
455:名無しのオカルト 2018/01/20(土) 15:00:02.33 ID: ID:kUVDrvTp0.net
俺は、フリーでラジオのディレクタをしている。
フリーダから、どこかの放送局に属してるんじゃなく、いろんなとこで仕事をする。
これはある地方のラジオ局でのこと。
もう10年以上前の話だが。
ある番組を担当してる女性のパーソナリティがいた。
全然売れてないがモデルを本業として、それだけじゃ食えないから平日はある有名な外資系企業で受付の仕事もしていた。
名前を美紗としよう。
美紗は背が高くお目目二重パッチリ、Gカップのムッチリ系ナイスバディの持ち主だった。
美紗の担当する番組は俺が企画し、美紗はオーディションで選ばれた。
俺はディレクタとして毎週の生番組に立ち会い、番組の打ち合わせや打ち上げで呑みに行ったりする程度の仲になっていた。
美紗も明るく開けっ広げな性格で、互いの恋人とのセ〇〇ス話とか、そんなことまで言い合える仲になっていた。
しばらく番組は順調であったが、番組開始から4年ほど経った頃から、美紗の様子がおかしくなった。
いつも明るい美紗の顔に曇りが見え始めた。
もちろん美紗もプロ、番組にはそんな素振りは見せないが、スタジオを出ると口数も少なく、浮かない顔をするようになった。
さらには、体の具合が悪いと言って番組を休むほどに。
フリーのパーソナリティが番組を休むというのは基本許されないし本人の評価にとっても致命的なことである。
美紗ももちろん、それまでどんなことがあっても休んだことはなかった。
幸い、翌週には無事に復帰したが、相変わらず雰囲気は暗かった。
そしてそれから数週間後、その年の夏のある水曜の夜、プロデューサから「美紗が死んだ」と連絡が入った。
俺は、体の具合が悪いのがさらに悪化したのでは…と予想したが、ともかく遺体を安置しているという病院にプロデューサと向かった。
パリプロデューサも、死因など詳しいことはわからないとことだった。
それにしてもまさか…俺は居ても立ってもいられない、どうしようもない気持ちで病院に向かった。
フリーダから、どこかの放送局に属してるんじゃなく、いろんなとこで仕事をする。
これはある地方のラジオ局でのこと。
もう10年以上前の話だが。
ある番組を担当してる女性のパーソナリティがいた。
全然売れてないがモデルを本業として、それだけじゃ食えないから平日はある有名な外資系企業で受付の仕事もしていた。
名前を美紗としよう。
美紗は背が高くお目目二重パッチリ、Gカップのムッチリ系ナイスバディの持ち主だった。
美紗の担当する番組は俺が企画し、美紗はオーディションで選ばれた。
俺はディレクタとして毎週の生番組に立ち会い、番組の打ち合わせや打ち上げで呑みに行ったりする程度の仲になっていた。
美紗も明るく開けっ広げな性格で、互いの恋人とのセ〇〇ス話とか、そんなことまで言い合える仲になっていた。
しばらく番組は順調であったが、番組開始から4年ほど経った頃から、美紗の様子がおかしくなった。
いつも明るい美紗の顔に曇りが見え始めた。
もちろん美紗もプロ、番組にはそんな素振りは見せないが、スタジオを出ると口数も少なく、浮かない顔をするようになった。
さらには、体の具合が悪いと言って番組を休むほどに。
フリーのパーソナリティが番組を休むというのは基本許されないし本人の評価にとっても致命的なことである。
美紗ももちろん、それまでどんなことがあっても休んだことはなかった。
幸い、翌週には無事に復帰したが、相変わらず雰囲気は暗かった。
そしてそれから数週間後、その年の夏のある水曜の夜、プロデューサから「美紗が死んだ」と連絡が入った。
俺は、体の具合が悪いのがさらに悪化したのでは…と予想したが、ともかく遺体を安置しているという病院にプロデューサと向かった。
パリプロデューサも、死因など詳しいことはわからないとことだった。
それにしてもまさか…俺は居ても立ってもいられない、どうしようもない気持ちで病院に向かった。
457:名無しのオカルト 2018/01/20(土) 15:17:01.66 ID: ID:kUVDrvTp0.net
スマンがこの辺りは前置き。
俺らが病院に着くと、地下の霊安室に通された。
簡単に仕切られた畳敷の一室に、美紗の亡骸と美紗の家族とおぼしき初老の女性が。
俺はあまりのショックに呆けてしまったが、「とりあえずお焼香を、な。」とのプロデューサの声に我に返り、焼香を済ませ遺体の側に座った。
