
泣いている場合じゃない!健吾さんの行った通りにしないと!
そう思い、意識を失った健吾さんを担ぎ上げ、すぐ近くの川に行きキズの周りの血を洗い流して薬草を探した…
薬草を探しながら…(イヤだ!絶対死なせない!助けるんだ!3人で帰るんだ!)そんなことを重複して考えていた…
(こんな時に何で見つからないんだよ!何でだ!)涙で視界が霞んだが必死に探し回り、ようやく見つけたときには、少し日が傾いていた…
とにかく健吾さんに薬草を!と急いだ!




325名無しのオカルト 2014/10/25(土) 13:18:49.52 ID: ID:sLdhszb70

健吾さんは!?
まだ大丈夫…意識は失ったままだが息をしている…
薬草を磨り潰してキズ口に塗った…
更に布で圧迫するようにきつく縛り付けた…
健吾「くっ!うあああっ!」
圧迫したことにより痛みで目を覚ました…
私「健吾さん!良かった…気が付いたんですね…」
健吾「うっ…すまない…この手当てできたキミが?…」
私「はい!意識を失う前に健吾さんが言った通りにしました。」
健吾「そう…か…」
かなり苦しそう…
健吾「慎二…すまないが先に帰ってくれないか?」
私「無理です!置いてはいけません…」
健吾「カスミちゃんが心配するで彼女の事だ…心配して一人で森に出ないとも限らない…」
私「でも…」




326名無しのオカルト 2014/10/25(土) 13:20:41.11 ID: ID:sLdhszb70

健吾「誰も見捨てろと言っているんじゃない…少しづつ後を追うから、先に帰ってカスミちゃんに無事を伝えてから迎えにきてくれればいい…」
私「…やっぱり出来ません!」
健吾「慎二!キミはカスミちゃんを守るんだ!」
私「だったら…だったら僕が健吾さんをおぶって連れて帰ります!」
健吾「無理だ!ここからだとまだ距離がありすぎる…山道を大人の男をおぶって歩くなんて不可能なんだよ…頼む…理解するんだ…」
私「嫌です!」
そう言って無理矢理、健吾さんをおぶった…
私「必ず、連れて帰ります…必ず…」
健吾さんの抵抗を無視して進んだ…




327名無しのオカルト 2014/10/25(土) 14:07:09.50 ID: ID:YOj0vJE90

やっぱ面白いな
なにで斬られたんだろ
外見をメトロイドの宇宙海賊みたいなイメージしてたから腕かと思ったけど普通に考えたら武器か




334名無しのオカルト 2014/10/25(土) 18:05:00.29 ID: ID:sLdhszb70

どれ程の時間、森の中を歩いただろう…
健吾さんの言っていたことは間違いじゃなかった…こんな足場の不安定な道を、栄養が足りなくて痩せた人間といえどおぶって何時間も歩くなんて不可能なんだ…
おぶっている健吾さんは…意識を失ったのか眠っているのか…
そんなこと考える余裕すら無く…私は自身の朦朧とする意識の中、一歩…また一歩…足を前に進めた…
足元はおぼつかず…汗と涙…更には涎を垂れ流しフラフラと歩いていた…
いつ…終わるんだろう…このまま家にたどり着くことはないんじゃないのか…体が…ダルい…このまま眠りたい…
意識を失う寸前に幻を見た…ひょっとしたら意識を失っていたのかもしれない…
遠くにカスミが見えた…健吾さんもいる…母も父も…私は皆の所に歩みよる…もう少しの所で声が聞こえた!
「慎二!!」
…カ…スミ…?…私は意識を完全に失った…




335名無しのオカルト 2014/10/25(土) 18:06:50.01 ID: ID:sLdhszb70

気が付くと見覚えのある場所にいた…
自分の作ったベッドの上だ…
カスミ「慎二!気が付いたの?」
そこには涙でぐちゃぐちゃになった顔に、満面の笑顔で喜ぶ彼女がいた…
私「ここ…」
カスミ「二人があんまりにも帰って来ないから、外に様子を見に出たら、川の向こう側から歩いてくる姿が見えて…」
嗚咽混じりに話す彼女…
カスミ「嬉しくて慌てて近くにかけよったら慎二が健吾さんをおぶってて…」
私「健吾さん!健吾さんは!?」
カスミ「落ち着いて!凄い怪我と出血だけど今は隣の私の部屋に横に寝かせてる…痛みで魘されてたけどさっき落ち着いたみたいで、今はぐっすり寝てる…」
私「そっか…良かった…でもどうやって…」
カスミ「だからね…私が外に出たら川の向こう側から慎二が健吾さんをおぶって歩いてきたの…」
「それで、近づいて声をかけたら慎二が倒れて、おぶさってる健吾さんの服は血まみれで…」
「慌てて二人を家に運んだの…」
私「カスミが!?」
カスミ「そうだよ!…火事場の馬鹿力…」
私「凄いね…有難う…痛ててっ…気付かないうちに、あちこちぶつけたみたいだ…全身痛いや…」
カスミ「…その…謝らないといけないことが…」
私「何?」
カスミ「健吾さんは何とか支えて家に入れたんだけど…健吾さんを運んで体力続かなくて…慎二は引きずって家に運んだし…途中何回もコケちゃって…」
「だから、その怪我…私がさせちゃったんだ…ホントにごめんなさい!!」
私「謝ることないよ…このくらい大したことないし!」
カスミ「でも良かった…二人とも帰って来てくれて…お帰りなさい!」
私「ただいま!」
…その後、二人で少し話しお互いの大切さ…お互いの気持ちを再認識しあった…




