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怖い話

【短篇集】寺の孫Aさんの体験談『不仲の遺骨を預かると』『遺骨をジューサーで砕くと』『動く遺体にはこんなふうに』

編集・公開: オカルト速報
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Aの経験した、ちょっと変わった出来事。
俺が経験したやつじゃないから、どんな状況とかも詳しく書けないんだけど、ちょこちょこと、Aのおじいちゃんの話も合わせて9個くらい。
わりと数あったなぁと思いました。
お中元のハム感覚で、大したものはないけど、短いのの詰め合わせセットかなんかだと思ってください。
Aが日常のちょっとした雑談的な感じで話してきたものだから、こわくないのかもしれない…

そもそもAは転職がめちゃくちゃ多い。
Aが初めて就職したのは葬儀屋だった。
俺は、寺を継ぐための勉強かなとそのときは思ってた。
けど、寺を継ぐ気持ちは全くなく、ただの興味本位で仕事を決めているようです。
俺が知ってるだけでも4回は転職してる。
そして今回のストーカー被害でまた辞めたらしいので、今、Aは無職……。
就職中に資格取ってたり、ブラック会社以外は円満退職もしてるし、仕事は出来る奴っぽいのに、面白いことがないと辞めてしまうのは本当にもったいないと思う。
もはや転職のプロ。いま無職だけど。
で、Aの話は大体が職場の出来事です。

引用元: ・スレ違い対策怖い話スレ

35: ◆j8t8fcmKfQ 2018/08/29(水) 16:22:36.49 ID:BO6+Yebk0

火葬場からそのまま直接、ご遺族から焼きたてほやほやの遺骨を預かることになった。

嫁姑仲が非常に悪かったようで、姑の骨を49日も家に置いておきたくない、が理由。
旦那が写真を、嫁が遺骨を持ってAの職場まで来たみたいだけど、嫁はめちゃくちゃ嫌そうな顔をしていたらしい。

石材店と葬儀屋を兼ねてて、埋葬もAのところで執り行うこともあったから、預かること自体は割と珍しくはなかったそうだ。

そして、先輩が嫁から骨壷を渡された瞬間、先輩の手首につけてた数珠がパーンと音を立てて弾け飛んだ。
嫁は真っ青になった。
先輩は真顔で「まあ、よくあることです」とかいう意味のわからないフォローをかました。
後ろに控えて立っていたAと上司は、そのフォローがツボに入ってしまい、笑うのを堪えるのに必死すぎてしばらく喋る事も出来ずに俯いていたらしい。

その後、弾け飛んだ数珠を拾い集めるのが難航し、残業したとのことだった。

Aはリアル脱出ゲームが好きなので、その経験が活きたとドヤってました。

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36: ◆j8t8fcmKfQ 2018/08/29(水) 16:24:22.83 ID:BO6+Yebk0

Aの勤めていたところでは、木の根元に埋葬する、自然葬というのもやっていた。
その場合、土に還りやすいように(雨とかで骨がむき出しになっても困るってのも理由みたいで)粉骨するらしい。

ただし、Aは上司が買って来た2980円のジューサー(フードプロセッサーかもしれないけど、バナナジュースとか作るやつって言ってた)で砕いていた。

その話を聞いたとき、俺は思わず、なんて???と聞き返したが、他はどうか知らないけど、とりあえずその職場はそうだったらしい。

金属の刃のやつじゃないとすぐダメになるだとか、蓋を開けた時にブワッと粉が舞うからマスクしてないとヤバイとか。

そんなコツは普通の人生で全く必要ないし、なんつーバチ当たりなことしてんだと思ってAの正気を疑ったけど、Aは多分元々頭がおかしいんだろうなという結果に俺的には落ち着いた。


そして、とある遺骨の大腿骨が立派かつ長すぎてジューサーに入らなかっため、Aはチューペットみたいにへし折ってから突っ込み、粉にした。
その作業のあと、休憩しに出た先輩が階段を踏み外して足の骨を折った。

上司とAは、先輩を車で病院に送りながら、なんでAじゃなくてお前がひっかぶってんだよとクソほど笑ってしまい、先輩にめちゃくちゃ怒られたらしい。

改行ってこんな感じで大丈夫なんだろうか…?

39: ◆j8t8fcmKfQ 2018/08/29(水) 16:26:13.11 ID:BO6+Yebk0
3
Aの職場は、まあ当然なんだろうけど、葬儀まで御遺体を預かることもあった。
夏場は混むというか、葬儀の予定も取りにくいし、ドライアイスじゃ太刀打ちできないからお預かり件数も多いらしい。

遺体安置の冷蔵庫に、とある仏さんを納めていた期間、中の確認をするたびに、
御遺体を入れる袋(その仏さんはちょっと特殊で、掃除が大変になるから袋に入れていたらしい)のチャックが毎回半分くらい開いてた。

「死んだことを理解出来てないんじゃないか。ドッキリを仕掛けてみよう」という上司の発想によって、
チャックが開くところ(頭の方)に鏡を設置して、開けたら自分とご対面!のようにしたら、勝手に開くことがなくなった。

