引用元: ・∧∧山にまつわる怖い・不思議な話Part48∧∧
413: 1/4 2009/12/29(火) 10:22:25 ID:k+zMOZsg0
昔話ならなんぼでもあるよ。『現代の佐々木喜善』と呼んでくれ。
オカルト話はそんなにないけどな。
『釣りキチ三平』の作者・矢口高雄氏が子供の頃体験した話。
矢口氏は秋田の山奥出身で、父は大工だったため、農作業はほとんど母や祖父母がやっていた。
で、夏の酷暑の日のこと。その日も矢口氏の母は田んぼに出て農作業をしていた。
その農作業というのは田んぼの草取りで、これは田んぼに生えた雑草を取ること以上に、
稲の生育に有害である土中のメタンガスを、指で泥をかき回すことによって排出するという目的があった。
これは長時間続けると爪の間に泥が入って痛いので、ブリキ製の鉄の爪をつけて行う。
しかし、長時間腰を屈めている上に、炎天下の中、田んぼの上で日干しである。
その日、母はフラフラになりながら疲れきった様子で家に帰ってきた。
と、母は玄関に入った途端、ドサリとその場に倒れこんでしまった。
オカルト話はそんなにないけどな。
『釣りキチ三平』の作者・矢口高雄氏が子供の頃体験した話。
矢口氏は秋田の山奥出身で、父は大工だったため、農作業はほとんど母や祖父母がやっていた。
で、夏の酷暑の日のこと。その日も矢口氏の母は田んぼに出て農作業をしていた。
その農作業というのは田んぼの草取りで、これは田んぼに生えた雑草を取ること以上に、
稲の生育に有害である土中のメタンガスを、指で泥をかき回すことによって排出するという目的があった。
これは長時間続けると爪の間に泥が入って痛いので、ブリキ製の鉄の爪をつけて行う。
しかし、長時間腰を屈めている上に、炎天下の中、田んぼの上で日干しである。
その日、母はフラフラになりながら疲れきった様子で家に帰ってきた。
と、母は玄関に入った途端、ドサリとその場に倒れこんでしまった。
414: 2/4 2009/12/29(火) 10:23:08 ID:k+zMOZsg0
「どうしたアバッ!」
矢口氏と妹が駆け寄ると、母の目はうつろで、すでに生気がなかったという。
母の姿を目にした矢口氏は、泣きながら隣の家に走った。
そして家にいた老婆に事の次第を伝えると、急いで家にとって帰した。
家に帰ると、母の体は小刻みに痙攣していた。容態が重篤であるのは一目でわかったという。
老婆はその母の姿を一目見て、「ハクランだ!」と断じた。
急いで老婆は庭に走り、家の軒先にあった麻の葉を数枚ちぎり取ると、妹に塩と茶碗を持ってこさせるように言った。
今でこそ麻薬の原料であるので一般家庭での栽培が禁止されている麻だが、当時は麻糸を紡ぐため、
どこにでも家の庭先に麻の木があったのである。
妹が泣きじゃくりながら台所に塩を取りに走る間、母が「あ……ああ……」とうわごとを言い始めた。
矢口氏と妹が駆け寄ると、母の目はうつろで、すでに生気がなかったという。
母の姿を目にした矢口氏は、泣きながら隣の家に走った。
そして家にいた老婆に事の次第を伝えると、急いで家にとって帰した。
家に帰ると、母の体は小刻みに痙攣していた。容態が重篤であるのは一目でわかったという。
老婆はその母の姿を一目見て、「ハクランだ!」と断じた。
急いで老婆は庭に走り、家の軒先にあった麻の葉を数枚ちぎり取ると、妹に塩と茶碗を持ってこさせるように言った。
今でこそ麻薬の原料であるので一般家庭での栽培が禁止されている麻だが、当時は麻糸を紡ぐため、
どこにでも家の庭先に麻の木があったのである。
妹が泣きじゃくりながら台所に塩を取りに走る間、母が「あ……ああ……」とうわごとを言い始めた。
415: 3/4 2009/12/29(火) 10:24:23 ID:k+zMOZsg0
「足の方から死んでいくーっ!」
母が悲鳴を上げた。母は幻覚を見ているらしく、
しきりに自分の両足を手で払うような仕草を取り憑かれた様に繰り返した。
同時に母は「死にたくない、死にたくない、この子たちを残して死にたくない!」と繰り返し叫んでいたという。
妹が茶碗に盛られた塩を取って戻ってくると、老婆は塩を麻の葉で強く揉み、その汁を茶碗に絞った。