336名無しのオカルト 2014/10/25(土) 18:08:10.71 ID: ID:sLdhszb70

落ち着いた頃、二人で健吾さんの様子を見に行った。
眠っている…私も彼女もその日は健吾さんの近くを離れなかった…
いつの間にか眠ってしまったようだ…ふと健吾さんの魘される声に目を覚ました…
私「健吾さん!…大丈夫ですか?」
健吾「うぅっ…ここ…は…?」
私「家です…カスミが、健吾さんが良くなった時に健吾の布団が汚れるてるとイヤだろうからって、カスミの布団に寝かしたんです…」
健吾「そうか…慎二…良く家に着けたね…」
私「実は…僕も途中から記憶が無くて…」
…とたどり着けた経緯を話した…




338名無しのオカルト 2014/10/25(土) 21:26:39.62 ID: ID:sLdhszb70

健吾「そうか…苦労かけたね…」
私「いえ…無事でなによりです!!」
そうしていると、カスミも目を覚ました…
カスミ「あれっ?寝ちゃってた?…健吾さん!!気付いたんですね!…良かった~…」
そう言って彼女は涙を流した…
カスミ「二人とも…ホントに…お帰りなさい!」
健吾「ああ…ただいま…」
カスミ「何か食べないと…私用意してきます!」
そう言って嬉しそうに部屋を出て言った…
健吾「…慎二…今から私が話すことを、よく聞くんだ…」
私「はい」
そう言っておもむろに話し出した…
健吾「…どうやら…今回は持ちそうもない…」
私「そんな!?」
健吾「ちゃんと最後まで聞いてくれ…キズも深い…血も流しすぎた…」
「…奴等に見つかり、キミが私の手を引いて逃げる瞬間…奴は三股の銛を手にしていた…その銛の先端には…私達が見つけたあの刃物が付いていた…」
「…どうやら…奴等の武器のようだ…致命傷になる、すんでのところでキミが手を引き逃げてくれたから…今こうして話せている…」
私は涙を流しながらただただ話を聞いた…




339名無しのオカルト 2014/10/25(土) 21:27:31.74 ID: ID:sLdhszb70

健吾「何度も言ったが本当に感謝している…キミは本当に私の期待を良い意味で裏切ってくれた…もう立派に自立できる…」
私「無理です…僕もカスミも健吾さんがいないと…」
健吾「そんなことは無い…今回の研究も、キミの勘がこれだけ沢山の情報を得る事が出来たんだ…これからも自信を持って行動すれば良い…」
私「そんなこと無い!僕のせいで…僕が言うことを聞かなかったから…健吾さんに怪我をさせてしまった…」
健吾「私はそんな風に思っていない…私が…居なくなっても…キミが私の命を奪ったなんて思わないでくれ…」
「その逆だ…前にも言ったが…キミは私に生きる力を与えてくれた…闇の中から救ってくれた…本当だ!…有難う…」
「…私達は、忙しくて…カスミちゃんに大切なことをしてあげるのを忘れていたね…」
唐突な健吾さんの質問に私の頭はついていけなかった…
健吾「…新年を迎えている…この世界に来てから…年を越すというイベントすら忘れてしまったね…だから、今年からはカスミちゃんが与えてくれた日付をもっと有用にしてあげてくれ…」
私は、何でこんなときに…と思った…
健吾「いつか二人が元の世界に戻れたとき…時代においていかれないためにもね…」
そう言って少し微笑んだ…
「…出来ることなら私も…君たちの晴れ姿を…見たかった…子供も産まれるんだろうな…酒も…一緒に飲みたかったな…」
私「出来ますよ!諦めたりしないで下さい…結婚式…出席して下さいよ…もっともっと沢山の事を貴方から学びたいんです!」
健吾「…有難う…だが…もう私が教えられることなんて無いよ…キミは自慢の息子だ……少し…眠るよ…」
そう言って健吾さんは眠った…
私が泣き崩れていると部屋のドアが開いた…
カスミ「ごはんでき…た…」
私の泣き崩れる姿に彼女も悟ったんだろう…静かに私に近寄り私に抱き付いて…二人で泣いた…
それから数日…健吾さんは意識を戻すことは無かったがキズの痛みで苦しみながら息を引き取った…
2002年1月12日…とても寒い日の朝だった…
私も彼女もこの日を忘れることは無いだろう…




本日中に以下のように順次公開されます。以下のリンクは記事が公開され次第見られるようになります。
【異世界】違う進化をたどった世界 1.この世界に人は私とキミだけだ【長篇】(08:50公開)
【異世界】違う進化をたどった世界 2.カスミ【長篇】(11:50公開)

【異世界】違う進化をたどった世界 4.帰れるんだよ、僕達【長篇】(20:50公開)
【異世界】違う進化をたどった世界 5.この世界で生きていく【長篇】(22:50公開)

引用元:異世界…

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