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不可解な体験、謎な話

【オカルト】御神体部屋の扉が開き水が溢れ出た夜、気づけば携帯の時刻は3時間24分前で…

編集・公開: オカルト速報
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洒落怖384から。幽霊は一度も出てこないのに、タイトルに入った半端な数字のせいで妙に不穏な後味が残る、不可解な話系の一本。
889: 名無しのオカルト 2025/11/17(月) 00:33:02.72 ID:qeAHFCWZ0
タイトル【3時間24分の未来人】


最初にことわっておくと、この話に幽霊は出てこない。
「怖い話」というよりは「不可解な話」になるのだろうと思う。
ただ、私にとっては人生で一番恐怖し、そして本当の意味で長い夜になった。


それは、私がホームレスになった初日の夜の出来事、
仮面ライダー電王の放送があってた年だから、2007年。
実家の賃貸契約が切れる最終日で、引っ越しの最終期限日だったから、
10月31日水曜日だったとハッキリ覚えている。


~実家~
その日、私は仕事を終え、会社から引っ越し先の方へ帰宅した。
まだ引越しのこまごまとした作業が残っており、一休みしたら手伝おうと思って一服していたら、
兄から突然の勘当を言い渡されたのだった。
おおかた、嫁から「引っ越しを機に追い出せ」とでも言われたのだろう。

父が他界してからというもの、兄の増長は目に余るものがあり、この頃の私と兄は非常に険悪だった。
なので、正直言うとこの言い草にもあまり驚かなかった。
当然ケンカになり、ほとんど売り言葉に買い言葉の勢いで、
私はサイフだけを持ってバイクに乗り、お望み通り家を出て行ったのだった。

とはいうものの、行くアテがない。
友人達もみんな就職しており、突然転がり込むのは非常に迷惑がかかる。
親戚の家は近くではあるが、どうせ謎に上から目線で説得をされた上に、実家に連絡されて、テキトーに和解させられるに決まっている。
しかしそれは迷惑千万、とにかく腹が立っていたので、その選択肢だけは有り得なかった。

引用元: ・死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?384

890: 名無しのオカルト 2025/11/17(月) 00:33:46.60 ID:qeAHFCWZ0
~パチンコ店~
契約したばかりの赤いガラケー(男はあまり使わないカラー)で時間を確認、19時42分
この頃は、とにかく新品の携帯が嬉しくて、何かと携帯を開いては時間を確認するのが癖になっていた。

さて、パチンコで時間を潰しながら行先を考える・・・
明日も仕事があるので、会社の近くで宿泊できる施設を考えるが、困った事に全く思い当たらない。
そして大当たりしまくる新台のアクエリオン、思考はパチンコに持っていかれ、何も解決しないまま時間だけが過ぎていった。


客がぽつぽつと帰り始めたので、そろそろここにも居られなくなると思い、仕方なく退店することにした。
しかし考えはまとまっておらず、私は観念して野宿を選択した。

891: 名無しのオカルト 2025/11/17(月) 00:34:23.44 ID:qeAHFCWZ0
~K神社~1/2
会社の近くにK神社という小さな神社がある。
日頃は無人で、何か行事がある時にだけ神主が来て行事を取り仕切っている。
境内の横にはゲートボール場があり、夜は過剰なぐらいの水銀灯があり、本が読めるぐらいに明るい。
今夜はここにご厄介になろう。

拝殿に上がり込み、携帯で時間を確認、23時00分ジャスト
7時にアラームをセットしてそのまま横になった。


まあ、こんな状態で眠れるはずもなく、色々なことが頭を駆け回る。


明日からの宿はどうするか?
とりあえず金と仕事はあるけど・・・
アパートを契約するほどの持ち合わせもなければ、情けないことに貯金もない。
仕方ない、暫くはホームレスか・・・


・・・全然眠れない。

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892: 名無しのオカルト 2025/11/17(月) 00:38:04.27 ID:qeAHFCWZ0
~K神社~2/2 1/2
ふと、なんだか風が強くなってきた。
本殿の戸がガタガタと音を立て始め、風は更に勢いを増してきた。


「なんだかヤな感じだなぁ・・・やはり、多少遠くてもビジネスホテルに移るべきか?時間は・・・23時37分」


ガタガタガタガタガタガタ・・・


本殿の戸が更に音を立てる、というか、もうその音しか聞こえない。
この時点で私は完全にビビっているが、水銀灯の明るさで何とか持ちこたえていた。(ただし中腰)
しかし、そんなチンケな強がりはすぐに消し飛ばされる事になる。


ガタガタガタガタガタガタ・・・ゴトン!


本殿の戸のあたりで何かが落ちた音がした。
と、同時に風がピタッとやんだ。


「ん?何か落ちた?」

893: 名無しのオカルト 2025/11/17(月) 00:38:35.57 ID:qeAHFCWZ0
~K神社~2/2 2/2
恐る恐る本殿の方を覗いてみると、今でいうスマホをもう少し分厚くしたぐらいの大きさの何かが落ちていた。
もちろん「近くに寄って確認する」などという度胸はなく、拝殿から目を凝らしてそれが何なのかを必死で確認した。


その正体は錠前だった。
おそらく、御神体部屋の扉に掛かっていたものだろう。


何とも言えないドス黒い不安感だけがどんどん大きくなって、それが足元から這い上がって全身を支配するかのような?
あるいは、恐怖心という感情のボリュームを、理性とは裏腹に強制的に外側から操作されているような?そんな感覚をおぼえた。


