436:名無しのオカルト 2019/05/30(木) 15:25:59.74 ID: ID:Vj7wuRP30.net
心霊系の話じゃないけど、個人的に怖かった話を一つ。
前の職場にすごい嫌な上司がいた。
自分の気に入った人間はとことん仲良くするけど、嫌いな人間はあることないこと周りに吹き込んで、できない量の仕事を押し付けて、平気で迫害してのうのうと生きてるタイプの嫌な奴。でも人の少ない職場だったから、誰も何も言えずに見て見ぬふりをするしかできなかった。
一昨年の夏頃に新人が入って来て、彼はかわいそうにその嫌な上司に『嫌いな人間』と思われたらしい。
自分は彼が入ってきた時、ちょっと病気をして仕事を離れてたからよく知らなかったけど、復帰してからなんとなく、彼が上司に嫌われてるんだろうなというのは現場の空気で分かった。
ここから登場人物が多くなるので、仮に嫌な上司を神田、新人を杉山と呼称する。
前の職場は介護施設で、障害を持った方が入所・通所している施設だった。
施設は障害の程度に合わせて、五つの班で構成されている。で、働ける人は外へ出て畑仕事とか、古紙回収などの作業をして、障害の重い方や、高齢者の方は、軽作業をして、めいめい、お小遣い程度のお金をもらっている。
そこに通所している利用者さんの、腰痛持ちの自閉の方と、軽い身体障害がある方を、神田はすごく嫌っていた。
腰痛持ちの方を圭太さん、身体障害がある方を洋一さんとしておく。
前の職場にすごい嫌な上司がいた。
自分の気に入った人間はとことん仲良くするけど、嫌いな人間はあることないこと周りに吹き込んで、できない量の仕事を押し付けて、平気で迫害してのうのうと生きてるタイプの嫌な奴。でも人の少ない職場だったから、誰も何も言えずに見て見ぬふりをするしかできなかった。
一昨年の夏頃に新人が入って来て、彼はかわいそうにその嫌な上司に『嫌いな人間』と思われたらしい。
自分は彼が入ってきた時、ちょっと病気をして仕事を離れてたからよく知らなかったけど、復帰してからなんとなく、彼が上司に嫌われてるんだろうなというのは現場の空気で分かった。
ここから登場人物が多くなるので、仮に嫌な上司を神田、新人を杉山と呼称する。
前の職場は介護施設で、障害を持った方が入所・通所している施設だった。
施設は障害の程度に合わせて、五つの班で構成されている。で、働ける人は外へ出て畑仕事とか、古紙回収などの作業をして、障害の重い方や、高齢者の方は、軽作業をして、めいめい、お小遣い程度のお金をもらっている。
そこに通所している利用者さんの、腰痛持ちの自閉の方と、軽い身体障害がある方を、神田はすごく嫌っていた。
腰痛持ちの方を圭太さん、身体障害がある方を洋一さんとしておく。
437:名無しのオカルト 2019/05/30(木) 15:28:20.49 ID: ID:Vj7wuRP30.net
ある時、圭太さんが、「今日は腰が痛いから外での作業はしたくない」と言い出した。
洋一さんはわりとその場の空気とか、雰囲気に感化されやすい人で、圭太さんが「やりたくない」と言っているのを聞いて、「僕もやりたくない、足が痛い」と言って作業を拒否したらしい。
で、二人は神田から色々言われて、自分たちの班であるA班から、C班に逃げるようにやってきたらしい。
自分が身障者用トイレを借りにC班にやってきた時、杉山が二人を説得していた。聞くと、神田から説得を押し付けられたらしい。
大変だな、と思いながらも、こっちも自分の班のことで手一杯なので、とりあえず連れてきた利用者さんの用足しにトイレを借りる。
介助を終え、利用者さんが手を洗っているのを待っていると、突然トイレの外から「ギャー!」と洋一さんの叫び声が聞こえた。
何かあったのかと思い、利用者さんにちょっと待ってて、とトイレを出ると異様な光景が広がっていた。
鬼の形相をした神田が洋一さんの手首を掴んで引っ張って、杉山に何かを言っている。
杉山は黙って俯いている。
他の職員は止めるでもなく、唖然としている。
今思うと突然の事態にみんな体が動かなかったんだろうなと思う。
自分は咄嗟に、「神田さん、やりすぎですよ!」と洋一さんを引きずるようにして手首を掴んでいる神田に声をかけた。
すると、神田がこちらを睨んで、大声で何かまくし立ててきた。よく聞き取れなかったけど、杉山がとか、こいつらが悪いとか言ってるのはわかった。
パートのおじさんが神田から洋一さんを引っぺがすようにして引き離した。同僚の職員が施設長に電話していた。
自分は圭太さんと洋一さんを、当時担当してたD班に行くように伝えて、トイレで待たせてた利用者さんを迎えに行った。
ごめんなさいね、ちょっと色々あって、とお茶を濁すように言ったら、その方は「神田さんやろ」と言った。なんでわかったの、と言ったら、泣きそうな顔で
「神田さん怒ってたやろ。神田さんが怒ったら言うとおりにするしかないんや。あんなんはもうごめんだ」
って言ってた。
洋一さんはわりとその場の空気とか、雰囲気に感化されやすい人で、圭太さんが「やりたくない」と言っているのを聞いて、「僕もやりたくない、足が痛い」と言って作業を拒否したらしい。
で、二人は神田から色々言われて、自分たちの班であるA班から、C班に逃げるようにやってきたらしい。
自分が身障者用トイレを借りにC班にやってきた時、杉山が二人を説得していた。聞くと、神田から説得を押し付けられたらしい。
大変だな、と思いながらも、こっちも自分の班のことで手一杯なので、とりあえず連れてきた利用者さんの用足しにトイレを借りる。