美紗の面影のある初老の女性は美紗の母親で、深夜に駆け付けた俺らに礼を述べるのが精一杯という様子。
そりゃそうであろう。美紗はまだ26だった。
そして、美紗の母は無言で遺体の顔にかけられた布をめくった。
そこには、俺が知っているいつもの愛くるしい美紗ではなく、口の両端が耳元というか首の方に引っ張られたように大きく開かれていた。
舌こそ出ていないが、まるでベロベロバーをした時のような。
口以外、静かに閉じられた二重の瞼も、いつもの美紗だったが、その大きく開かれた口は、もはやこの世のものではなかった。
俺らは動揺しながらも目の前にいる美紗の母親の手前、平静を装った。
病気で顔がこんなになってしまうのか…?俺は思ったが、訊くわけにもいかず悶々としていた。
すると、プロデューサが恐る恐る美紗の母親に「それで、美紗さんは…」と口にした。さすが年の功、聞き方が上手い…などと感心しつつ、母親の返答を待った。
「お察しかと思いますが、自分で首を…」。
我々は言葉を失った。しかし、最近の美紗の様子から、理解した。
俺は肉親など自然死の遺体を目にしたことはあったが、こういう死体などもちろん目にしたことはなかった。
だから、美紗が自ら命を断ったことと合わせて、大変なショックを覚えた。
もう言葉が出なかった。
あまり長居するのもご家族に迷惑になるし俺らも気まずいので、挨拶だけ述べて病院をあとにした。
帰りの車中、プロデューサとも互いに言葉を交わせず、帰宅した。
俺らが病院に着くと、地下の霊安室に通された。
簡単に仕切られた畳敷の一室に、美紗の亡骸と美紗の家族とおぼしき初老の女性が。
俺はあまりのショックに呆けてしまったが、「とりあえずお焼香を、な。」とのプロデューサの声に我に返り、焼香を済ませ遺体の側に座った。
美紗の面影のある初老の女性は美紗の母親で、深夜に駆け付けた俺らに礼を述べるのが精一杯という様子。
そりゃそうであろう。美紗はまだ26だった。
そして、美紗の母は無言で遺体の顔にかけられた布をめくった。
そこには、俺が知っているいつもの愛くるしい美紗ではなく、口の両端が耳元というか首の方に引っ張られたように大きく開かれていた。
舌こそ出ていないが、まるでベロベロバーをした時のような。
口以外、静かに閉じられた二重の瞼も、いつもの美紗だったが、その大きく開かれた口は、もはやこの世のものではなかった。
俺らは動揺しながらも目の前にいる美紗の母親の手前、平静を装った。
病気で顔がこんなになってしまうのか…?俺は思ったが、訊くわけにもいかず悶々としていた。
すると、プロデューサが恐る恐る美紗の母親に「それで、美紗さんは…」と口にした。さすが年の功、聞き方が上手い…などと感心しつつ、母親の返答を待った。
「お察しかと思いますが、自分で首を…」。
我々は言葉を失った。しかし、最近の美紗の様子から、理解した。
俺は肉親など自然死の遺体を目にしたことはあったが、こういう死体などもちろん目にしたことはなかった。
だから、美紗が自ら命を断ったことと合わせて、大変なショックを覚えた。
もう言葉が出なかった。
あまり長居するのもご家族に迷惑になるし俺らも気まずいので、挨拶だけ述べて病院をあとにした。
帰りの車中、プロデューサとも互いに言葉を交わせず、帰宅した。
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458:名無しのオカルト 2018/01/20(土) 15:28:19.53 ID: ID:kUVDrvTp0.net
翌日からは大変だった。
美紗が担当していた番組は週に1回、もう木曜で翌々日には本番がある。
代わりのパーソナリティの手配やら、台本の書き換えやら、もうてんてこ舞いだった。
それに、改編の時期でもなければ月の変わり目でもない時期にパーソナリティが予告もなく代わるのはあり得ないことだ。
「美紗さんは亡くなりました」とも言えず、とりあえず触れないことにした。
まあそんなこんなで番組はその週以降も無事に乗り切った。
そして翌週、美紗の通夜と告別式が営まれた。
どうやら美紗は、婚約者がいたのだが何の理由か関係が上手くいかなくなり悩んでいたようだ。
で、突発的に、勤務中に職場の倉庫で首を吊ったのだということだった。
で、通夜は、婚約者がクリスチャンということで、ある教会で催された。
柩には、あの顔のままの美紗が横たわっている。
実は死因に関しては俺とプロデューサ以外には伝えていなかった。
だから、番組の若いADちゃんやその他関係者は、美紗がなぜそんな顔のままなのか理解できない者もいた。
