
283:名無しのオカルト 2008/08/23(土) 05:34:15 ID: ID:kgzb8S7sO
第90話「飼い猫が来た」
1/4
二年前の話。
俺は、東京生まれ東京育ち、言わば江戸っ子である。
東京から出ず、そのまま一生を東京で過ごすんだろうと思っていた。
が、とある事情で三年ほど前から関西の某県で暮らしている。
ついこの間、菓子博があった県。
とある事情は話に関係ないから省くが。
三年前の2月1日、今住んでいる場所に着いて早々、母からメールが来た。
実家で飼っていた猫が、亡くなったとの事。
俺の実家は俺が出た時点で四匹の猫を飼っていたんだけど、
亡くなったのは一番長く飼っていた、俺が可愛がっていた猫。
名前は「みーちゃん」と言う。
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二年前の話。
俺は、東京生まれ東京育ち、言わば江戸っ子である。
東京から出ず、そのまま一生を東京で過ごすんだろうと思っていた。
が、とある事情で三年ほど前から関西の某県で暮らしている。
ついこの間、菓子博があった県。
とある事情は話に関係ないから省くが。
三年前の2月1日、今住んでいる場所に着いて早々、母からメールが来た。
実家で飼っていた猫が、亡くなったとの事。
俺の実家は俺が出た時点で四匹の猫を飼っていたんだけど、
亡くなったのは一番長く飼っていた、俺が可愛がっていた猫。
名前は「みーちゃん」と言う。
285:名無しのオカルト 2008/08/23(土) 05:44:40 ID: ID:kgzb8S7sO
2/4
みーちゃんは、茶虎の至って普通の猫で。
一緒に寝ようとしても、抱っこしようとしても
すぐに嫌がって逃げてしまう、そんな猫。
けど、意思の疎通?が出来た。
例えば。
俺が外から帰ってきて廊下を歩いていると、みーちゃんが脱衣場のドアの前にいる。
何か言いたげに上目遣いでこちらを見る。
そんな時、俺は
「みーちゃん、こっち行きたいの?」
と聞く。
するとみーちゃんはにゃあ、と鳴く。
ドアを開けるとみーちゃんは、一目散に脱衣場にある洗面器に飛び乗り、
また上目遣いでこちらを見るから、俺も
「みーちゃん、水飲みたいの?」
と聞くとにゃあ、とまた鳴くから、蛇口を捻り水を出してあげる。
そんな事がしょっちゅうあった。
とても可愛がっていた猫の死を聞いて、素直に泣いた。
死因は多分老衰?だったと聞いたが、俺が地元出る日も、変わらず水をあげていたのに。
きっと、俺が出ていくまで頑張ってくれていたんだと思う。
後日、火葬する際遺体から採取した毛を送ってもらい、
地元出る時に買っていたお守りに挟んで、それからの日々を送った。
みーちゃんは、茶虎の至って普通の猫で。
一緒に寝ようとしても、抱っこしようとしても
すぐに嫌がって逃げてしまう、そんな猫。
けど、意思の疎通?が出来た。
例えば。
俺が外から帰ってきて廊下を歩いていると、みーちゃんが脱衣場のドアの前にいる。
何か言いたげに上目遣いでこちらを見る。
そんな時、俺は
「みーちゃん、こっち行きたいの?」
と聞く。
するとみーちゃんはにゃあ、と鳴く。
ドアを開けるとみーちゃんは、一目散に脱衣場にある洗面器に飛び乗り、
また上目遣いでこちらを見るから、俺も
「みーちゃん、水飲みたいの?」
と聞くとにゃあ、とまた鳴くから、蛇口を捻り水を出してあげる。
そんな事がしょっちゅうあった。
とても可愛がっていた猫の死を聞いて、素直に泣いた。
死因は多分老衰?だったと聞いたが、俺が地元出る日も、変わらず水をあげていたのに。
きっと、俺が出ていくまで頑張ってくれていたんだと思う。
後日、火葬する際遺体から採取した毛を送ってもらい、
地元出る時に買っていたお守りに挟んで、それからの日々を送った。
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286:名無しのオカルト 2008/08/23(土) 05:55:48 ID: ID:kgzb8S7sO