介助を終え、利用者さんが手を洗っているのを待っていると、突然トイレの外から「ギャー!」と洋一さんの叫び声が聞こえた。
何かあったのかと思い、利用者さんにちょっと待ってて、とトイレを出ると異様な光景が広がっていた。
鬼の形相をした神田が洋一さんの手首を掴んで引っ張って、杉山に何かを言っている。
杉山は黙って俯いている。
他の職員は止めるでもなく、唖然としている。
今思うと突然の事態にみんな体が動かなかったんだろうなと思う。
自分は咄嗟に、「神田さん、やりすぎですよ!」と洋一さんを引きずるようにして手首を掴んでいる神田に声をかけた。
すると、神田がこちらを睨んで、大声で何かまくし立ててきた。よく聞き取れなかったけど、杉山がとか、こいつらが悪いとか言ってるのはわかった。
パートのおじさんが神田から洋一さんを引っぺがすようにして引き離した。同僚の職員が施設長に電話していた。
自分は圭太さんと洋一さんを、当時担当してたD班に行くように伝えて、トイレで待たせてた利用者さんを迎えに行った。
ごめんなさいね、ちょっと色々あって、とお茶を濁すように言ったら、その方は「神田さんやろ」と言った。なんでわかったの、と言ったら、泣きそうな顔で
「神田さん怒ってたやろ。神田さんが怒ったら言うとおりにするしかないんや。あんなんはもうごめんだ」
って言ってた。
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438:名無しのオカルト 2019/05/30(木) 15:29:51.59 ID: ID:Vj7wuRP30.net
予想以上に長くなってしまった。すいません。
D班に戻ってきたら、洋一さんと圭太さんは半泣きになってた。洋一さんの手首が痣になってたから、看護師に診てもらった。
看護師は怒りながらも「神田さんも、ちょっと難しい人やからね」と言っていた。
それで、事後報告書を、痣の第一発見者である自分が書くことになった。
見たままに、神田が洋一さんの手首を掴んで引きずっていたこと、周囲の職員がもっと早く神田を止められていればよかったのではないか、と書いて施設長に提出した。
すると施設長が、「書き直してきてください」と言った。嘘を書いたのだと思われていると感じ、「でも、本当のことですよ」と返すと、
「ここ人手が足りないので、神田さんみたいな古くから勤めてて仕事できる人がいないと困るんですよ。なんか、物にぶつけたとか、そういうことにしておいてください」って。
杉山は、そんなことがあっても仕事を辞めずにいた。
神田に怒られているのは見かけた。
深刻そうな顔で看護師や施設長と何か話しているのもちょくちょく見かけた。
いつも介護とは別の仕事に追われている様子だった。
仕事を抱え込んでパンクしちゃうのは、よく知ってたから、できる範囲で杉山の手伝いをしてたんだけど、そこで彼がいつも
「もうしんどいですよ。なんで僕ばっかこんな目に遭うんですかねえ」
って言ってたのを覚えてる。
そして、杉山は今年の一月に体を壊して休職した。
三ヶ月の予定だったそうだが、聞くところによるとまだ休んでいるそうだ。
何が怖いって、神田は今もバリバリ働いていることだ。
おそらくあの施設で働いている職員は、神田みたいな面の厚いやつばかり残ってる。利用者も職員の顔を伺うようにして生活しているのだろう。そう考えるとしんどくなってくる。
最近法事で実家に帰ったら、前の職場から広報誌が届いてたので書き込んだ。
長々と失礼しました。
D班に戻ってきたら、洋一さんと圭太さんは半泣きになってた。洋一さんの手首が痣になってたから、看護師に診てもらった。
看護師は怒りながらも「神田さんも、ちょっと難しい人やからね」と言っていた。
それで、事後報告書を、痣の第一発見者である自分が書くことになった。
見たままに、神田が洋一さんの手首を掴んで引きずっていたこと、周囲の職員がもっと早く神田を止められていればよかったのではないか、と書いて施設長に提出した。
すると施設長が、「書き直してきてください」と言った。嘘を書いたのだと思われていると感じ、「でも、本当のことですよ」と返すと、
「ここ人手が足りないので、神田さんみたいな古くから勤めてて仕事できる人がいないと困るんですよ。なんか、物にぶつけたとか、そういうことにしておいてください」って。
杉山は、そんなことがあっても仕事を辞めずにいた。
神田に怒られているのは見かけた。
深刻そうな顔で看護師や施設長と何か話しているのもちょくちょく見かけた。
いつも介護とは別の仕事に追われている様子だった。
仕事を抱え込んでパンクしちゃうのは、よく知ってたから、できる範囲で杉山の手伝いをしてたんだけど、そこで彼がいつも
「もうしんどいですよ。なんで僕ばっかこんな目に遭うんですかねえ」
って言ってたのを覚えてる。
そして、杉山は今年の一月に体を壊して休職した。
三ヶ月の予定だったそうだが、聞くところによるとまだ休んでいるそうだ。
何が怖いって、神田は今もバリバリ働いていることだ。
おそらくあの施設で働いている職員は、神田みたいな面の厚いやつばかり残ってる。利用者も職員の顔を伺うようにして生活しているのだろう。そう考えるとしんどくなってくる。
最近法事で実家に帰ったら、前の職場から広報誌が届いてたので書き込んだ。
長々と失礼しました。
引用元:死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?354
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