「何か、ヤバいよな・・・」


その時、突然一層強い風が吹き、バーーーーーーン!!という音をたてて御神体部屋の扉が開いた!!
と、同時に私は全ての思考を放棄して神社を飛び出していた。


逃げる間際、御神体部屋から、風呂桶でもひっくり返したかのような大量の水のようなもの?が流れ出しているのが見えた気がしたが、そんなことに構ってはいられなかった。

894: 名無しのオカルト 2025/11/17(月) 00:40:53.84 ID:qeAHFCWZ0
~繁華街~
気が付くと、幹線道路を繁華街に向かってバイクで走っていた。
本当に、映画などで場面が切り替わる感じで、気が付くとその場面だった。
今思うと、いきなりバイクを運転していたら、混乱して転びそうなものだが、そんなことはなく、あっさりと受け入れられた。
それでいて、どこをどう走ってきたのか?わからない・・・
というか、神社を飛び出してからの記憶が全く無い。本当に無い。(そして今も思い出せない)

何があったというんだ?錠前が風ぐらいで落ちるか?
大量に流れ出してたあの水のようなものは何?
御神体部屋から出てきたということは、あの水が御神体?そんなワケ・・・

まるで心臓を直接握られたかのような不安が振り払えない。

一通りビビり倒すが、周囲の車や人通り、繁華街の明かりなど、現実に身を置くことで、私は少しづつ落ち着きを取り戻していった。

「ふう、勘弁してくれよ」

このぐらいの軽口が出るくらいにはSAN値回復しつつ、最初とは別のパチンコ店の前で信号待ちをしながら周囲を見て思う。

「今日も車が多いな・・・そういえば、ここのホールってハーレムエース(当時あったパチスロの機種)あるんだよな。寄ってこうかな?いや、いかんいかん、そんな事より宿だった。」

ここで気付いた人もいるかと思うが、その時の私は、見事なぐらい何の疑いもなく、そんなマヌケな事を考えていた。

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895: 名無しのオカルト 2025/11/17(月) 00:42:59.53 ID:qeAHFCWZ0
~ネットカフェ~1/2
ネットカフェの看板を見て、その手があったかと思い、迷わず利用する事にする。

神社で23時37分だったな、その後どこをどう走ったか憶えてはいないが、多分、もう0時は過ぎているだろう。
7時に起きて出社するから、6時間プランでは足りないかも?
そんな事を考えるのも面倒なので、最初から9時間プランで申し込んだ。

受付「午前5時13分の退出になります。」

「え?あの、ちょっと待ってください。9時間プランなんですけど?」

受付「はい。20時13分からの入室になりますので、翌朝5時13分の退出になります。」

この受付は何を言っているんだ?とっくに0時は過ぎているはずだろう?
自分の携帯で時間を確認。・・・20時15分!?

「はあ!?」

ここに来て初めて自分のマヌケさに気が付いた。
そもそも0時を過ぎているはずなのに、人通りの多さ、車の交通量の多さ、あまつさえパチンコ店が営業していたのだ。

そうだよ、なんで気が付かないんだよ!

だが、すぐに思い直し、私はもう一度携帯を開いた。

そうだ、日付は?・・・10月31日水曜日っ!?

896: 名無しのオカルト 2025/11/17(月) 00:44:15.20 ID:qeAHFCWZ0
~ネットカフェ~2/2
希望はあっさりと打ち砕かれた。
このとき、もし11月1日と表示されていたら、1日分の記憶が抜けているというだけで済んだ話。
「混乱のあまり脳が記憶を消した」とか、あるいは「封印した」とか、そのパターンの話で説明がつく。
しかしこれは、どうにも説明のしようが無かった。

時 間 を 遡 っ て し ま っ た? と い う 事 に な る

振り払ったと思っていた恐怖が再び戻ってくる・・・
だが、周囲に人がいて、ここには日常の光景がある。
私は、この温度差に付いて行けずにいたが、私の態度に困惑している受付を見て現実に戻った。

とりあえず、12時間プランに手続きを変更して入室。
ドリンクバーのウーロン茶を1杯だけ一気に飲み干し、ネットカフェの上質なチェアーに全身を沈めた。
そして、あの御神体部屋から流れ出してくる大量の水のようなもの、あの光景を思い出していた。

「そうか、とっくに捕まっていた・・・ということか」

自嘲気味につぶやいて、私は目を閉じた。
ようやく、そして本当に、文字通りの長い夜が終わった。


~それから~
数ヶ月のホームレス生活を経て、私はめでたくアパートを契約することができた。
あの後も私は「3時間24分の未来人」のまま普通に生活をしている。
SFなどでよく聞くパラドックスなどもなく、特に身体の異常もなく、VTuberの配信を見て楽しむなど、じつに平和なものだ。

~終~

897: 名無しのオカルト 2025/11/17(月) 01:13:37.80 ID:SeIEhF2x0
仰々しいわりに…

898: 名無しのオカルト 2025/11/17(月) 02:04:10.71 ID:qeAHFCWZ0
同感だね
当時感じた恐怖を綴ってみたものの、読み返してみると・・・ね
まあ、現実なんてそんなものかもしれない

管理人:御神体――神社の本殿の奥に祀られ、神が宿るとされるもの。幽霊は一度も出てこないのに、ホームレス初日という妙にリアルな設定と相まって、独特の緊張感がずっと続く一本。
この時間のズレ、あなたならどう説明する?コメ欄で推理を聞かせてほしい。

コメント

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