3/4
必死に仕事して私生活も徐々に安定してきた、
来て丁度一年後の2月1日、深夜の事だった。
その頃仕事内容が少し変わって、覚える事やる事が多くなり
職場と家の往復のみ、常にヘトヘトな毎日を送っていたから、
前日も帰ってきて夕飯を済ませ、軽く呑んですぐに床に着いた。
明日もまたハードな1日が待っている、そう思うと
気持ちが興奮してしまい、身体はとても疲れているのに、眠れなくなってしまった。
気が付けば既に日を跨いでいる。
もう少しお酒呑もうか?等と考えていると、
突然金縛りにあった。
金縛りってのは何回やっても怖いもので。
身体的な原因でなるものも、霊的な要因でなるものも
何回やっても怖い。
なってすぐ、今回はどっちだろうと考えながら、身体に力を込めて
いつも通りに金縛りを解除しようとした。
が、何故かその時は金縛りが解けなかった。
冷や汗が出る
必死に仕事して私生活も徐々に安定してきた、
来て丁度一年後の2月1日、深夜の事だった。
その頃仕事内容が少し変わって、覚える事やる事が多くなり
職場と家の往復のみ、常にヘトヘトな毎日を送っていたから、
前日も帰ってきて夕飯を済ませ、軽く呑んですぐに床に着いた。
明日もまたハードな1日が待っている、そう思うと
気持ちが興奮してしまい、身体はとても疲れているのに、眠れなくなってしまった。
気が付けば既に日を跨いでいる。
もう少しお酒呑もうか?等と考えていると、
突然金縛りにあった。
金縛りってのは何回やっても怖いもので。
身体的な原因でなるものも、霊的な要因でなるものも
何回やっても怖い。
なってすぐ、今回はどっちだろうと考えながら、身体に力を込めて
いつも通りに金縛りを解除しようとした。
が、何故かその時は金縛りが解けなかった。
冷や汗が出る
287:名無しのオカルト 2008/08/23(土) 06:08:57 ID: ID:kgzb8S7sO
4/4
すると案の定、布団の上に何かがポトン、と音を立てて乗っかった。
位置は右足付近。
何かが覆い被さる(何故か老婆が多い)のは何回かあったけど、
今まで体験した事のない現象にかなりの恐怖を感じ…なかった。
初めての現象なのに、何故か恐怖を感じない。
逆に懐かしい感触だな、と思っていた。金縛り中に暢気な事だが。
布団の上に乗っかったそれは、人が金縛り中なのをいいことに、
布団の上をポンポンポンポン跳び跳ねる。
まるで自分の存在を気付かせる様な。
自分が来てやったんだ、みたいな。
金縛り中だから跳び跳ねるそれの姿を確認する事は出来ない。
身体は相変わらず動かないけど、辛うじて声は掠れながらも出る。
だから、泣きながら必死になって、
なるべく穏やかに、昔呼んでた様に一言だけ、呼んであげた。
「みーちゃん」
「にゃあ」
いつもの愛らしい鳴き声を残して、それの気配は消えた。
みーちゃんの、一周忌の日の話
すると案の定、布団の上に何かがポトン、と音を立てて乗っかった。
位置は右足付近。
何かが覆い被さる(何故か老婆が多い)のは何回かあったけど、
今まで体験した事のない現象にかなりの恐怖を感じ…なかった。
初めての現象なのに、何故か恐怖を感じない。
逆に懐かしい感触だな、と思っていた。金縛り中に暢気な事だが。
布団の上に乗っかったそれは、人が金縛り中なのをいいことに、
布団の上をポンポンポンポン跳び跳ねる。
まるで自分の存在を気付かせる様な。
自分が来てやったんだ、みたいな。
金縛り中だから跳び跳ねるそれの姿を確認する事は出来ない。
身体は相変わらず動かないけど、辛うじて声は掠れながらも出る。
だから、泣きながら必死になって、
なるべく穏やかに、昔呼んでた様に一言だけ、呼んであげた。
「みーちゃん」
「にゃあ」
いつもの愛らしい鳴き声を残して、それの気配は消えた。
みーちゃんの、一周忌の日の話
引用元: 弐〇〇八年・夏 『百物語』 本スレ
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