もちろん、すぐに察した者もいたが。
夕刻から始まった通夜、それまで雲一つない夏の快晴だった天気が、告別式が始まったとたんに激しい雷鳴と豪雨に見舞われた。
俺は、その婚約者に対して、美紗が怒りを表しているのではないかと、雷鳴に負けそうな讃美歌の歌声を聴きながら思った。
美紗が担当していた番組は週に1回、もう木曜で翌々日には本番がある。
代わりのパーソナリティの手配やら、台本の書き換えやら、もうてんてこ舞いだった。
それに、改編の時期でもなければ月の変わり目でもない時期にパーソナリティが予告もなく代わるのはあり得ないことだ。
「美紗さんは亡くなりました」とも言えず、とりあえず触れないことにした。
まあそんなこんなで番組はその週以降も無事に乗り切った。
そして翌週、美紗の通夜と告別式が営まれた。
どうやら美紗は、婚約者がいたのだが何の理由か関係が上手くいかなくなり悩んでいたようだ。
で、突発的に、勤務中に職場の倉庫で首を吊ったのだということだった。
で、通夜は、婚約者がクリスチャンということで、ある教会で催された。
柩には、あの顔のままの美紗が横たわっている。
実は死因に関しては俺とプロデューサ以外には伝えていなかった。
だから、番組の若いADちゃんやその他関係者は、美紗がなぜそんな顔のままなのか理解できない者もいた。
もちろん、すぐに察した者もいたが。
夕刻から始まった通夜、それまで雲一つない夏の快晴だった天気が、告別式が始まったとたんに激しい雷鳴と豪雨に見舞われた。
俺は、その婚約者に対して、美紗が怒りを表しているのではないかと、雷鳴に負けそうな讃美歌の歌声を聴きながら思った。
459:名無しのオカルト 2018/01/20(土) 15:40:24.84 ID: ID:kUVDrvTp0.net
翌日営まれた告別式は、幸い天候に恵まれ、俺が編集した美紗の番組での声が会場に流される中、大勢が美紗との別れを惜しんだ。
また、美紗の墓は放送局のある方向を望む墓地を家族が探し、そこに作られた。
それだけ、美紗はラジオを愛していたし、家族もそんな美紗の気持ちを大切にしていたのだ。
そして何年か経ち、番組やスタッフも大方入れ替わって、美紗を知らない者も増えたある日。
美紗がいなくなってから新しく入ったパーソナリティが、知り合いの占い師を番組のゲストに呼んだ。
占星術だかタロットだかしらないが、まあ番組のネタとして呼んだわけだ。
その番組が終わり、パーソナリティと占い師が雑談をしていたところ、「このスタジオに女性の霊がたまに来ている。悪いものではなく、なにか懐かしくて来ている感じ」。
からに、「名前は、ミサかミサコ」と占い師が言っているのだけど、何か知らないか、とパーソナリティが古株である俺のところに訊きに来た。
繰り返すが、そのパーソナリティが美紗のことを知っているはずもなく、まして占い師が知るはずもない(もたろんニュースになどなっていない)。
ただ、占い師が語る状況やその名前から、俺にその話を疑う余地はなかった。
その年のミサの命日、ミサと親しかった関係者ともども、久し振りの墓参りをしたのだった。
また、美紗の墓は放送局のある方向を望む墓地を家族が探し、そこに作られた。
それだけ、美紗はラジオを愛していたし、家族もそんな美紗の気持ちを大切にしていたのだ。
そして何年か経ち、番組やスタッフも大方入れ替わって、美紗を知らない者も増えたある日。
美紗がいなくなってから新しく入ったパーソナリティが、知り合いの占い師を番組のゲストに呼んだ。
占星術だかタロットだかしらないが、まあ番組のネタとして呼んだわけだ。
その番組が終わり、パーソナリティと占い師が雑談をしていたところ、「このスタジオに女性の霊がたまに来ている。悪いものではなく、なにか懐かしくて来ている感じ」。
からに、「名前は、ミサかミサコ」と占い師が言っているのだけど、何か知らないか、とパーソナリティが古株である俺のところに訊きに来た。
繰り返すが、そのパーソナリティが美紗のことを知っているはずもなく、まして占い師が知るはずもない(もたろんニュースになどなっていない)。
ただ、占い師が語る状況やその名前から、俺にその話を疑う余地はなかった。
その年のミサの命日、ミサと親しかった関係者ともども、久し振りの墓参りをしたのだった。
引用元:ほんのりと怖い話スレ 127
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