茶碗には緑色の麻の葉の汁が絞り出された。
「これを飲めば治る」
老婆は母に言い聞かせるように言うと、母を抱き起こし、茶碗に溜まった汁を飲ませた。
「しょっぱい!」
母が大声を出す。老婆は同じ動作を繰り返し、それから数度、麻の葉の汁を飲ませた。
そうするうち、母はウソのように静かになったのだという。
母が悲鳴を上げた。母は幻覚を見ているらしく、
しきりに自分の両足を手で払うような仕草を取り憑かれた様に繰り返した。
同時に母は「死にたくない、死にたくない、この子たちを残して死にたくない!」と繰り返し叫んでいたという。
妹が茶碗に盛られた塩を取って戻ってくると、老婆は塩を麻の葉で強く揉み、その汁を茶碗に絞った。
茶碗には緑色の麻の葉の汁が絞り出された。
「これを飲めば治る」
老婆は母に言い聞かせるように言うと、母を抱き起こし、茶碗に溜まった汁を飲ませた。
「しょっぱい!」
母が大声を出す。老婆は同じ動作を繰り返し、それから数度、麻の葉の汁を飲ませた。
そうするうち、母はウソのように静かになったのだという。
417: 4/4 2009/12/29(火) 10:36:50 ID:k+zMOZsg0
要するに、ハクランとはこの地方で言う熱射病のことであり、極度の脱水症状に見舞われたために倒れたわけだ。
そこで老婆は幻覚作用のある麻の葉を気付け薬にすると同時に、塩分、水分を摂らせたわけである。
今でこそうるさく危険性が叫ばれている民間療法だが、この点に限っては恐るべし、という他ないだろう
老婆によって布団に寝かされた母は、しばらく経って目を覚ました。
自分を心配そうに覗き込む子供たちを一目見た母は、突然ボロボロと涙を流すと、子供たちをきつく抱きしめた
矢口氏はこのときの母の行動を二度ビックリだったと回想する。
んで、ここからが一番怖い話。
次の日の朝、泣き疲れて母と一緒に寝てしまった矢口氏が目を覚ますと、母がいない。
驚いて立ち上がると、母はどうやら農作業に行ったようだった。
その日は、昨日と同じような酷暑の日であった。昨日倒れたとは言え、一日も農作業を休めないのである。
そのとき、矢口氏は「俺は将来、絶対に農家なんかになるもんか」と固く心に誓った。
そのときのことが、その後漫画家としてデビューするきっかけになったのだという。
当時の田舎の重労働を物語る話。
そこで老婆は幻覚作用のある麻の葉を気付け薬にすると同時に、塩分、水分を摂らせたわけである。
今でこそうるさく危険性が叫ばれている民間療法だが、この点に限っては恐るべし、という他ないだろう
老婆によって布団に寝かされた母は、しばらく経って目を覚ました。
自分を心配そうに覗き込む子供たちを一目見た母は、突然ボロボロと涙を流すと、子供たちをきつく抱きしめた
矢口氏はこのときの母の行動を二度ビックリだったと回想する。
んで、ここからが一番怖い話。
次の日の朝、泣き疲れて母と一緒に寝てしまった矢口氏が目を覚ますと、母がいない。
驚いて立ち上がると、母はどうやら農作業に行ったようだった。
その日は、昨日と同じような酷暑の日であった。昨日倒れたとは言え、一日も農作業を休めないのである。
そのとき、矢口氏は「俺は将来、絶対に農家なんかになるもんか」と固く心に誓った。
そのときのことが、その後漫画家としてデビューするきっかけになったのだという。
当時の田舎の重労働を物語る話。
421: 本当にあった怖い名無し 2009/12/29(火) 12:14:31 ID:TdsiqDjE0
矢口高雄のその話はハードカバー漫画「手塚治虫追悼本」(タイトル忘れた)に漫画化されてます。
老婆は近所のばー様で、矢口の母は三平の爺ちゃんのモデルになった実の祖父(母からみれば舅)の嫁イビリが元になってます。
泣ける話なんで、探して是非お読みください。
老婆は近所のばー様で、矢口の母は三平の爺ちゃんのモデルになった実の祖父(母からみれば舅)の嫁イビリが元になってます。
泣ける話なんで、探して是非お読みください。
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