葬儀も滞りなく普通に終わったらしい。

Aは「ドッキリという発想は流石に俺にはなかった」という感想を俺に伝えた。

40: ◆j8t8fcmKfQ 2018/08/29(水) 16:29:32.54 ID:BO6+Yebk0
4
事務所がプレハブだったらしく、退勤時はお客様用の表のドアを中から施錠して、ロールカーテンを閉めて、裏口から出るという方法を取っていた。


ある日、Aはロールカーテンを閉める間際にドアの向こう側に誰かが立っていることに気付いた。

しかしAは悪い奴ではないのだが、
『はい閉店でーす、また明日来てくださーい』
の気持ちで、先輩にバレないようにと、容赦なくとっとと閉めた。

その直後に上司に「お前今何した?!?」と怒鳴られて、やべえバレたと焦ったところ、「今なんか入れただろ」と指摘された。

先輩も顔を真っ青にしながら、「男の人、入ってきましたよね?」とか言ってる。

「黄色いジャケットの、こんくらいの背の…?」と確認を取ると、全員全く同じ男性を目撃していた。

Aがロールカーテンを閉めた瞬間に、入ってきたらしい。

「よしタバコ吸って塩撒くぞ」
との上司のお達しで、タバコを吸いながら撒いた塩を掃除機で吸い、ゴミ捨て場に掃除機のフィルターを捨てて帰ることにした。

「それでは本日は解散!明日は燃えるゴミの日!」
と、そんだけで解散したし、その後特に目撃情報もなかった。

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42: ◆j8t8fcmKfQ 2018/08/29(水) 16:31:27.20 ID:BO6+Yebk0
5
Aがブラック企業に勤めていた頃、ブラインドシャッターがずっと降りていた窓があったらしい。

別に日光が差し込む位置ではなく、古株以外はその由来も知らなかった。

なんのきっかけか、古株から、そこを人影が通るから閉めていると聞き、社畜の連日に及ぶ残業ハイなテンションで、先輩達と開けっ放しで仕事をすることになった。

確かに、ふとそちらを見るたびに人影のようなものが通るのを、複数名が目撃した。

そこから、センサーは幽霊にも反応すんのかな、という先輩の素朴な疑問が発生し、
通過すると明かりがつく仕掛けを窓の外に施して、フロアの電気を消して待機することにしたらしい。

わざわざ電気屋に買いに行くという、意味のわからないポテンシャルの高さ。

帰った方がマシなはずなのに、複数名が自主的に残業したというのだから、もはや正気を疑う。

仕事もせずにみんなで待ち構えていたところ、明かりがついたのが確認された。
人影はうつらなかったようだけど。

ベランダのように歩けるようなスペースもない、壁に付いている二階の窓である。

先輩が何故か、フロアの電気を付け直してから、そのブラインド越しの誰かにカニさんや白鳥の影遊びを披露したらしいが、窓バンされた。

「文句あんのか?!白鳥出来る俺の方がクオリティが高い、出直せ!」
「確かに先輩の影遊びのクオリティは高い」
「それくらいやってくれないと、こっちも構ってやれるほど暇じゃない」
と全員でやんややんやしたところ、パッタリと止んだ。

社畜は仕事しすぎで多分頭がおかしくなっているんだと思った。

44: ◆j8t8fcmKfQ 2018/08/29(水) 16:34:39.35 ID:BO6+Yebk0
余談だけど、俺が帰省したタイミングで、葬儀屋時代の上司とたまたま飲みの予定があったAが、俺も同席させてくれたことがある。

確認をとっても、視点が違うだけの、ほぼ同じ話をされた。

上司さんは葬儀屋をずっと続けているから、そういう事にはA以上に巻き込まれてるらしい。

ジューサーといい、ドッキリといい、不謹慎すぎて祟られたりしないんですか、ときいたが、多分感覚が違うのだと言われた。

そもそも不謹慎という線引きは誰がするものなのかと。
誠意は持っているし、Aも数珠事件の骨壷は毎日磨きながら埋葬に備えていたらしいと知った。
もし霊がいるのだとすれば、怯えたり気味悪がることの方がよほど失礼じゃないかと。
お前は自分の人生を赤の他人に可哀想だと言われたいのか、ただそこにいるだけなのに嫌悪されたいのか、と。

上司さんは「霊の存在の有無とかはわからない。霊感なんてものも自分にはない。ただ、起こってしまったなら、その時ソレはいるんだろう」というタイプだった。
Aよりやや肯定派。

そして、相手によっては、可哀想だとか、同情したら付け込まれるから絶対にやめろ、とも。
下手に怯えれば、相手は自分を格下と認識して何してくるかわからないから、フラットに接するべきだと忠告された。

確かに人間関係でもそれはそうだ。

そして思い返してみても、Aから、こわかった、とか、同情したという話は聞いたことがなかった。

そういう感覚だからAは日常会話の一環としてぶっ込んでくるんだなって、いま、思い出しながら書いてて、なんとなくわかった気がする。

まあノックくんとは仲良くなってるみたいだけど。


あと、その話聞いても俺のビビリは治らなかった。
普通に無理です。

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